先日、じいじが駐車場にいるカタツムリをはるに見せようと、声をかけてきた。
「おーーーい!はる~!!!カタツムリがいるぞ~!」
「え?どれどれ~?」
見ると、カタツムリが殻の中に閉じこもり、じっとしているではないか。
「あ!赤ダニがいる!!」
「死んでるのかな?赤ダニが食べようとしているのかな・・・。」
「くそーーー!赤ダニめーーーー!!!!」
ガリッ!!!!!
息子が、赤ダニをやっつけてカタツムリを助けようと、持っていた水鉄砲で思い切り殻を叩いた。
その瞬間、赤ダニごとカタツムリの殻が割れたのである。
「ちょっと~。カタツムリごと攻撃してどうすんねん!」
しゅん・・・とした息子を慰めようと、じいじが声をかける。
「しかたねーな。カタツムリの葬式をしてやろう。」
カタツムリを土にでも埋めてやるのかと思いきや、
川に向かって投げた。
しかし、カタツムリは情けなく、道路に落ち、
その瞬間、やってきた車にひかれた。
ブロロロロロロロッ
グシャッ・・・・。
葬式ではなく、虐殺しているじいじの後ろ姿を、はるは呆然と眺めていたのだった。
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