前回のブログに記したが、「生活費のない老人、親戚縁者友人など誰からも援助のない老人を、なぜ税金で助けなければならないのか。なぜ赤の他人の若者がそんな人の生活を支えねばならないのか」という疑問が見えないところで広がっている。前回のブログを書いたとき、閲覧者の数は、なんと日頃の20倍に跳ね上がった。私はその考え方の問題点と処方箋を書いた。もし、70歳を過ぎた人には一切社会保障をしない。無論資産のある人はその資産で自由に生きればよいが、資産のない人は安楽死をしてもらう。こういう政策を掲げる政党があれば投票し応援する。ここで止めておけば、20倍どころか何百倍、何千倍の閲覧者になったと思う。これは、欧州の移民・難民排除の政党の台頭・急進あるいはトランプ現象と同じだと考える。人類社会において、いま何が問題なのか?どういう仕組みで、全世界にこのような潮流が押し寄せるのだろうか?この壁を乗り越えるにはどうしたらよいのだろうか。
新自由主義の原理をなす「リバタリアニズム」。日本語では、自由至上主義とか自由尊重主義と呼ばれる。個人の意志を最上位に置く思想である。貧しい人を支えたい。それを否定はしない。そう考える人がいれば大いに結構だ。そうすればよい。しかし、そう考えない人まで一律に税金を徴収し、そこから支払う。そこに問題があると考えるのである。論考『種問題とパラダイムシフト』にも書いたが、これはリバタリアニズムと少し違うように思うが、一般にはこのような理解だと考える。
この考え方には欠陥がある。というより、この世の実体の半分しか現していないのである。
これが今回の市民シンポジウムの内容であり、何が欠けているのか、何を理解すればよいのか、人類が成長の過程で今迎えた巨大な壁をどうすれば跳躍できるのか・・・
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種問題、生命論、生物学に端を発し、哲学、現代の社会規範、税金の意味に及ぶ壮大なシンポジウムです。
人類が乗り越えるべき壁を示します。
ぜひおいでください。
申し込み:森中まで(参加費千円、資料代別途500円、懇親会3500円参加の可否も含めて)メールをお願いします。
なお例年の弥生講堂と違って、狭い会場です。早めにお申し込みください。満席になったら締め切ります。
日時:4月7日(土)午後1時から4時過ぎまで
場所:東京大学農学生命科学 フードサイエンス棟中島菫一郎記念ホール
(メトロ南北線 東大前下車)
報告者:森中定治
論評者:松井暁(専修大学教授)、大西広(慶応大学教授)、原田桃子(元高校生平和大使、立教大学)、春日井治(日本生物地理学会会員)
クロージンングアドレス:養老孟司(東京大学名誉教授、養老昆虫館館長)
ポスター
http://www.nua-alumkanto.net/image/simpo20180407.jpg
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