+ZUMBAに挑戦してみた!+ | ユリノキ-家族はじめます!-

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家族の笑えるエピソードを奇天烈な文章で綴る、おバカイラストエッセイ!
みんな笑って幸せになりますように!

家の近くにスポーツクラブがある。

息子のスイミングもそこでお世話になっているのだが、ある日このクラブで行われているプログラム案内に目が止まった。

 

「ZUMBA」ラテン系音楽とダンスを融合させた創作ダンスクラス!!!!

こんなダンスだ下矢印

 

おお!そそられる!!!

もともとラテンに関わらず、エキゾチックなムードが大好きな私は、この「ZUMBA」に惹きつけられた。

 

独身時代、図書館で借りてきた「インド民族音楽集」を部屋で聴いていたら、母親にヘンな宗教にで入ったのかと勘違いされたほどだ。

「あんた大丈夫!?」

 

 

さっそく翌週ZUMBAレッスンにやってきた私。

レッスンは1時間で400円と格安だ。

さあ、レッスンチケットを買おうと歩いていると、おばちゃんらが猛烈なスピードでロッカールームへと移動していく。

人類大移動ならぬ、おばちゃん大移動である。

 

スタジオにつくと、やる気に満ちたおばちゃんたちが、ZUMBAを今か今かと待ち望んでいるかのように並んで待っている。

私は隣のトレーニングルームで時間になるまで、モンゴメリ著「赤毛のアン アンの青春」を読んで待つことにした。

「アンの青春」とトレーニングルーム、似ても似つかない、水と油のような存在である。

きっと周りの中高年たちは、「こいつ体動かしにきたのか?読書しにきたのか?」と疑問に思っていたに違いない。

 

ーレッスン開始時間

 

周りで待機していたおばちゃんらが、バーゲンかと思うような目つきとスピードでスタジオに飛び込んでいく。

参加者の平均年齢、おそらく50歳のなか、最年少かと思われる私はノロノロと重い足取りでスタジオ入りする。

ものすごく可愛くて体の引き締まった女性コーチが、台の上にたつと、爆音でラテン音楽が流れ始めた。

私の前後左右、なぜか皆おじちゃんだ。

それと同時に、おじちゃん、おばちゃんらがコーチの後に続き、エキゾチックで激しいダンスを踊り狂い始める。

なんだこの恥ずかしさは。

やはり横を向いても後ろにターンしてもおじちゃんばかり目に入る。

私は中高年に遅れをとりながら、必死に踊りについていくが、どう考えても周りの方が上手い。

私も段々とやけくそになりながら、体内にはみじんも含まれていないであろうラテンの血をたぎらせながら踊り狂う。

久しぶりの運動に、臭いのある嫌な油汗が出てくる。

デトックスが始まっているようだ。

それにしてもコーチのキレのよさとセクシーさといったらない。

私ももう一度生まれ変わるなら、ダンスが上手くなりたいものだ。

 

途中フラフラとめまいに襲われた。

おそらくほとんど動かしていない体を急に動かし、血流が急激によくなったため体がついていけなくなったのであろう。

しかし、なんとか踊りきることに成功した。

コーチの「ありがとうございました!!」の合図とともに、やはりおばちゃん、おじちゃんらはBダッシュで出口へ走り抜けていく。

思い切り上から落ちて転がったボール球のように、どこかへ消えていった。

何をそんなに急いでいるのだろう。

 

私は身ぐるみを剥がされた人のように、ただ呆然とスタジオに立ち尽くしていた。

ZUMBAといい、おばちゃんらといい、激しすぎる。

 

 

 

 

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