かなりびっくりした話である。

 

空き家を解体することは、私は仕事としてとても多いので、解体屋さんとは数社お付き合いをしているし、年に1回くらいということでもなく、複数回ある。それで、だいたい所有者さんに「鍵はどうしたらいいでしょうか?」と聞かれる。鍵が、被相続人のもとにあるはずだが、今となってはどこにあるかわからないということもある。また、遠方の近親者が持って行ったままということもある。今までは、ほぼすべて、解体業者さんは「いずれにせよ建具外してしまうので、いいですよ」とおっしゃり、鍵は預からない。解体前日までに、鍵を開け放しておく、ということも必要ないようだ。へー、そうなんかー、と思った。

解体現場を見ていると、建具を取り外すところから始まるが、だいたいそういう手順なので、鍵がかかっていようがかかっていなかろうが、また鍵を預かろうが、どうでもいいらしい。解体重機の前には、一般住宅の鍵などどうでもいいことなのだろう。

 

しかし!!

今回の業者さんに「鍵をお借りしたい」と言われ、「あ、そうなんですか?」とちょっと驚いた。というのも、解体スタートの最初の2、3日しか、鍵は使わないが、鍵を閉めて帰るという。それは、変な人が入り込まないためだそうだ。びっくり

その担当者さん、以前、施主さんと一緒に空き家である現場を下見に行ったとき、施主さんが鍵を開けたら、全然見知らぬ人が住んでいたそうだ。びっくりびっくりびっくりびっくりびっくり

それ、マジで怖いっす!!

 

電気もガスも止めてあったが、そこに、ホームなしの人が勝手に住み着いていたそうだ。そりゃあ、雨風しのげるし、多くの空き家は家財がそのままであることも多いから、布団や毛布もあっただろうし。あと、水道。主人の実家の空き家もそうだが、水道だけは様子を見に行った時に必要になるから止めておかないケースが多い。もしや、トイレも使用していたのでは?あー、でも、水道代でわかるか?

空き家でも、メータに変化がないか、時々は見回っているはず(私の経験上)。それとも、水道も止めた後は見回らないから、メータが回っていてもスルーされている?

 

「で、そのあとどうしたの?」と聞いたら、担当者は「自分は帰りました。施主さんはその人を追い出したそうです。」って。いやそこもっと、もっと詳しく聞きたいんだけど!!横にいたAI先生は「それって占有だから、そのうちさ、所有権主張したりして」と笑いながらおっしゃる。いやいや、占有は、「所有の意思を持って平穏かつ公然と使ってないとだめだから、こそこそ住んでいたら、所有権取得できないよ!!」と即座に否定しました。でも、将来の空き家いっぱいの日本では、まったくないとは言えない。言えないが、ホームなしの方々は、多くの場合、路上生活の過酷な状況で体を悪くしていることがあるから、占有しはじめて20年間生きていられるか?あと、まったく近所の人が気付かないってことないかなあ。っていうか、エリア全体、ほぼ空き家って、今の日本でありうるからなあ~。エリア全体、新しい所有者が20年後に出現する?あせるあせる

 

いやあ、怖いなあ。今度、空き家チェックの時は、知らない人が中にいるかもって思って出かけよう。だいたい私一人であちこち行くから。あと、主人にこの話をして、実家の解体を早く進めるように、促してみよう。

 

ちなみになんですけど、全国の不動産屋さんすべてが思っているかわからないのだけれど、この辺の建売の現地売出をしている不動産屋はおそらく、「万が一、住むところがなくなったら、新築現場に入り込んでどうにか暮らしそう」と思ったことがあるはずである!!そう、我々は容易に新築現場に入り込むすべを知っている。爆  笑ま、しないけどね。ないとはいえない。

だが、この話を聞いた今、「そうか、空き家に入り込んで暮らせばいいのか」と思ったね!いや、そんなことのない人生を送りたいですけどね。人生なんてわからないからさ。爆  笑 豚