毎日積み重ねる『自分づくりの授業』
本日のテーマ

【人生の目的を探すためにやるべきこと(1)】

 

 

唐突ですが、皆さんは、こんな質問を投げかけられたら、何と答えますか。

 

「あなたは何のために生きていますか?」

 

わたしが実際にこの質問をされたのが22歳の時でした。
それも小学5年生の男の子からです。

 

交通事故でのケガのリハビリをしていて、松葉杖をつき公園まで行った時のことでした。
近くで小学生たちが遊んでいて、どちらからともなく会話を交わすようになりました。
いつの間にか話題は生き物の話しになり、ある男の子が、
「ねえお兄さん、人は何のために生きているの?」
と、唐突にわたしに聞いてきたのです。

 

その素朴な質問に衝撃を受けたことを今でもハッキリと覚えています。
予期せぬ質問に言葉がつまってしまいました……。
少し間を置き、こうに答えました。
「幸せを求めて生きている…」

 

すると更なる追及の質問が投げかけられました。
「じゃあ幸せって何?」

 

この時が、わたしの問題意識に火がついた瞬間でした。
現在わたしは60歳ですから、もう38年も前のことになります。
そこから、この答えの追究がはじまったのです。

 

「自分の生きる意味とは?……」

 

一つひとつ慎重に深く考えることにしました。

 

生きる意味、それは、

「何のために生きているの?」

ということ。


何のためとは、

「何を目的にしているか」

ということ。

 

意味とは、目的に到達するためにすることから生じる理由になります。

人生にとって目的を持つということは、何よりもの自信となり、支えになることでしょう。

 

オーストリアの神経科医であり精神科医のヴィクトール・エミール・フランクルは第二次世界大戦中にナチスの捕虜収容所に捕えられ、いつガス室で殺されるかという極限の精神状態を経験してきました。


 

フランクルは収容所から解放されると「人生の意味」の追究をはじめるのでした。
フランクルは、1970年代に書いた本で自殺の事に触れています。
アメリカの例を出し、自殺未遂者の80%が“生きる意味を認めていない”と報告しています。

しかも、その90%以上は心身ともに健康で、経済状態もよく、家族とも良好で社会生活に前向きだったのです。
また、フランクルは、自殺、薬物依存症、アルコール依存症、鬱、神経症などの苦悩をさせる原因は「人生の意味や目的の喪失」である。
すなわち「自分は何のために生きているのか?」という、生きる目的も価値も見出せない生活からくる脱力感や空しさが原因だといいます。

 


人生の目的は、

「どんな人生をつくるか」

という意味になるのです。

 

目的を持つことで引き寄せられるもの、それは、
 自信…
 勇気…
 希望…
 忍耐力…

という人生の強い味方です。

 

 

――つづく