私の個人的な意見です。
大好きなイタリアとイタリア人ですが、
完璧な国などこの世に存在しないと思います。
今回は私が思う、もしそうならイタリアの残念なところ。
コロナウイルスがロンバルディア州を中心に感染拡大を見せ始めた3月はじめ。
まず、感染拡大が懸念されていたロンバルディア州が封鎖されることになりました。
その情報が公式発表の前にどこかから漏れ、ロンバルディア州が封鎖されることを知ったロンバルディア州在住の人たちが、正に“逃げだし”ました。
当時、ミラノ中央駅でその様子を撮影した動画を見てびっくりしました。
正に、人の波がどんどんと押し寄せている光景。
自分たちが感染しているかどうかも分からないのに、封鎖される前に逃げ出す人たち。
その人たちの行動は、私の目には彼らのエゴとしてしか映りませんでした。
これで、中部、南イタリアにも感染が広がるということをこの人たちは一人として考えないのだろうか?
南イタリアから職を求めてロンバルディア州に来て、危うくなると故郷の南イタリアへと帰る。
それ自体は悪いことではないと思うけれども、自分が南イタリアの家族や知り合いにウイルスを運んでしまったらと考えないのだろか?
映像を見てそう思うことしか当時の私はできず、その一部イタリア人の行動に、怒りに震えるのではなく、失望しました。
そして、現在、イタリアに、イタリア人に対して大変残念だと思うのは…
優先順位についてです。
ロックダウンを段階的に解除といいつつ、かなり前倒しでレストランやBAR、美容院の営業再開を認めたイタリア政府。
それについて心配はありましたが、経済状況を考えればしょうがないのかもという気持ちもありました。
そして、今週からは州内での移動は自己申告書を携帯せずに外出でき、家族や友達とも会えるようになりました。
(集団になることは禁止されていますが。)
また、フィットネスクラブの営業再開も許可されました。
ほとんどの経済活動が制限はあるものの再開され
(映画館やサッカー観戦等はまだですが)、まるで日常が戻りつつあるようなムードのイタリアですが…
現在でも再開されていない重要な機関があります。
教育機関である
学校です。
イタリアの学校システムも他の多くの国と同じく、6月半ばに夏休みに入り、新年度は9月から。
このまま9月まで学校は閉鎖のイタリア。
9月からの学校再開も、教室環境など厳しい対策が取られるようです。
条件を満たさない学校、教室では授業再開も難しいという意見もあります。
イタリアの学校が閉鎖されたのはイタリア全土がロックダウンされる前ですから、3月のはじめ。
よって、イタリアの学生たちは半年以上もの間、学校へ行かないことになります。
確かにオンライン授業はあります。
しかし、この数か月、学校で学ぶはずであった全ての授業がオンライン授業でカバーされているとは思えません。
私はある語学学校で日本語講師をしており、ロックダウン中も現在もオンラインで授業を継続しています。
現在も学校でのレッスンは許可されていません。
私の授業はそれぞれのクラス、個人レッスンの生徒さんも、授業回数は週に1回。
しかも1時間から1時間半くらいのものです。
オンラインレッスンよりも教室でのレッスンのほうがやはりいいのですが、特別大きな影響はないかなと個人的には思っています。(生徒さんにもよりますが。)
しかし、勉強が本業の学生たちにとってはどうでしょう?
毎日、何時間もパソコンやタブレットの前に座っての授業が、教室の授業と大差ないとは言えないと思います。
私の息子はまだ就学の年齢には達していませんが、一日も早く、子供たちに学校の教室で授業をさせてあげたいと願わずにはいられません。
それが、子供たちのためであり、ゆくゆくはこの国のためでもあると思います。
ところが…
どうしてこの国はフィットネスクラブは再開されても、学校は再開されないのでしょう?
“学校再開は危険だ”という声をよく耳にします。
確かに新たな感染のリスクは学校再開によってあるでしょう。
でも、それだったら聞きたいのは、
フィットネスクラブはリスクがないの?
レストランはリスクがないの?
オフィスはリスクがないの?
どこでも人が集まる場所はリスクがあるはずですよね?
それでも再開に踏み切ったのは、経済を優先させたからでしょう。
それも分かります。
でも、それなら
経済と同じように優先させるべきは学校では?
子供たちの勉強では?
そもそも、学校が休校でまだ一人で家に置いておけない小学生以下の子供をもつ共働きの家はどうするのでしょう?
もちろん、幼稚園、保育園も閉鎖中。
イタリアでは小学生以下の子供を保護者なしで放置する(家に留守番させるだけも)と、警察沙汰になります。
祖父母には高齢で感染ハイリスクのため預けるなと言われているし…。
中国は経済活動再開の前に学校を再開したと聞きました。
日本の東京都は都立高校を中心に夏休みを1か月、冬休みを4日短くしてこれまで休校だった分を取り戻すという案があるそうですね。
ヨーロッパ各国も学校を再開した、または近々再開予定のところがあります。
なのに、
どうしてイタリアはフィットネスクラブが再開して、学校が再開しないのでしょう?
~注意~
“フィットネスクラブ”と目の敵のように何度も書いていますが、フィットネスクラブが憎いわけではありません。
プロポーションだけでなく、健康維持のためにも重要な施設だとは思います。
ただ、対人距離を取るのが難しい施設、衛生管理も難しい施設であるにも関わらず、フィットネスクラブは再開できたのに学校が再開されないのが個人的に疑問なのと…
イタリア人のことだから、
もうすぐ夏!
水着になる!
コロナ太りした!
フィットネスクラブが再開してくれないと困る!
という、イタリア人の需要の問題があるように思えて仕方がないんです。
もし、そうだとしたら…
私としてはイタリア人?イタリア政府?の
フィットネスクラブ>学校
の優先順位がかなり残念。
子供や若者たちが半年もの間、学業に専念できないというのは、国として大きな問題であり、損失だと私は思うのですが…
子供たちへの教育をおろそかにする国に未来はあるのでしょうか?
どうなんでしょうか?
今日もKUROと町の写真を応援クリックお願いします
↓ ↓ ↓ ↓
私の地元、京都府丹後の豊かな自然の中でできる牛乳。
私の地元のスーパーでは有名な牛乳です。
他のメーカーの牛乳に比べると味が濃い。
コーヒー牛乳は甘さ控えめで小さいころからお気に入りです。
日本帰国の際、ピピウが飲んでいたのもこのヒラヤ牛乳でした。
是非、飲んでみてくださいね。