ネクスト・ドア探偵事務所のブログ

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大阪の探偵社ネクスト・ドア探偵事務所の代表が、日々の業務と時事ネタと、どーでもいい事などを徒然と・・・

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こんにちは。
 

ネクスト・ドア探偵事務所の上垣です。
かなりお久しぶりでございます。。。

前回の記事から2年6ヶ月ぶり!の更新となりました。

前々回が2年5ヶ月ぶりだったので5年で3回ペースという超亀更新でございます。

 

 

この2年半の間、新型コロナのパンデミックやロシアによるウクライナ侵攻など国内外様々な出来事がありましたが、私的の衝撃度でいうと今月8日に奈良で起きた安倍元総理が銃撃され亡くなるというニュースが一番衝撃的でした。

TVやネットで銃撃の映像や安倍元総理が血を流して倒れている画像が流れかなりショックを受けました。

安部元総理銃撃事件

あの安部さんが銃撃されるなんて…なにかこう言い知れない不安感というか胸騒ぎというか、体の奥が震えるような感覚がありました。

 

 

私は特定の政党の支持者ではありませんが、潰瘍性大腸炎という持病を持ってまして安倍元総理も同じ持病だったということで特別親近感がありました。

潰瘍性大腸炎は「特定疾患治療研究事業」と呼ばれる厚生労働省の難病対策事業の対象疾患です。寛解期は普通の生活に全く支障ありませんが、活動期になるとトイレに籠りっきりでまともな食事も出来ず眠れないほどの激しい腹痛が続き、それこそ総理大臣なんていう激務はとてもとても務まりません。

第1次政権の任期途中で辞任した際、

 

「お腹痛くなっちゃって辞めちゃった。」

 

などと揶揄されたことにとても腹が立ったことを覚えています。

第一次安倍内閣

 

 

事件から数日経過して自分の気持ちを整理する意味合いでも、なぜこのような事件が起こったのか自分なりに分析したいと思ったとき、このブログを思い出し久々に更新するに至りました。

 

 

当初、参院選最中の凶行ということで、

 

「民主主義に対する挑戦だ!」

 

などと各方面からコメントがありましたが、今のところ動機としては実行犯の私怨によるとの報道がされています。

全容解明は裁判を待つことになりますが、逮捕された無職山上徹也容疑者(41)は宗教団体「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」に恨みを持っており、安倍元総理がその宗教団体と関係があることに憤慨し犯行に及んだとのことです。

この衝撃的な事件についてTVやネットでは参院選や今後の岸田政権及び経済に対しての影響や要人警備体制の在り方、安倍政権の功罪などが連日報道されています。

今回の事件は各方面に多大なる影響を与えています。

 

 

直後の参院選は与党が大勝、過半数を維持した状況で衆議院を解散しない限り3年間国政選挙はなく、岸田総理は安定した政権運営が可能となりました。

NNNと読売新聞が行った緊急の世論調査で事件が選挙の結果に「影響した」と答えた人は8割を超えました。

 

 

当初から与党有利の情勢であったので、この質問だけでは自身の投票行動にどれだけ影響したかまでは分かりませんが…

 

 

安倍元総理は自民党最大派閥である安部派(清和会)のトップとして政権にも強い影響力を持っていました。今回突然死去されたことで派閥の後継者をどうするかといったことに絡み自民党内の勢力図が大きく動く可能性があります。

もちろん岸田政権の今後の政策にも影響すると思われ、安倍元総理が提唱していた金融緩和継続の流れが弱まり財政再建派の声が大きくなってくるかもしれません。

岸田総理

 

 

また、今回の銃撃事件の遠因となったとされる宗教団体「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」についても連日報道されています。

40代の私からすると「久しぶりに聞く名だな」と一報聞いた際に思いました。

今から約30年前、悪質な霊感商法で社会問題化して連日ワイドショーで報道されていました。

タレントの飯星景子さんの脱会騒動があって、父親で作家の飯干晃一さんがTVで

 

「娘を取り戻す!」

 

と会見をされていたことを覚えています。

われら父親は闘う

 

 

そのような統一教会の報道の中でも鮮明に覚えているのは、大きなスタジアムに何万人もの信者が集まり見ず知らずの男女が一斉に合同結婚式を挙げるというものでした。

当時中高生ぐらいの私にはとても不思議というか不気味というか理解ができなかったことを覚えています。

そこに桜田淳子さんが参加していたことも衝撃的でした。

桜田淳子合同結婚式

 

 

今回の事件を受けて宗教団体「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」は今月11日に会見を行い、容疑者の母親が信者であることを認めたうえで、

 

「献金の強要はない。」

「2009年以降はコンプライアンス強化でトラブルはない。」

 

などと発表しました。

しかし、弁護士らでつくる「全国霊感商法対策弁護士連絡会」が翌日記者会見して旧統一教会側の責任を認めた裁判所の判決などを示して、

 

「事実に反する。」

 

と批判しました。

同連絡会によると、旧統一教会による霊感商法の被害相談について2020年は214件、合計9億円以上、去年も47件、合計3億円以上の被害相談が寄せられているということです。

この話を聞くと今でもそのような被害が継続して発生しているのかと改めて気付かされました。

 

 

山上容疑者は警察の調べに対し、

 

「去年9月、宗教団体の代表らが設立したNGOの集会に寄せられた安倍元総理のメッセージを見たころに殺害を決意した。」

 

と供述しているそうです。

供述通り安倍元総理は2021年9月に旧統一教会の関連団体「天宙平和連合(UPF)」のイベントでビデオメッセージを送っていました。

その中で、

 

「全体主義、覇権主義国家の力によって現状の変更を強行しようという策動を阻止しなければならない。」

 

「日本、米国、台湾、韓国などの自由と民主主義の価値を共有する国々の結束がより一層求められている。」

 

「とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ皆様に敬意を表します。」

 

と基調演説をしています。

ちなみにこのイベントでは米国のドナルド・トランプ前大統領もビデオメッセージを送っています。

天宙平和連合(UPF)基調演説

 

「全国霊感商法対策弁護士連絡会」はこのメッセージに対して安倍元総理側に抗議文を送ったそうです。

また、これまでにも安倍元総理だけでなく他の政治家に対して何度も、

 

「反社会的団体である旧統一教会にエールを送るような行為は止めていただきたい。」

 

と抗議文を出していたそうです。

 

 

 

なぜ安倍元総理や政治家が霊感商法などいくつもトラブルを抱える旧統一教会と関わり合いを持つのでしょうか。

 

「(海外から日本に)招き入れたのが岸信介元総理。だから安倍氏を殺した」

 

山上容疑者はこのようにも供述しているそうです。

確かに調べていくと安倍元総理の祖父である岸信介元総理と「右翼のドン」とも呼ばれた笹川良一氏が旧統一教会の関連組織である「国際勝共連合(勝共連合)」の創設に大きく関与したことは歴史的事実のようです。

岸信介と文鮮明

 

 

1960年代後半の米ソ冷戦が先鋭化し、国内でも「安保闘争」が活発化した時代に反共産組織として勝共連合は創設されました。

そこから自民党にとって、政治資金の提供だったり、選挙運動のボランティアだったりと組織票を得れる支持母体の一つとなったということです。

1999年に週刊現代が特集した『現職国会議員128人の「勝共連合・統一教会」関係度リスト(『週刊現代』99.2.27号)』にその状況が暴露されています。

https://www.asahi-net.or.jp/~am6k-kzhr/wgendai.htm

 

 

この組織の成り立ちからみても旧統一教会と自民党の関わり合いの根本は反共運動の側面と考えられますが、金銭面や組織の動員力といった政治家が喉から手が出るほど欲する魅力があったというのもまた事実だと思います。

そして「全国霊感商法対策弁護士連絡会」代表の山口広弁護士は、

 

「統一教会と近いと分かった政治家は、安倍政権で大臣や副大臣、政務官に登用される傾向が顕著になった。大臣や政務官に登用されるためには、統一教会と仲良くし、協力関係にあった方が早く出世できるという認識が(政治家の中に)浸透し始めたのです。これはマズいということで、全国会議員に『統一教会と協力関係になるのはやめてください』と要望しました。それぐらい安倍さんが統一教会と仲良くすることに開き直るというか、顕著なものがあり憂慮していました。」

 

と会見で述べています。

現時点でどの政治家がどの程度旧統一教会と蜜月関係にあったか分かりかねますが、これらが事実だとすればまさに憂慮される事態です。

山口弁護士

 

 

補足情報として、安倍元総理については北朝鮮による拉致被害者の救出に熱心に取り組んでおられましたが、この交渉窓口の一つとして機能していたのが統一教会系の幹部であるとのことです。

ただこれについてはとれる施策が少ない中で少しでも帰国の可能性を高める為として非難することではないかと思います。

 

 

まとめると、旧統一教会側は有力政治家の権威・お墨付きを、政治家は宗教団体の強力な組織力をと相互依存の関係が50年続いたということなんですね…

「全国霊感商法対策弁護士連絡会」が、

 

「家庭を崩壊させる統一教会の活動について行政も政権を担う党の政治家もこの30年何も手を打ってこなかった。」

 

と国の姿勢を批判していましたが、その理由が今回この事件について調べてみて改めて理解できました。

 

 

政治家が特定の宗教団体から政治的支持を受けること自体は政教分離原則に反しない※とは思いますが、支持される政治家はそのことを有権者に隠すのは良くないと思いますし、蜜月関係が続けば政教分離に反する事象も発生するかもしれないので常に意識しておかないといけませんね。

※「政教分離」原則とは、政府が何らか関係の深い特定の宗教に対して特別な便宜を図ったり、逆に特定の宗教を不当に弾圧したりすることを禁じるものであり、宗教的な信念を持っている人や団体が政治家になるために立候補したり、後援会に人を出したり、選挙活動を手伝ったり、適法な範囲内で公党や政治家に献金を行うことを禁じているわけではない。

 

信教の自由が保障されることはもちろんなのは大前提として、宗教団体の収支の透明性や課税、過剰な寄付に関しての問題などはこの先真剣に考えていくことが必要だと思います。

 

 

最後に、いかなる理由があろうとも山上容疑者の凶行は決して許されない行為であります。

政権の評価は色々あると思いますが、世界各国の要人から多くの追悼の声があがり、日本の憲政史上最長の首相連続在任期間を記録し、内外で大きな足跡を残したのは間違いないと思います。

安倍元総理がこのような形で最期を迎えるなんて、ご本人もさぞ無念であっただろうと思います。

安倍元総理の訃報に接し、深い哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈りいたします。

安倍元総理_遺影

 

 

 

 

 

 

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