毎日積み重ねる『自分づくりの授業』
本日のテーマ

【相手の立場を考え、自分の気持ちを伝える】

 

 

明治大学文学部教授であり、教育学博士の諸富祥彦(もろとみ よしひこ)氏の著書『男の子の育て方』では、相手に気を使いながら自分の言いたいことしっかり伝える方法「アサーション・トレーニング」が紹介されています。

 

本日は、「相手の立場を考え、自分の気持ちを伝える」というお話です……。

 

 

相手に気を使いながら自分の言いたいことしっかり伝えることは子どもだけでなく私たち大人も身につけたいことです。
相手とのやり取りで嫌なことがあったとき上手く表現できないと、自分へのストレスになったり、人間関係のトラブルになったりします。



例えば、嫌なことがあったとき、こんなパターンがあります。
 ひたすら耐えてためこむ…
 我慢できずにキレてしまう…

このどちらでもよい結果にはなりません。

 

相手にうまく伝わるような言い方で、自分の気持ちを伝えるスキル学ぶことが必要です。
これを「アサーション・トレーニング」と言います。


『男の子の育て方』以下引用――
例えば、こんな具合です。
■「お前って、お笑いの○○に似てるよな。○○って言えよ、早く早く!」とイジられたとき、どうするか
×「やめてくれよ~」と笑いながら言う。(耐える)
×「ふざけんじゃねー! お前こそ○○に似てるだろ。バーカ」(キレる)
○「マジ? 似てる? でも、あんまりうれしくないなー」と、落ち着いた雰囲気で言う。(アサーション)

 

■ゲームのソフトを返してくれと言ったのに、なかなか返してくれないとき、どうするか
×「そうなんだ。まだ必要なんだ……」と泣き寝入り。(耐える)
×「返してって言ってるじゃん!!」と泣き叫びながら言う。(キレる)
○「あれ面白かったでしょ。ただ、ボクもあれでそろそろ遊びたいから返してほしいんだ。悪いけど明日、返してもらえるかな」と、やわらかく、しかし毅然とした態度で言う。(アサーション)

 

アサーションとは、相手の立場に立ちながらも、自分の気持ちをうまく伝えていく方法です。(略)
日曜日、ごろ寝ばかりしているお父さんに対して、
「いったいいつまでゴロゴロしているの!」とキレるのでなく、
「お父さん。仕事ですごく疲れているのはわかるわ。でも、少しだけ家事を手伝ってくれると、すごく助かるわ」とお願いするなどして、お母さんがアサーションのモデルを示すのもいいでしょう。

 

 

アサーションを活用することによって、自分と相手のためになることがわかります。
“ものは言い方”だということがよく理解できます。

 

 

本日は、「アサーションの活用」というお話です。