Q&A2237 夫が精索静脈瘤の手術を拒否しています | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 夫が精索静脈瘤グレード3との診断を受けました。

夫が手術したくないとの理由から、手術しないまま人工受精をしています。精子がDNA損傷を受けてる可能性が高いと思うと不安があるのでやはり夫には手術は受けて欲しいのですが、夫が納得しないと手術は出来ないので、とりあえず手術しないまま人工受精まではトライしてみようと思ってトライしています。今後体外受精をするなら、手術してから受精卵を作りたいのです。せっかく体外受精をするなら、やはり精索静脈瘤の手術を受けてからの方が有効ですよね。パートナーと意見が合わず、夫に手術を理解して受けて貰うために苦労しています。何かいいアドバイスがあればご教授頂けますでしょうか。

 

A もちろん、精索静脈瘤の手術はご本人が納得されないと実施できません。男性は論理的な思考を好みますので、手術をしない理由が何なのかを明らかにして、対策を立てる以外にないと思います。オペが怖い?麻酔が怖い?時間の都合がつかない?オペの効果が心配?病院が嫌?など、何が問題なのかを整理することです。

 

確かにオペを実施してもそれほど精液所見が変わらない方もおられますが、目に見えない効果として「精子のDNA損傷の改善効果」があることを忘れないで欲しいと思います。

 

なお、このQ&Aは、約3ヶ月前の質問にお答えしております。