毎日積み重ねる『自分づくりの授業』
本日のテーマ

【それなりの理由~なぜ規則や校則があるか~】

 

 

ほしいものは何でも揃ってしまうこの時代、そんな時代にあって、何の問題意識も持たずに使っている物や習慣の中に、よく考えてみると、「本当に必要なのだろうか?」と考えさせられてしまうものも多々あります。


しかし考えると、「なぜこれが必要なのだろう? なぜそんな決まり事ができたのだろう?」と、そんな疑問が浮かぶこともあります。

 

本日は、「それなりの理由」というお話です……。

 

 

学校の校則や規則を例にとってみましょう。
昔は、校則があるから守らなければいけないと思ったものですが、今では生徒から「なぜ校則があるのか?」という質問がよくあるようです。

 

 なぜ制服が必要なのか?
 なぜ校則が必要なのか?

 

改めて調べてみると、それぞれに意味があり、つくられていることがわかります。
刈谷剛彦氏の著書『学校って何だろう』に、わかりやすい解説がありました。
 

 

制服はなぜ着るの?
「その理由は、ほかの人からすぐに誰だかわかるようにするためです。警察官にしても、消防士や看護師にしても、制服を見ただけで誰だかすぐにわかることは、緊急のときに大変重要です。誰であるか、区別をつけるうえでユニフォームは役に立つのです。中学生の制服も同じことがいえます。制服を着ていれば一目で中学生とわかるからです。中学生や高校生くらいになると、普通の服装をしていたら、学校の生徒であるかどうかはすぐにわかりません。実際に中学を卒業してすぐに働く人もいるくらいです。だから、まず区別する必要があるのです」

 

 

また、生徒の立場で考えさせる方法も紹介されていました。

 

校則にはどんな根拠があるのか?
「もし、あなたが将来、新設中学校の初代になったときのことを想像してみて下さい。その学校のリーダーあるいは責任者として、どんな校則を提案するでしょうか。今のあなたはまわりには生徒たちが300~400人もいるのです。そして何か事件が起きたり、問題が起こったときには、校長であるあなたが責任をとらなければならない。生徒の親が学校にどんなことを求めているのかもあわせて、どんな校則をつくるか、考えてごらんなさい。どんな校則のある学校にしますか」

 

 

集団で生活するためには、いろいろな知恵や工夫を生かし、決め事が必要になります。
そして、その決め事の必要性をみんなが共有するためには、一人ひとりがその集団のリーダーとしての立場や観点から物事を見つめられるかどうかが鍵になるようです。

 

 

本日は、「それなりの理由」というお話です。