毎日積み重ねる『自分づくりの授業』
本日のテーマ

【愛する人との今生の別れに備える(2)

~愛する人に感謝の祈りを~】

 

 

――昨日(1)のつづきより

 

人間は、毎日の生活環境に慣れてしまうと、
「また明日も同じ一日がやってくる」
と思ってしまうようです。

 

そして、

「家族が一緒に居て当たり前」

と思ってしまうのです。


すると、労われなくなったり、思いやりや優しさを注ぐことができなくなったりしてしまうこともあるようです。

 

そして、やがて死別の時が来た時、もっと、
 労わればよかった…
 優しくしておけばよかった…
 好きなことをたくさんさせてあげればよかった…

 愛情を注いでおけばよかった…
と悔むことになるでしょう。

 

わたしは、家族や大切な人の命の大切さを自覚しはじめた時から、あることを毎日してきました。
それは、朝の瞑想でする「愛する人への感謝の祈り」です。

 

一番身近な家族、妻と娘、そして親に対し、このように祈ります。


 

 昨日も一緒に生きてくれてありがとうございました。
 昨日も一緒に生きられて幸せでした。
 本日も一緒に生きて下さい、よろしくお願いいたします。

 

愛する人の命の尊さに気づくまでは、こんな照れくさいことをするなどとは想像もしていませんでした。

この祈りをするようになってから、不思議なのですが、毎日の何気ない事に幸せを感じられるようになっていったのです。

 

一度、こんなことを考えてみることも大事かもしれません。

「今、家族が死んで別れが来たらどうなるだろう?」

 

わたしは自分に問いつづけたい。
 同じ日なんか二度と来ないことを知っているか?
 日々、死に近づいていることを知っているか?

 日々、身体の機能が衰えていっていることを知っているか?


誰もが言います。
「そんなことは小学生でも知っている」と。

でも、本当の意味で知っているのでしょうか?
本当に知っている人は、きっと愛する人に感謝ができるのではないでしょうか……。