毎日積み重ねる『自分づくりの授業』
本日のテーマ

命の重み~自殺してはいけない理由~

 

 

自殺の報道がある度に、残念でたまらなくなります。

 

人の命はどれだけの重みがあるのでしょうか?


 

「自分の命はどれだけの重さがあるのか?」

 

そんなことを考えたことが何度かありました。
 人生が嫌になってしまったとき…
 生きるのが辛くなったとき…

 

命の重みがわからなかった頃は、
 自分なんかどうにでもなれ…
 自分のことなんか気にかけくれる人などいない…
 自分はダメな人間だ…
そんなヤケになっていたり、自分のことしか考えていなかったりしたときだったのかもしれません。

 

わたしが自分の命の重さに気づき出したのは、

22歳で大きな交通事故により死の淵から生還する体験をしたとき「人は本当に死ぬ」ということを実感しました。

ですが、このときはまだ完全には命の重みに気づいておらず、気づき出す第一ステップでしかありませんでした。

本当の意味で気づくことになったのは、
それから20数年が経ち、当時経営していた事業に失敗し、追い詰められ、自殺も考えましたがギリギリのところで踏みとどまり、苦しみと闘いながら生きていたときでした。

 

ただの事業の失敗ではなく、やる事なす事がことごとく失敗し続け、借金はどんどん膨らんでいきました。

苦しみから脱したいという葛藤の中で、もがき苦しむ生活は4年続きました。

 

失敗を繰り返すことで、自信や希望、さらに気力までもが喪失していきました。
そして「自分が生きているだけで人に迷惑をかける」と思うようになったのです。
そんなことを自覚したとき“人は本当に死ぬことができる”と納得できました。

「これ以上生きていれば更に人様に迷惑をかけてしまう!」

と自覚した瞬間、自殺は逃げではなく、正しい選択だと思え自らの死を決意しました……。

 

こんな経験から、

「自らの命を絶つということはどういうことか」
少しは理解できます。

だから自殺する人の気持ちを少しはわかるつもりですが、

 

今、自殺を考えている人にわたしの話を聞いてもらいたいのです。

それは、「自殺を決意した人間が、自殺を踏みとどまり、生きてみて、その後何を経験したか」を。

 

「自殺したいと思っているうちは“人生を良くするための本質を知りはじまめるキッカケのとき”でしかなく、ここで大きく運命がわかれます。もし自殺を実行したら、人生での生き方の本質を知ることなく人生が終わってしまうことになります。もし自殺を踏みとどまり、それを乗り越えたとしたら、その後に“人生の本質である本当に大切なもの”が見えてくるのです。なぜ自分が苦しんだかの答えはそこにあります。その答えは苦しみを乗り越えないと教えてもらえません。だから苦しみの意味を未来で確認する前に死んではいけないのです」

 

目の前の大きな壁を乗り越えてから壁の意味がわかります。

誰もが人生で経験すのですが、

「苦しみ悩んでいる渦中には答えは見つからない」
それが過ぎてしばらく経つと、そのときの苦しみや悩みに意味があったことがわかるのです。

 

だからわたしは自分の経験から言いたいのです。

「人は大きな苦難を乗り越えたときから本当の人生がはじまる」
ということを。
わたしはとことん苦しんだから今の人生を手に入れられました。

 

もし、わたしの人生をもう一度やり直せるとしたら、わたしは躊躇(ちゅうちょ)せず同じ人生の道を選ぶでしょう。
“あれほど苦労してきた苦しみだらけの人生の道”をです。

その理由は、この苦しみの経験があったからこそ“人生で幸せになる方法”を手に入れられたからです。


今まで生きていて、人からかけてもらった言葉で、つくづく生きていて良かったと嬉しくなった言葉があります。

 

「あなたに出会えてよかった。今まで生きていてくれてありがとう…」

 

過去の苦しみを乗り越えたからこそ、この言葉を言ってくれた人と出会えました。

 

命はなぜ重たいのか?

今まで生きてきた命も大きな重さはありますが、そこに未来の分も計算して足したら、とてつもない重さになります。

それがこの重みです。

 

 あなたを愛してくれている人の愛の重み…

 未来にあなたを待っている人の期待と可能性の重み…

 未来にあなたしかできない仕事をやり遂げる実績の重み…

 今は気づいていない未来のミッションを果たすあなたの役割の重み…

 

だから苦しみの意味を未来で確認する前に死んではいけないのです。