ただ、思うことだけ。5月30日。初めて経験した緊急事態宣言の期間のこと。 | 肩甲骨から羽根。わたし、空を飛べるんです。

肩甲骨から羽根。わたし、空を飛べるんです。

いしわたり ようこ。舞台俳優。チャンバラショー、殺陣アクション。ここは、空飛ぶWatariの雲の家。鮮やかな色彩、お洒落なものが好き。X-Wingに乗りたい。創造と妄想で生きる。近年ダイエットの記録メインでした。シンプルライフ。断舎離と獲得の連続。万年ダイエッター。

最近、
あまり長文を書くことを目的としていないため
ブログっていう媒体を放置して
Instagramばかり更新していたけれど、

なんか、今日は長くなりそうだから
ブログ用のアプリをタップしてみた。


いつもとの違いは、ただ、それだけ。


天気が良すぎて幸せ。
緑が萌ゆる初夏の色。

緊急事態宣言が発せられた後、
近場の大きな公園を、幾つか歩いていたら、
いろんな緑色を知ることができた。


知らない間に5月が終わった。

お芝居したり歌ったり踊ったり闘っていたり
していた日常が、何年まえだったのか?
っていうくらい、生活の全てがリセットされて

重力のない空間に放り出されたような
鰓呼吸をしながら水中に浮かんでいるような
なんだかよくわからない
たっぷりの睡眠と、心の安静と、柔らかい光に包まれたような感覚になって、

40年以上の人生で、初めて
立ち止まった気がしたんです。

こういうことを言うと、
いろんなことを言う人がいるだろうけど、

わたしは、枯渇していないのです。
舞台に立ちたい、お芝居がしたい、何某がしたい、とか、早く早く、直ぐに直ぐに、という
欲求不満は無いんです。

やりたくないわけではない、
今はやらなくても、いい、っていう感覚。

自粛期間でわかった事は、
どんなふうに生きている時間を過ごすかが大事であって、
ただただ枯渇を潤すだけの活動なら要らないんだな、ていうか。

ちょっと、疲れちゃっていたのかもしれない。

って、気がついたのかもしれない。

考えてみれば、3歳になる前からレッスンレッスンと生きてきて、
稽古場に通わない時間があるのは、初めての今。

人生で初めて、自宅にバレエのバーを購入。


実家には既設のバーが、親の手でつけられていたけど、
それを握って自主練なんてしたことは一度も無かったのに、

不思議な事ですよ。




わたしは、前のように
劇場に隣同士で人が座り、ライブで、
観客がいて、出演者がいて、スタッフさんや関係者の人たちがいて、っていう
そういうスタイルになるまでは、
やる必要が感じられない。

絶対なくならない、って思うから、
急ぐ必要ないと思ってる。

劇場って、何千年前からあるの?って思う。

それを急がないで、それまでの間は
何かに時間を費やして、自分が豊かになっていればいいんじゃないのかな?って、感じています。

死ぬときは死ぬし、生きるときは生きる。
母はとっくの昔にコロナじゃない病気で死んだし、コロナの時期なのに、わたしは生きている。




しばらく、もう少しのあいだ、
水中のそんなに深くないところで、
ぷくぷくした小さな泡を鰓から吐き出していたい。

反射した陽光が入るくらいの深さのところが
いちばん心地いいみたい。
雨が突く刺激が伝わるような
雲の湿気を感じることができるくらいのところ。


また心地よく、目を瞑りそう。