最初に、こちらの記事を読んでいただけると助かります。

「上手」「下手」って何?【舞台用語を覚えよう①】

すごくわかりやすくて良い記事です。
 
さて、この前、バイオリン教室の発表会の撮影の打ち合わせで、先生の方から、「カメラさんの左側にビデオカメラを置いてもいいですか?」と言われたので、「別にいいですよ」と答えました。
そして、本番当日、私のカメラの「右側」にビデオカメラの三脚がありました。これだと、非常に困ります。
 
これ、お互いの勘違いが原因です。
 
私はカメラマン視点で、「客席からステージのほうを向いた場合の左側」と考えました。
しかし、先生は、どうしても、演者視点になりますから、「ステージから客席を見た場合の左側」で考えていたのです。
 
こういった間違い、けっこうあるものですから、ステージ関係の人間は、「右側」「左側」という言葉は使わずに、「上手(かみて)」「下手(しもて)」という呼び方を常用します。
 
会館のスタッフなどは、当然、この言葉を知っていますから、カメラマンが「すいません、スタッフさん、ピアノの位置を下手側に2尺ほど動かしてもらえませんか?」と言うと、すぐに理解して動かしてくれます。(※距離に関しても、センチとかメートルではなくて、尺貫法を使用します)
 
舞台用語って、いろいろあって難しいので、全部覚える必要はないですが、「上手」「下手」だけは、覚えておいて欲しいなと思います。
 
というわけで、定期的にステージを使用する、「音楽教室の先生」などは、この言葉だけは知っておいて欲しいものです。勘違いを防ぐためにも。
よろしくお願いします。
 
 
なお、ステージ関係の仕事をしたことにないカメラマンだと「上手」「下手」を知らないケースがあり、「ふだんは結婚式の撮影をしている、知り合いのプロカメラマンに発表会の撮影を初めて頼んだ」なんていう場合、そのカメラマンに向かって、「カメラさん 下手に三尺ずれてくれませんか?」とか言っても、ポカン!としてしまいますので、ご注意下さい。
 
というわけで、「餅は餅屋」でして、「ステージ関係の写真撮影」は、「ステージ関係の撮影経験が豊富にあるカメラマン」でないと、なかなか難しいものです。専門家にご発注願います。