X上で「入学式カメラマン募集!」と書いた業者さんが大炎上してしまいました。

 

批判内容は

「そんな素人を使っていいのか?」

「カメラマンの身元はちゃんとした人なのか?

「そのカメラマンと、個人情報に関する取り決めの契約とかちゃんとやるのか?」

「撮影した画像を個人的に流用するのでは?」

といったもので。

 

「カメラマンの技量」の面と、「子供の写真を撮るという性質上、カメラマンの信頼性が重要」という面を心配しての炎上かと思います。

 

 

この件に関して、同業の人がこのような評論を書いてくれました。ちょっと分析が甘い点もあって、おそらく「学校専業」のカメラマンさんではないと思いますが、それでも、非常に詳細で正確な良質な記事だと思います。ぜひ読んで下さい。

 

というわけで、私からは、

「運動会撮影の大変さ」を主に「報酬」の面からお伝えしたいと思います。

 

「運動会は雨天中止になる」

というのが問題なんです。

カメラマンの業界って、ちゃんとした契約なんてものは全く無く、キャンセル料なんて取り決めも全くありませんでした。

なので、「雨で今日の運動会は中止」となると、その日の報酬は消えます。一銭ももらえません。

 

そういう業界なんですが、1990年代のある1年、「秋にやたらに雨が降る」年がありました。その時の話をします。

(当時は、運動会は日曜開催で、土曜開催というところはほぼありませんでした)

 

①ある日曜日

朝から雨で、運動会は完全に中止~延期。撮影できないから無収入。

 

②翌週の日曜日

天気予報は曇だったのに、当日の朝になったら、雨。運動会は中止~延期。撮影できないから無収入。

 

③その次の日曜日

前日は雨だが、当日は晴れ。「大丈夫だろう」と思ったが、学校に電話をすると、「今は晴れているが、昨日の雨でグランドがぬかるんでいて催行不能」とのこと。中止~延期。撮影できないから無収入。※こういう事情のため、他の学校では運動会を催行した学校も多数あった。

 

④その次の日曜日

当日の朝、自宅は曇なので、「できる」と考え、電車に乗って20キロ離れた現地へ。しかし、その町だけ「朝から雨」らしく、中止~延期。撮影できないから無収入。 無収入どころか交通費も出ないからマイナス ※他地域の学校の大部分では運動会開催。

 

⑤その次の日曜日

「雨」の予報もあったが、朝の時点で、自宅も現地も雨は降っていないので「できる」と考え、電車に乗って現地へ。乗り換えの駅で学校に電話すると、「雨の予報なんで中止にしました」とのこと。泣く泣く引き返す。撮影できないから無収入。※その日はたしかに雨が降ったが小雨程度。がんばって運動会をやろうと思えばできないことはなかった。よそでは催行したところが多かった。こういうときは、「ちょっとでも雨が降ってグランドが濡れて、子供が滑ってころんだから責任がとれない」と考える校長と「これぐらいなら問題ない、やろう!」と判断する校長がいて、校長の気持ちひとつでやるかやらないかが決まる。

 

⑥その次の日曜日

やっと晴れて運動会開催。撮影もできて報酬ももらえた。

 

といったことがありました。

6日間のスケジュールをあけて、報酬は1日分(当時は8000円)だけです。交通費2日間分はマイナスです。

 

めちゃくちゃだと思いません???

 

※ちなみに、この年のこの一件で、契約カメラマンがみんな怒り出し、「雨天中止の場合は、半額のキャンセル料を払うべきだ!」ということになり、改善が行われました。(その会社1社の話であり、業界全体ではありません)

 

 

運動会の撮影って、「業務用のカメラを使用する集合写真の撮影」がないため、「一眼レフを2台持っていれば可能」という仕事で、そのへんのカメラマニアさんでも、いいカメラと望遠レンズを持っていれば、なんとか撮れてしまう面もあり、ギャラはすごく安いです。今でもそうです。というか、今の方がギャラは安いかもしれません。

 

撮影料は15000円くらいになりましたが、今の運動会は「機材がデジタルになった」ということと「ご家族カメラマンに負けるような写真ではなく、より良質の写真を撮らないといけない」ということもあり、撮影枚数が膨大で、撮影後、自宅に戻ってからの、「RAW現像」「画像調整」「セレクション」「仕分け」の作業が、私の場合、丸2日かかります。(クオリティにこだわらないカメラマンだともっと短時間で仕上げますが) そうやって考えると「3日働いて15000円」ということです。1日5000円です。時給換算700円ですね。その時給で、プロ用のカメラ機材やPC機材も揃えています。そして、プロの技術を使って撮影しても、その報酬です。

※フィルム時代のスクールフォトの請負仕事は、撮影が終わったら未現像の撮影済みフィルムをパトローネのまま、発注先会社に渡して、それでおしまいです。そのあとの作業はカメラマン側はしません。ですから、撮影日プラス「フィルムを渡しに行く作業」だけで仕事は完結します。

 

それに、今の運動会は「土曜日にやるのが主流」です。日曜日は雨天に備えて予備日としておきます。これだと、カメラマンに発注する際は、「運動会撮影1件お願いします。でも、土曜と日曜の2日間スケジュールを確保しておいて下さい」と言います。スケジュール2日確保させておいて、報酬は1件分だけです。

 

こんな仕事、誰もやりたくないでしょ?

 

写真好きの人の「やりがい」に乗っかっているだけの業界です。

 

こんな低報酬になっているのは、お金を払う側の「学校」や「保護者」が適正なお金を払わないからです。競争を煽る入札制度にした行政側の問題もあります。とにかく、今回の炎上で「信頼性」とか「個人情報」とかいろいろ文句を言っても、カメラマンがちゃんと食っていけるお金を払っていない以上、「そんなこと言う権利ないですよ」というのが正直な感想でして。

 

この業界、もはや崩壊するしかないと思います。

「卒業アルバムなんかいらないよ」と言う人もいる現代、社会構造が変わって、学校写真も不要になっていると思われます。

 

 

 

 

仕事柄、各地のいろんなホールに行きますが、今回は、その「名称」の話題。

 

ホールの名称って、まずは地名が多いです。

「横浜市立港北公会堂」など。

 

そして「地名」以外の「愛称」みたいなのもあって、神奈川の逗子なんかだと海にちなんで「なぎさホール」とか「さざなみホール」なんて名前をつけています。

そして、一番多いのが無難な「植物や花の名前」でして。

先日行ったところも「もみじホール」という名前でしたし、「あじさいプラザ」なんてのもあります。

 

今回、取り上げるのは、

「亀戸文化センター カメリアホール」

というホールです。

 

東京の江東区にあります。

東京の「勘違いしやすい地名」というと「青梅」と「青海」が有名ですが、実は「亀戸(かめいど 江東区)」と「亀有(かめあり 葛飾区)」も間違いやすいものとして有名です。

東京の地理に明るくない人にとっては、両津さんの関係で「亀」といえば「亀有」を連想する人が多いようです。

 

そういう事情なんですが、もともと、「亀戸」と「亀有」は間違いやすいのに、このホールの名前は、そこに「カメリア」という名前をくっつけています。

 

これって、わざとでしょ?

わざと間違えるように誘発してますよね。

 

こんな間違いやすい名称にしたら、みんな、亀有駅に行きますよね。

実際、落語家さんのXとか見てても、「しまった! 間違えて亀有にいってしまった! 遅刻だ! 亀戸ってどこだよ!」とか叫んでいる人もいました。

出演者も間違いますから、当然、観客も間違えます。

 

このホールでなにかイベントがあるたびに、Xには「亀有にきたけど、カメリアホールなんかないぞ!」とパニックになっている人の書き込みが見受けられます。

ちゃんと、亀戸のこのホールに行き着いた人でも、舞台の感想を書いたブログ記事には、「亀有文化センターに行ってきました」と書いてあったりします。

 

とにかく、もともと「亀戸」と「亀有」は間違いやすいのに、そこに、さらに「カメリア」という名前をつけてしまった。

この命名者のセンスに脱帽です。

 

(馬鹿だよね)

 

このため、このホールでの興行では遅刻して客席に飛び込んでくるお客さんが毎回いっぱいいるそうです。(亀戸と亀有は電車3本で40分くらいかかります)

 

ちなみに、この春開通する「新北陸新幹線」の敦賀駅。

在来線・ハピラインふくいが1~7番線、新幹線ホームが11~14番線、在来線特急ホームが31~34番線という番号の振り方になっています。

これは、「12(じゅうに)と20(にじゅう)を聞き間違えてしまう可能性があるので20~29という数字は使わないようにした」とのことです。

このように「間違えないように気を使う」ところもあれば、「カメリア」という名前をつけてしまうところもある。なんとも不思議なもんです。

 

 

真面目な顔で撮る集合写真もいいのですが、修学旅行とか運動会とか、そういう行事では「笑顔」で撮りたいと思うものです。

 

さて、我々、観光地での集合写真を撮るプロにとっての、フィルムカメラ時代の必須のカメラ、といえば、これです。

 

 

おそらく、9割以上の業者がこのカメラを使っていたと思います。

まあ、集合写真専用にフジが設計したカメラですから、当然かもしれません。

私も、2型を2台に渡って使っていました。

 

非常にいいカメラでしたが欠点もありました。

一眼レフではありませんから、のぞき穴は別にあります。

ということは、レンズにキャップをしたままでもファインダーは見えるということ。

 

つまり、「レンズキャップをしたまま、写真を撮ってしまう」という失敗を犯すのです。

 

昔は、ピッカリコニカとかキャノンオートボーイなんかでも、皆さん、そういう失敗をしました。

 

「プロがそんな素人みたいな失敗をするのか?」

とおっしゃるかもしれませんが、やるんです。特に天気の悪い時に。。。。

 

フジの69にはレンズフードがついていますが、そんなに大きなものではありません。なので、雨が降っていると、レンズに水滴が付く可能性があります。水滴は写真の大敵です。

大事な記念写真ですから多少の雨でも写真は撮ります。その際に、雨がレンズになるべくつかないように、シャッターを切る寸前までカメラマンはレンズにキャップをしたままにするのです。

 

 

また、修学旅行&林間学校のメッカ、日光では「華厳の滝」での集合写真が必ずあります。華厳の滝は、行ったことがある人ならわかりますが、晴天時でも、観瀑台のところで水しぶきが舞っており、「雨降り」と同じような条件です。

この時も、「シャッターを切る寸前まで、キャップをしたまま」にします。

 

ただ、一人で風景を撮っている場合は、キャップをしたまま撮ってしまう失敗を起こしますが、集合写真ですから、「撮られる人」がいるわけで、誰かが、「あ! キャップしたまま!」と気づいて声を出します。

 

ここで、深刻な顔をしてはいけません。

「あ、いけね! おじさん、失敗しちゃったよ。ごめんね ごめんね~」

とか大げさにリアクションをして、ギャグにしてしまいます。

生徒さんたちは「あはは! プロでもこんな失敗するんだ!」と笑います。

それで笑顔の写真を撮るわけです。

 

ここまで、全部、計算づくでやってます。

 

(ただし、同じ失敗を繰り返すと、ギャグじゃなくなって、逆に心配されるので、この手法は何度も使えない)

 

 

写真屋さんは、このように「いい笑顔の写真を撮るためにいろいろと考えて工夫している」ことを知ってもらえるとうれしいです。

 

※今は、全部、一眼カメラで撮影するので、こういう手法は使えません。

 

 

 

以前、上野の国立科学博物館に頻繁に通っていたことを当ブログでも書きました。

科学関係以外の博物館も好きで、学芸員に本気でなろうと思っていたこともある、博物館マニアです。

 

旅行先でも、小さな郷土資料館なんかにも入ってしまいます。

 

水族館も大好きで各地へ行ってます。

 

でも、沼津にある「あわしまマリンパーク」には入ったことがありませんでした。

(別の用事で、近くへ行ったことはあり、「ここ行きたいなあ」と思ってました)

 

その「あわしまマリンパーク」。以前、テレビ番組で「経営不振に苦しむ水族館を立て直す」という企画で取り上げられたことがあり、それで少しはよくなったのかと思ってましたが、どうやら苦しい経営は続いていたようです。

 

そしてついに、突然、24年1月23日に「2月の12日に閉園します」との発表。驚きました。

 

これは「閉園までに行かねば」とすぐに思い、計画を立てます。

 

私は全然知りませんでしたが、この水族館、アニメの「ラブライブサンシャイン」という作品の舞台ということで、アニメおたくさんらの聖地になっているそうで、そういう人たちが押し掛ける予想があり、これは「アサイチに行かないとだめだな」と考え、前夜に沼津に行って泊ることにしました。

 

 

沼津で前日のうちに入園券は購入しました。

しかし。よく見ると、これは入園券ではなく、「入園券の引換券」だそうで、現地でまた窓口に並んで、入園券を得ないといけないらしく、これは大きな誤算でした。

 

1/28日曜日の朝。

観光協会の人から勧められた「早いバス 沼津駅8:30発」に乗ろうと、8:10に駅前に行きました。

 

しかし、

その時点ですでにこの大行列。

前日のツイッターでは、「バスに乗れずに取り残された」という人も多くいたようなので、すごく心配です。

そして、案の定、「満員です」という非常のアナウンス。

しかし、東海バスさんの特別措置で臨時便を出してくれるらしく、それに乗れました。

といっても、それもすぐに満席。

 

なんとか乗れたものの、完全に満杯のため、途中のバス停からは一人も載せることができず。

地元の沼津市民のバス客は、「1本あとの便に乗って下さい」と言われてました。でも、1本あとって、1時間後ですよ。

地元の人に迷惑をかけているようで恐縮しました。

 

 

30分ちょっとバスに揺られ、現地へ。車の駐車場はすでに満杯で、周辺道路も大渋滞。

といっても、ここは入園券を買って、船に乗る場所であり、水族館はまだ、この先です。

そして事前購入した入園券は、そのまま使えず、ここでまた別の入園券と交換しないといけないため、この行列に並びます。

この時、チケット売り場から自分の立っている場所までは「50人程度が並んでいる」ように見えて、これなら15分くらい待てば買えるだろうと予想していたのですが・・・

列が進んだ先に見えたのは。。。

奥のほうにある「中庭」みたいなところに並んでいる数百人の人の列。

こんな大勢の人たちが隠れていたとは・・・・茫然。

 

 

9時前から入園券売り場は開いていたようですが、微々たる速度でしか進みません。

 

この場所から海も見えますが、当日は曇りで富士山は見えませんでした。

 

しょうがない待つしかない。そして、あらためて、行列のお客さんを観察すると。。。。

 

 

アニメファンばっかり

 

服装や持ち物でわかってしまうのですが、おそらく、7割くらいはアニメファンでした。とにかくすごい人数。

 

 

待っている場所には。アニメにちなんだお皿を作るところもありました。

 

 

 

券売所の中はこんな感じで、これもアニメ一色。

 

なんか、水族館に来たのに、私のような水族館マニアが、「アウェイ感」を感じるという、変な疎外感を覚えました。

 

1時間半ほど並んでようやく入園券をゲット。いやあ、トイレを我慢しながらだったので、ほんとつらかった。

切符は入手しましたが、今度は島へ渡る連絡船に乗るための行列に並びます。

これがまた30分。

 

 

普通の人なら「いつまで待たせるんだ!」と暴動になりそうですが、アタクさんたちは整然と並んでいます。彼らの礼儀正しさと忍耐力には脱帽です。

 

 

11時頃、ようやく上陸。沼津の宿を出発してから3時間かかりました。

 

 

私、魚類も好きですが両生類も好きなので、ここはぜひ行きたかった場所です。非常に楽しかったですが、とにかく、混雑がすごくゆっくりできません。

そして、この中も。

 

 

アニメ関係のものばっかり・・・・・

 

すんごいなあ。

 

まあ、我々が子供の頃に「サイボーグ009」にあこがれたものと同じようなもんなんですかね。

 

その後ペンギンを見てから、島内一周散歩に。

 

 

淡島神社へ続く登山道。ここも聖地らしく、すごいカメラを持ったファンが撮影してました。

 

 

島の反対側へ。晴れていたら絶景だったのになあ。

 

 

トンネルを通って、淡島ホテルのほうへ

 

 

とにかくどこに行ってもアニメ関係のものが。

 

お土産コーナーも大混雑。アニメ関係のグッズがいっぱいあり、オタクさんたちが行列を作ってました。

 

 

水族館本館へ。

 

 

正直、展示内容は水族館としては、しょぼかったです。

ここも大混雑でゆっくりは見られず。

 

 

 

入島するまでにくたくたになり、かつ、帰りのバスも混雑で乗れなくなる可能性もあり、早めに離島。

 

沼津駅に戻ります。

 

駅前にはこんな施設もありました。

 

 

 

駅の中もこんなものばかり。

 

ほんと、アニメで町おこししてました。

 

オタクのパワーのものすごさを体感した1日でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回はラーメンの話題。

 

 

横浜名物「李家」のラーメン。

いまや、横浜だけでなく、関東、いや全国に広がっています。

「李家」さんは、創業まもない頃からの常連で杉田のお店にはほんとよく通ってました。

そのため、出かけた先で、「家系」とか「横浜」の文字を見ると、実際は本家を超えるおいしい店なんかないのに、ついつい入ってしまいます。

 

ところで、本家「李家」さんにしても、その系列にしても、インスパイヤ系にしても、「どの店も、ネギの量が少ない」ということに気づきます。

私、長ネギが大好きなので、それが気になってしまうのです。

 

このネギの量なんですが、実は、昔の李家さんは、普通の量でした。

それが、1995年頃だと思うのですが、台風とかの天候不順で野菜の価格が高騰した際に、「店主敬白」ということで「野菜高騰のため、ネギの量を少なくさせていただきます」という貼り紙が出され、ネギの量が半分くらいになってしまったのです。

 

そのネギなんですが、価格が元に戻っても「減らしたネギの量」はもとに戻りませんでした。

 

正直、「セコイなあ~ 李さん。けちけちするなよ」と怒りました。

それ以後、店に行く頻度が落ちました。

 

その「少ないネギの量」の基準は、いまだに同じで、「家系」「横浜」というラーメンはいずれも本家の量をまねていて、やはり、少ないのです。

 

昔のことを知らないお客さんは「家系はネギが少ない」のが標準だと思っているかもしれませんが、実は上記のような経緯があり、もともとはもっと量があったのです。

 

今からでも昔の量に戻してくれないかなあ。古い常連はそう思っています。

 

 

先日、偉大なるカメラマンである「篠山紀信さん」が亡くなりました。ご冥福をお祈りいたします。

 

篠山紀信さんというと、こんな話を思い出します。

 

昔見たテレビで、篠山紀信さんが、「素人に完全に負けたことがある」と言ってました。

 

篠山紀信さんといえば、女性ポートレートの第一人者ですが、その人が、完全に脱帽したカメラマンがいるのです。

 

それは、女優宮崎美子さんの写真に関してで、篠山さんは、芸能界にデビュウする前の宮崎さんを使った、雑誌の表紙の写真を撮影したのですが、篠山さんが何枚撮っても、「宮崎さんが応募書類に同封したプロフィール写真」のほうが良かったらしく、「完敗だ」と、負けを認めたそうです。

そんな話を聞いて、「熊本の地元の写真館にすごい腕のいいカメラマンがいたのだろうか?」とか、浅はかな私は考えたわけですが、実際は・・・・・

そのプロフィール写真は、写真館とかではなく、宮崎さんに頼まれた、ど素人のカメラマンが、近所の公園でパパっと撮っただけの写真でした。

でも、その写真の中の宮崎さんの表情がすばらしく、篠山さんが「完敗」してしまったのです。

なんで、そんなに「表情が素晴らしかった」のか???

その答えは、その素人カメラマンが、当時の宮崎さんの彼氏だったからなんです。

私も、婚礼カメラマンの世界に長年いましたからよくわかるんですが、「愛し合っている同士じゃないと出てこない表情」というのがあります。
どんなに、一流の腕のあるカメラマンでも、そういう表情は、初対面で引き出せるものじゃないんです。

私は昔から、こういう考えを持っていて、自分のHPの中でも、「他人であるカメラマンには限界があります」という、断り書きを掲載しているのですが、この理論を、篠山さんが肯定してくれて、うれしく思いました。

あんな超一流の人でも、「素人に負けた」と素直に認めさせる写真が、恋人同士だと撮れるのか、と感心したわけです。

 

 

似たような話で、作家の向田邦子さんのことを思い出します。

あるテレビ番組の中で向田さんを偲んだ際、「向田さんは残っている写真が多すぎる」「写真の中の向田さんの表情が良すぎる」という話で盛り上がりました。

 

この理由は、向田さんの恋人(※不倫関係だったので結婚はしていない)がカメラマンだったということ。

相手が恋人だからこそ現れる特別な表情が、素直に写されているわけです。

 

このことは私もわかってまして、婚礼写真の現場でも、そのことについて考えたことがあります。

いくら、一流のプロカメラマンが「新婦」のことをきれいに撮ろうとしても、どうしても限界があります。それは、そのカメラマンとの関係でして、あくまでも「その日が初対面」「他人」であるカメラマンに対して出さない表情というのはあるのです。(当然といえば当然ですよね)

 

そこで、私は、挙式前の「館内ロケ」の時などに、時間の余裕があると、「新郎さんに私のカメラを預けて、シャッターボタンを押すだけで写るような設定にして、自由に新婦の姿を撮ってもらう」という手法を取ることがありました。

 

 

こういう感じです。

 

別のプロカメラマンからは、「プロの大事なカメラを素人に預けていいのか、だめだろ」とか「そんなの無駄だよ」とか批判されたこともありますが、この「新郎が自分で撮った新婦の写真」というのは、フレーミングとかはたしかにおかしいのですが、新婦の「表情」に関しては、「これは絶対にプロカメラマンには撮れない。新郎にしか見せない表情なんだな」という素晴らしいものが撮れることが時々あるのです。

こういう写真を上手にトリミングして、あとで制作するアルバムの中に2~3枚入れると、いいアルバムになるんです。

 

なので、当時は、新郎に貸せるように配慮した、「重くない」「簡素なレンズをつけた」「落として壊れてもあきらめがつくカメラ」を、それ用に用意していたこともあります。

 

 

去年の秋。近所の運動公園で、大掛かりなイベントが開催されました。ものすごい人数のお客さんが集まるため、ここにはもともとトイレ施設はあるのですが、そこに、さらに「仮設トイレ」も設置されました。

飲食物の出店もたくさんあり、いろいろと飲み食いしたため、便意を催し、仮設トイレに行きました。

 

でも、その仮設トイレの男性用の便器、和式だったのです。

 

 

私、腰が悪いので、和式だと用を足せません。

 

女性用のほうを見ると、仮設トイレが3個あるのに、そのうちの1個にしか行列ができていません。話を聞くと、残りの2個はやはり和式で・・・  「和式じゃ嫌」と考える人が1個だけの「洋式」のほうに並んでいたのでした。

 

この公園、もともとあるトイレの中の個室も和式オンリーなので敬遠し、結局、自転車に乗って、急いで自宅に帰って、自宅のトイレに入りました。

 

 

さて、元日に発生した能登大地震。この避難所でもトイレが大問題になっていて、仮設のトイレが設置されていますが、これも「和式」が多いそうで、「和式では無理」という避難民の悲鳴が聞こえているそうです。

足腰の悪いお年寄りが多数入っている避難所なのに、なんで、和式のトイレを持ってくるのでしょうか?

 

サンドイッチマンさんが寄付した立派なトイレ(もちろん洋式)のことがニュースになってました。あの種の立派な「トイレカー」は、鎌倉市も持っていて、全国に、あることはあるそうですが、その数は非常に少ないそうです。

日本は地震大国なんですから、全自治体で、それ相応の数のトイレカーを保有しておくべきだと思います。災害が起きれば、その自治体へすぐに送り、そして、平常時は上記のイベントとかでも積極的に使用すればいいと思います。

オスプレイとかミサイルとか、そんなものにお金を使うのなら、こういう防災用品にお金を使いましょうよ。

 

この件、学校写真とか発表会の写真を撮っている自分としては、けっこう身近です。

 

というのも、古い公共施設って、いまだに「和式トイレ」が多いのです。

横浜市内の某市民センター。ピアノ発表会などでよく行きますが、ここのトイレはとても大きく、男性用トイレの中に、5箇所の個室があります。でも、そのうちの3室が和式です。

今の日本って、若い人は「生まれた頃からずっと洋式トイレで育ってきているから和式が使えない」って人ばかりですし、和式に慣れている中高年であっても、「足腰が弱くなって和式が使えない」って人が多く、とにかく、和式では困る人ばかりなんです。

それなのに、「5室のうちの3室が和式」って、ひどくないですかね?

 

おまけに、そこのトイレ、入り口にドアもなく、「廊下を歩く人から、トイレ内が丸見え」というおかしな構造でして。

立ちションしている男性の局部も、廊下から見ようとすれば見える、という、ひどい設計なんです。

仕事柄、いろいろな学校にもいきますが、学校もいまだに和式の個室が多く、「洋式で育ってきた子どもたちには事実上ほとんど使われていない」という状況です。さっさと全部洋式に変えましょうよ。

 

そして、今、遠足とか修学旅行のコースを決める際、出かける場所のトイレは洋式なのか和式なのか?が重要なチェックポイントになっているそうです。

山などのハイキングコースでは、トイレが非常に重要ですが、場所によっては貧相なトイレ設備しかないところも多いです。そういうところが「和式オンリー」だと、今は、「そこには行かない」と判断するそうです。

 

 

能登大地震に話を戻しますが、東日本大震災で「トイレの重要性」は十分に認識したはずなのに、いまだに、避難所でのトイレに苦労している日本って、「何も学習しないアホな国」としか思えません。

自民党議員さん、しっかりしてよ。あなたがたも高齢者ばっかりで、和式トイレの苦痛、理解できるでしょうに。。。。

 

 

 

 

※今回の話はものすごくくだらないお話です。暇な人だけ読んでくださいませませ。

 

 

仕事場の近くに宝くじ売り場があったため、立ち寄りました。

私の前のお客さんは、どうやら「年末ジャンボくじ」のあたり確認にきたようで、窓口にどさっと、くじの束を置きました。

係の人が、その束を機械に投入し、自動計算していくわけですが・・・・・

その数、なんと600枚。1枚300円ですから、この人、18万円も宝くじを買ったということですね。すごいなあ。

でもって、いくら当選したのかは??? 妻夫木聡さんだけが知っているでしょう。

 

さて、このお客さん一人だけで10分くらい待たされましたが、私の番になりました。

 

私は18万円も買えません。毎回1000円しか使いません。
 
「100円スクラッチ10枚」を購入しました。
 
 
①10枚のうち3枚が「末等100円」に当選。(末等の当選確率は20~40%らしい)
②当たった300円で、また、「100円スクラッチ3枚」を買う。3枚のうち2枚が「末等100円」に当選。
③当たった200円で、また、「100円スクラッチ2枚」を買う。2枚のうち1枚が「末等100円」に当選。
④当たった100円で、また、「100円スクラッチ1枚」を買う。「末等100円」に当選。
⑤当たった100円で、また、「100円スクラッチ1枚」を買う。「末等100円」に当選。
⑥当たった100円で、また、「100円スクラッチ1枚」を買う。「末等100円」に当選。
⑦当たった100円で、また、「100円スクラッチ1枚」を買う。「末等100円」に当選。
⑧当たった100円で、また、「100円スクラッチ1枚」を買う。「末等100円」に当選。
⑨当たった100円で、また、「100円スクラッチ1枚」を買う。「末等100円」に当選。
 
ここまでで、その度に宝くじ売り場の列に並び直して買うので、すでに1時間経過。
これだけ当たりが続くのは、かなりの確率のはずですが、私はくじ運がいいのでしょうか? だったら、最初に二等が当たってほしかったなあ。
なんだか、頭がおかしくなってきました。
 

 

12/27水曜日

テレビ東京の人気シリーズ

バスVS鉄道乗り継ぎ対決旅18(2023冬)「冬の東北決戦!宮城・石巻~岩手・盛岡」

を見ました。

 

この手の、バスや鉄道を使う番組は「交通マニア」(現在、いろいろな鉄道路線の全駅乗降チャレンジを継続中)の自分にはとても楽しい番組なんですが、日本国内の交通情勢が変化してきて、最近は、「交通機関に乗る」よりも「歩く」ほうの時間が長かったりして、趣旨が変わってきて「ウォーキング番組」になっているのが残念です。

 

まあ、私も「全駅乗降」をする際に、ローカル鉄道で「次の便は2時間後」なんて場合、「1時間歩いて隣の駅に行ったほうが早い」と、1時間歩くこともままあって、それはそれで「歩いて観光」ということで楽しいのですが、基本、景色が見れない夜間は行動しませんし、この番組みたいに、何十キロも歩いたりしません。

 

全国で、バス路線やローカル鉄道の「廃止」「減便」がすごいことになってきている現在、この手の番組をやるのは「そろそろ限界」という感じがします。

 

結局、タクシーが鍵なんですが、番組内で出てくるタクシーって、いつも「迎車料金」のことが曖昧にぼかされてるし、「タクシー料金を節約しなきゃ」と言いながら、割増になる深夜にタクシーを利用したりと、いろいろと変なことがあります。

 

そもそも、タクシー代が大きく値上がりしているのに「タクシー代1万円」が据え置きなのもおかしいし、先着ボーナスも千円ではなく、2千円にすべきではないかと思います。

 

それから「グルメ」に関してなんですが、「人気第一位の料理を当てるまで帰れない」というミッション。今回も、8品くらい食べてましたが、もう、こういう「食べ物を粗末に扱う」のはやめにしませんか?

私の知人の飲食店経営者のところにも、こういう番組が問い合わせてきたことがありますが、彼は、「ちゃんとおいしく味わってほしいから、そういう番組には協力できない」と断ったそうです。

 

それから、「宿」のことも、「満室満室でやっととれた」なんてのが多いですが、その場合、スタッフはどうしているのか? いつも心配です。車使って、離れた場所のホテルをとるのかもしれませんが、とにかく、異常に長い労働時間になり、スタッフにとってはブラックな仕事だと思います。

 

そして、本当にガチでやるなら、「荷物は全部自分で持て」ということ。

あんな手ぶらで宿泊旅行はできるはずはなく、着替えや防寒着や雨具は、スタッフに持たせてますが、本当の旅行は全部自分でかつぐものです。

 

どうせ、スタッフが車で荷物を運ぶのなら、「電動キックボード」なんかもいっしょに運んで、「1回の充電分の10キロは電動キックボードを無料で使用できる」とかにして、徒歩部分の負担軽減をするとか、できないでしょうか?

 

まあ、とにかく、これだけ交通事情が厳しくなっている現代日本で、この番組を維持していくのは難しいです。そろそろ岐路に差し掛かっていると思います。

好きな番組なので、なにか良い改善をして欲しいです。

 

 

※実にくだらない備忘録です。よかったらおつきあいください。

 

 

私、辛いものがものすごく苦手でして。食べると、頭から汗が滝のように流れ、舌はヒリヒリ、唇はピリピリ痛み、無理した食べたあとは、お腹が痛くなり、年取って胃腸が弱くなったこともあり、下痢という最悪の結果になります。

 

おでんとかトンカツについてくるカラシも、「その10分の1でいいよ」というくらいの人です。

 

そういうわけで、世の中のおいしいものの中に、食べられないものがたくさんあるんですが。

 

世の中「担々麺ブーム」でして、街中に「担々麺」の文字をよく見るようになりました。

辛いものは苦手なんですが、ラーメン好きとしては、「無理かもしれないけど食べたい」といつも思ってまして。

 

今回、たまたま、「担々麺限定の割引券」をもらってしまい、一念発起して食べに行きました。

 

当然、辛さは一番下のものにしました。

 

しかし、それでも、辛い。一口で唇が痛い。

 

でも、うまい・・・・・

すごくうまい。

 

お水に助けてもらいながら、完食。(スープ飲み干しはもちろんしません)

 

いやあ、おいしかった。

 

でも、汗はタオルにびっしょり。舌はヒリヒリで息するだけでもつらい。

そして、数時間後には予想通り、下痢。

 

まあ、でも、おいしい経験が出来て満足です。(ただ、「ライスもいっしょに頼めば、辛さの中和になってよかった」とはあとで思いました)

 

一回、担々麺を味わえたのでもう十分です。2度目はないでしょう。

 

なにしろ、このブログを書いている時も、思い出しただけで、汗かいてます。