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T-34 レジェンド・オブ・ウォー★★★・5

2019年12月13日 | アクション映画ータ行

ソ連が誇る最強戦車“T-34”をフィーチャーし、本国ロシアで大ヒットした痛快戦車アクション。第二次世界大戦を舞台に、ナチス・ドイツの捕虜となり、彼らが行う戦車戦演習の訓練相手を務めることになった4人のソ連兵が、1両のT-34とともに収容所からの脱走を図る無謀な脱出計画の行方を、本物のT-34を使ったリアルかつ迫力のアクション満載に描き出す。主演はアレクサンドル・ペトロフ。共演にイリーナ・スタルシェンバウム。監督は「アルティメットウェポン」のアレクセイ・シドロフ。

あらすじ:第二次世界大戦下、独ソ戦の最前線。ナチス戦車の執拗な攻撃を振り切り、前線基地に帰還した新米ソ連兵イヴシュキンは、その腕を見込まれ、いきなり戦車長としてナチス戦車隊への奇襲攻撃を命じられる。ナチスのエリート将校イェーガー大佐を相手に大健闘するも、最後は敗れて捕虜となるイヴシュキン。収容所で過酷な捕虜生活を送る彼はある日、ナチスの戦車戦演習の訓練相手に指名される。ソ連の最強戦車T-34を与えられ、部下の選抜とT-34の整備を任される。しかし、実弾の装備が許されるわけもなく、演習に参加するということはイヴシュキンたちにとっては、すなわち死を意味していたのだったが…。

<感想>第二次世界大戦の独ソ戦で活躍し、1990年代まで紛争地域で使われていたというソ連が誇る戦車T-34は、ナチスにとって脅威だったわけ。 ドイツ軍に捕まり、死を覚悟した4人のソ連兵が、ソ連の戦車であるT34の整備をさせられる。ドイツ軍の戦車部隊が、ソ連のT-34を戦車演習の訓練にしようと、ソ連兵を使い実際に演習を行う。ですが、1両の戦車T-34の威力を信じているソ連兵たちは、ナチスの軍勢に立ち向かうのです。 

冒頭ですぐにドイツ軍の捕虜になるソ連兵。捕まったのが、1941年で戦車もT-34/76。1944年になって脱走を実行するのだが、その時の戦車がT-34/85に変わっている。それで、捕虜たちは、なんだこれは、T-34に似ているけど、ずいぶんとデカイぞってね。戦車兵魂に火がついちゃ、お終いよ。新型に乗りたいと、黙々と整備をする捕虜たち。

さらに、砲弾がなぜに存在していたのか?ということ。戦車の中に上手く隠して置いたのがあったのだ。ドイツ兵は、ボロくなったソ連の戦車なんて掃除したり、治したりしたくないからね。それで、捕虜のソ連兵の中から、戦車に詳しい人物を選び直させたというわけ。でも、ソ連兵は、祖国モスクワへ帰りたいばかりに、自分の国の戦車を整備したわけです。必死にね。それで、あわよくばこの戦車に乗ってモスクワへ帰りたいと願ったわけ。

戦車戦の前に、主人公のソ連兵たちが、ドイツ軍の戦車に追われて、トラックで逃げているシーンも素晴らしい。ここでは、観ていてソ連兵が戦車のことを詳しく知っていて、「発射してから4秒数えてハンドルを切る」という技は、主人公の得意技なのであるからして、これを冒頭に見せておいて、クライマックスのバンター戦車との戦いで、再び得意技で対抗するところなんて、あそこは観ていて本当に感心した。伏線を張っておいてこれを後半でちゃんと回収しているのだから。

被弾どきの音や衝撃描写も凄かった。砲弾が当たって「ガーン」と、戦車の中の人間が一瞬フラフラになるところ。監督も充分に文献や記録を調べたそうですから。

自分たちの国の戦車に乗って逃げるところでは、砲弾はもちろんCGですが、スローモーションで描くっていうのも現代的で良かった。それと、ドイツ軍は、空軍にまで捜索を依頼して、ドイツ軍の多目的偵察機まで呼んで来るのよね。それが全部CGだなんて、信じられない。

森の中に避難をして、林の中に小枝や葉っぱで戦車を隠して、いちいちコネタも利いているし、細かいところがリアルでした。それと、終いには、ドイツ軍の暗視偵察機まで出て来るしで、いろいろと粗もあるけれど、それを払拭するリアルな再現性と展開の構成、ノリがいい。素晴らしかった。だが、ドイツ軍の食糧を賄いしている女が、ソ連の女ときた。一緒に逃げたいと懇願するも、女を乗せての逃避行なんて無理にきまっている。途中まで乗せて、逃がしてやる。

これは、潜水艦映画の中で魚雷の撃ち合いで、よくやっていたことと同じだもの、戦争映画に応用しているってことだ。トラックを追うのもイェーガー大佐で、イェーガーを演じているのが、TVシリーズの「アウトバーン・コップ」で最近まで刑事役で主演していた俳優で、イェーガー大佐にヴィンツェンツ・キーファーが扮していて、ちゃんとドイツの人気俳優を連れてきているところも感心した。

でも最近はアメリカ映画でもあまりないと思う。こんなに知力・計略を尽くして戦う戦車映画は。メカ・バトルっていうものを良く考えて作ってるので、初めっからやられたって感じがした。観ていて面白く、コメディ映画に仕上げているのも良かったと思う。

昨今のロシアじゃ戦争映画がブームなんだろうか?・・・西欧・米じゃ途絶えてしまった戦争映画の伝統が、ロシアでは未だに作られ続けているために、こんなふうに面白く、本物らしい戦車が出て来るのも、進化しているのだと思う。

このT-34の戦車のタイトルで2,3作品の映画があった。内容はよく似ていたが、この作品が一番面白かったと思います。

 

2019年劇場鑑賞作品・・・179  アクション・アドベンチャーランキング

 

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