目黒女児虐待死、父に懲役13年 5歳結愛ちゃん、東京地裁が判決

10/15(火) 15:02配信

 

 東京都目黒区で昨年3月、船戸結愛ちゃん=当時(5)=を虐待し死なせたとして、保護責任者遺棄致死などの罪に問われた父親雄大被告(34)の裁判員裁判で、東京地裁(守下実裁判長)は15日、懲役13年(求刑懲役18年)の判決を言い渡した。

 公判で検察側が「苛烈な虐待を主導し、悪質性は比類なく重い」と指摘したのに対し、弁護側は「父親であろうという気持ちもあった。同種事件の中で最も重い部類とは言えない」と懲役9年が相当だと主張していた。

 起訴状によると、昨年1月下旬から十分な食事を与えず、殴るなどして虐待。医療措置を受けさせず、3月2日に死亡させたなどとしている。

去年、仏教情報センターの機関誌に「あまりにも悲惨」というタイトルでこの事件のことを書いた。死因は低栄養などで引き起こされた肺炎による敗血症。あばら骨が浮き出るほど痩せ、体重は五歳児の平均を約七キロ下回る12,2キロだったという。じわじわとした虐待をした親(養育者)は鬼畜以外の言葉が思い当たらない。小学生にもなっていない幼児が教え込まされたひらがなで遺した文章が涙を誘った。「もうパパとママにいわれなくてもしっかりとじぶんからきょうよりももっともっとあしたはできるようにするから もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします」 全国の児童相談所が平成28年度に対応した児童虐待の軒数は、前年比18,7%増の12万2578件で過去最多になったと厚生労働省が発表している。報告があった数値なので実際の軒数はもっとあるであろう。無くならない、むしろ増えている児童虐待。あまりにも悲惨。頼るべきは親しかいない子供たちが、その親に虐待される。これ以上の悲惨なことはない。