今回は「人類は衰退しました」をレビューしたいと思います。☆3つの感動の泣きアニメです。
理由はよくわかりませんが、人類が衰退した文明世界で、その代りにかわいい妖精さんが支配している世界。主人公はこの妖精さんと人類の間を取り持つ調停官と呼ばれる若い女性。
この作品の魅力は妖精さんのかわいいくせに、クールでシニカルな凝り性なところでしょうか。妖精さんたちは人類の文明や文化を見て、そっくりなものを作り上げていくのですが、どこかずれてしまい、でたらめな文明を作り上げています。そして、最後はめちゃくちゃになってしまうとかが魅力です。いたるところにブラックユーモアが込められています。
妖精さんは何でもできるのですが、たった一つだけできないのがお菓子作りです。そのため、お菓子を作って妖精さんをてなづけるのが調停官の仕事。
例えば、少しネタバレになってしまいますが、
島に漂流してついた、サバイバル生活を始めると最初に作るのは17世紀風の家具。立派なものができるのですが、実用的でないものから作ります。
そこで主人公が注意すると、次につくるのはベッド。少しまともになったかと思うと、次はドア。そのあとに家。
そして、汽車を作り、上下水道を整備して、発電所を作っていくという驚異の発展ぶりを見せる始末。
妖精さんのモチベーションは好きなものを作るですので、どんどん発展していくのですが、どんどん最後が近づいてきてしまいます。
品種改良でお菓子がなる植物ができるようになると、とうとう作るものがなくなり、ピラミッドのようなモニュメントを作り始めてしまいます。
そして、島の植物を全部使い果たして、文明が滅んでしまうという落ち。
何やら、人類の古代文明と同じというのが笑えます。
最初想像していたのと全く違うアニメでした。面白かったので感想を述べさせていただきました。
曲はエンディングがよいですね。「ユメのなかノわたしのユメ」一瞬、矢野彰子が新曲だしたかと思うような曲調でびっくりしましたが、このアニメに合ったなかなかの曲です。
以下 ネタバレ。ここから先は☆3つの泣きアニメである「人類は衰退しました」の核心です。いわゆる「こばと。」系の最終話逆転アニメです。
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ここから本当のネタバレ。
最終話を見てちょっと感動してうるうるしてしまいました。
最終話は妖精さんが文明を作らずに、主人公の学舎時代の話。
新入生の時からいじめにあい、一人で過ごしていた学舎時代。特にYにいじめられ、また、いじめの黒幕の巻き毛を毛嫌いする主人公。
そして、壊れかけた寮母のロボット。
ある日、ひょんなことから解剖されるところだった妖精さんを拾い助ける。そして、いつまでも一緒にいたいと思った妖精がもうすぐ消えることを知る。
そしてある夜、いじめにあい、一人ぼっちの主人公は、一人泣きながら寮を走り出す。
そこに、ポケットから妖精が顔を出して、何やら助けてくれると言い出す。
そして、記憶が戻ると部屋の前でロボットが行き先がわからず廊下の壁にぶつかっているのを繰り返す。
いつもと同じ生活。しかし、妖精のことは忘れてしまう。
いじめはなくならず、しかし、そのことを行き先を間違えて廊下にぶつかるロボットに愚痴を言う毎日。
その後、巻き毛のいじめを救い出し、野薔薇の会に所属し、Yの秘密を暴き仲間になる。そして、妖精のお茶会の秘密を探り出そうとする。
しかし、先輩方は卒業し、学舎は廃校となる。そのとき、助けてあげた妖精のことを思い出す。自分は妖精に合っていたことを思い出す。
しかし、もう、今はどこにも妖精さんはいない。
卒業の時、ロボットに一緒に来るかと尋ねると、私は寮母ですからと言って断るロボット。
そして、月日がたち、Yが主人公のもとに来る。そして、ロボットが壊れてしまったから直せないかと聞いてくる。
そこで主人公は卒業後親しくなった妖精に治るかと聞くと、治らないと答えられる。だって、そこには魂がなく死んでるからと答えられる。
がっかりする主人公。
しかし、そのとき、ロボットの中から「お勤め終了」といって何かが飛び出す。
そう、あの時の妖精だった。
そして、その夜、妖精たちのお茶会の夢を見る。
巻き毛と親しくなるきっかけを作ったのはこの妖精さんでした。ロボットを操って、巻き毛のスカートを捨ててしまったんですね。その後、Yとの親交や野薔薇の会で楽しい生活を過ごせるようになり、充実した学生生活を送っていったのですね。妖精たちとの秘密のお茶会とは野薔薇の会のお茶会だったのかもしれません。
今の主人公にとって妖精たちとのお茶会などありふれた日常になってしまったから特にそう思えます。
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