毎日積み重ねる『自分づくりの授業』
本日のテーマ

信念を持つことが人生の道を切り拓く】

 

わたしは今まで志を持ちながら生きてきました。

志とは、「何のために何をするかという目的や目標」です。

志を持てば進むべき方向がはっきりします。

 

その志を見出すには自分を信じることが必要です。

それが“信念”です。

信念とは「自分が正しいと強く信じた考え」です。

この信念は「人生の道を進むための装備」といえるでしょう。

 

人生の道は至るところに悪路が待ち構えています。

デコボコ道、ぬかるみ、水たまり、坂道、雪道と様々あり、このような道にはそれなりの装備が必要になります。

信念はどんなに悪路でも進んで行ける力を与えてくれる頼もしい装備です。

 

しかし信念は、最初からあるものではなく、自らがつくり上げるものです。

何かに取り組み、“やりたいと思うこと”“正しいと思うこと”が芽生え、信じることによってそれが確信となり、より強い信念がつくられます。

 

信念は自分の生きざまであり哲学に通ずるものです。

人生では、自分の生き方に対し、人や世間から批判や中傷されることもあります。

信念がないと、このようなときに不安になったり、動揺したり、ときには挫折してしまうこともあります。

信念がしっかりしていれば、このようなことも跳ね除けることができるでしょう。

 

信念の力を発揮したお話を二つご紹介しましょう。

 

――勝海舟の信念――

「幕末の折、福沢諭吉が勝海舟に批判文を送ったことがあります。勝からの返事がきました。返事には、こう書かれていました。『毀誉(きよ)は他人の主張、行動は我に存す』(いいとか悪いとかは他人が決めること、自分の行動は自分の信念によって決めている)」

 

毀誉(きよ):けなすこととほめること。悪口と称賛。(大辞泉より)

 

 

強い信念があれば人の批判を跳ね除けることができるのです。

また哲学者の中村天風は信念についてこのように言っています。

 

――中村天風の信念――

「信念というのは、人間心の中に誰もが持っている、ああなりたいという心、願望しているもの、それを現実の形にしてくれるための原動力となるものだ」

 

 

偉業を成し遂げた先人たちは強い信念を持っていました。

だからこのような意志や行動力を現すことができたのでしょう。

 正しいと確信すること…

 実行すること…

 進むこと…

 

自分の信じた道を進むことは人生そのものであり生きざまです。

 

中国のことわざ…

「一念、岩をも徹(とお)す」

(心を集中して、強い信念をもって物事を行えば、どのようなことでも成し遂げることができるという意味)

 

信念とは、自分が正しいと強く信じるもの。

この信念が勇気や実行するための原動力を与えてくれます。

これほどの力がある信念を活用しない手はありません。

コロナウイルス禍で多くのものを失っている今、これからがこの信念が必要になると、わたしは思っています。