いつの間にかもう9月!ゲッソリ
気づけば店頭にはクリスマス商品が並んでいる…。
ドイツ人よ、気が早すぎんか…?滝汗
ハロウィンだってまだまだ先だぞ。真顔真顔

さて。いつぶりの投稿だっけ…?
続ける気もないが、辞める気もないこのブログ。ニヒヒ 
今後もこのような調子で「忘れた頃に、思い出す」を延々と続けていくんだろう…。

ということで!
今回は、久々、歯科技工について書こう。
えぇ私、一応歯科技工士なのでね。滝汗

セラミック義歯の作り方を紹介誰得!?)

注意専門用語が間違っていてもご理解を!日本語では知らん。


こちらはMetall Käppchen(合金の土台)↓
セラミックを焼き付ける土台となる。↑ 
向かって左側の前歯をモデルとして右の前歯をつくる。

左右対称な形に作るのが目標だ。ウインク

左はセラミックを合金に接着するボンド(Bonder)
右は土台の銀色をカバーする塗料(Opaker)

1.まずはボンドを塗って、
オーブンで焼く。


2.カバー塗料を塗って焼く✕2
土台の銀色をカバーした状態↑

3. セラミックを盛り付けていく。↓
粉状のセラミックと水を混ぜたものを筆ですくい、少しずつ盛り付けていく。

振動を与えれば液体になり、静止すると固まるセラミック。
水溶き片栗粉のような、不思議な質感。

今回使用したのは7つのセラミック材。
混ぜたり、重ねたりして自然な色に仕上げていく。
青、ピンクなど様々な色があるが、
どのセラミックをどこに盛ったか作業中に目視出来るように色付けされている。目

一番最初の層(Dentin)はこんなかんじ↑
核となる部分を形成しただけのでまだまだ到底歯には見えん。

焼き上がりはこちら↓
↑焼き上がり後はひとまわり収縮。

4.焼き上がったセラミックを削って形を整える。

5.次の層を形成していく。 
焼くと収縮するのでわざと大きめに形成している。
一番最初の核となる部分には3種のセラミック,次の層は4種使用。


焼き上がりはこちら↓
↑焼く前は長すぎた歯先が、縮んでいい感じの長さに。

6.削って形を整える。
↑歯先が丸く、長さもちょっと足りないあせる

色んな角度から見て形を整えていく。


7.もう一度層を重ね、形の修整をする。
どう見ても長過ぎるけどとりあえずok!

焼き上がりはこちら↓

丸くなってた所がいい感じに角張ってるグッド!

8.削って長さや角度、形を微調整。
よく見ると、向かって左の歯は所々欠けている。
形が整いすぎていると不自然なので、適度に欠けや表面の凸凹を再現して自然な形に形成する。
欠けなどを再現しすぎると患者さんが嫌がる可能性もあるのでほどほどに。

9.艶出し剤と着色料で仕上げ焼。

出来上がりはこちら↓

完璧な左右対称ではないが、
そもそも非対称なのが人間の自然な姿。

こんな感じで日々セラミック義歯を作っている。
たった一本の歯を作るだけで7回も焼いている。滝汗焼く時間も、一度で15-20分ほどかかるのでなかなか大変。あせる

全てオーダーメイドで非常に手間がかかるセラミック義歯が高額になるのも納得。
患者さんにも是非理解してもらいたいところだ…。滝汗