JR東海バスのスカニア/バンホール「InterCityDD」を名古屋で見かけました

夜行バス,昼行高速バス

久しぶりの車両ネタです。
今回ご紹介する車両はこちら↓。

JR東海バス「新東名スーパーライナー1号」 1903 名古屋駅新幹線口にて

2020(令和2)年6月中旬に運行を開始したJR東海バスのスカニア/バンホール製2階建てバス「InterCityDD」です。
いわゆる、スカニア/バンホール製2階建てバス「アストロメガ」の高速仕様車ですが、今回導入された「InterCityDD」は、多くのバスファンや利用者が待望していた3列シート仕様車になります。

ベース車の現行「アストロメガ」は日欧3社の共同プロジェクトだった?

現行「アストロメガ」がデビューするきっかけとなったのは、日本製の2階建てバスであった「三菱ふそう・エアロキング」が2010年に製造を終了して以降のはとバスの尽力があったといわれています。
当時、同社は海外メーカーを対象に同車の更新対象車種を模索していましたが、全長・全高も日本の規格に合わず、そのままでは通常の公道走行が困難なことと、日本向けのサイズを納入するのにあたってメーカー側から一定以上の生産ロットを求められたことから、メーカー選定が難航。
最終的に、バンホールが日本向けにサイズを縮小したモデルを生産することを承諾し、バンホール、はとバスに加え、エンジン・シャーシを担当するスカニアとの3社による共同プロジェクトにより、約5年の年月を費やして日本向けモデルが開発され、2016年に輸入が開始されました。

現行「アストロメガ」日本モデルの型式は「TDX24」
欧州仕様「TDX25」を日本向けにサイズを縮小(全幅2.5m、全高3.78m、全長11.99m)したもので、パワーユニットはヨーロッパのユーロ6および日本の平成28年排出ガス規制をクリアしたスカニア製直列6気筒ディーゼルエンジン「DC13 115」(排気量12,742cc、最高出力410PS、最大トルク2150Nm)を縦置きで搭載、トランスミッションには12速AMT「オプティクルーズ」を搭載しています。
安全面では、衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱警報装置、横滑り防止装置や、車間距離保持機能付きオートクルーズを備えている他、クラリオンが開発した全周囲俯瞰カメラシステム「サラウンドアイ」を搭載しています。

「アストロメガ」が高速路線(都市間路線)に登場したのは、2018年に京成バスが「有楽町シャトル」(東京駅鍛冶橋~成田空港)に投入した車両が初。
続いて、ジャムジャムエクスプレスやJRバス関東、岩手県北自動車などが導入し、路線を限定して運行しています。
このうち、今回ご紹介するJR東海バス向けの車両を含め、JRバス(JRバス関東、JRバステック、西日本JRバスなど)で活躍する車両は、高速仕様「InterCityDD」として導入されています。

岩手県北自動車「盛宮106特急」
国内初の3列シート仕様で導入された岩手県北自動車の「アストロメガ」。
高速仕様「InterCityDD」ではなく「アストロメガ」として導入されている。

JR東海バス「InterCityDD」3列仕様車の外観を見てみる

前回の記事で、太平洋フェリー「きそ」の乗船記をご紹介しましたが・・・


「きそ」を下船し、知人の車で向かった先は・・・JR名古屋駅新幹線駅のJRハイウェイバスのりばだったのです。
こちらで、デビューしたばかりのJR東海バス「InterCityDD」3列仕様車を見て来ました。

訪問当日は、東京発「新東名スーパーライナー1号」名古屋発「新東名スーパーライナー22号」に充てられていました。

12時40分過ぎ、定刻よりも数分遅れて名古屋駅新幹線口に到着です。
公式サイトなどで外観の様子は何となく承知していましたが、いざ実物を見てみると、迫力があると共に、JR東海バスのカラーリングにも上手くマッチしていて、カッコいいですね。
JR東海バス「新東名スーパーライナー1号」 1903 名古屋駅新幹線口到着_01

JR東海バス「新東名スーパーライナー1号」 1903 名古屋駅新幹線口到着_03

リヤの様子です。
窓部分の造りやメッキの処理の仕方など、いかにも欧州車・・・という印象を受けます。
JR東海バス「新東名スーパーライナー1号」 1903 名古屋駅新幹線口到着_02

三菱エアロキングを代替? JRバスの「InterCityDD」3列仕様車

さて、JR東海バス向けの「InterCityDD」ですが、実は先に運用を開始したJRバス関東・西日本JRバスの「InterCityDD」3列仕様車と全く同一の仕様になります。

西日本JRバス「グランドリーム号」「グラン昼特急号」 2515_201
西日本JRバスの「InterCityDD」3列仕様車

特長としては

  1. 「グランドリーム号」で好評の「クレイドルシート」を搭載
  2. 3列+4列の2クラス制を採用(2階席:3列クレイドルシート、1階席:4列シート)
以上の2点が挙げられます。

残念ながら、私自身まだ乗車していませんので、今回は車内の画像をアップすることは出来ませんが、下記リンクにて車内の画像が掲載されていますので、詳しくは下記リンクにてご確認いただきたいのですが、従来の三菱エアロキングと比較しても、快適性は大幅に向上しているといえるのではないでしょうか。
予算に応じで座席が選べるのも、利用者としては嬉しいですね。

⇒ 新型2階建バスの(クレイドル・シート搭載車両)導入について(JR東海バス)
⇒ 新型2階建バスのシートについて(JR東海バス)

因みに、上記リンクにて紹介されている車内の画像は、JR東海バス車のものになりますが、シートや内装を含め、車内はJRバス関東・西日本JRバス向けの車両と全く同じになります。

今回導入されたJRバスの「InterCityDD」3列仕様車は、まさしく

三菱エアロキングの代替を目的とした2階建てバス

であるといえましょう。
今後さらに台数が増えることが予想され、三菱エアロキングに次ぐ「JRバス2階建て車両の主力」になるのではないでしょうか。

尚、JRバスの「InterCityDD」3列仕様車ですが、現在はJRバス関東と西日本JRバスが「グランドリーム号」「グラン昼特急号」(東京~京都・大阪)で運行中の他、JR東海バスが「新東名スーパーライナー1号・22号」(東京~名古屋)で運行中です。
今後、JR東海バスが「ドリームなごや13号・14号」(東京~名古屋)で運行を開始する予定(2020年7月22日より)の他、JR四国バスが「高知エクスプレス号」「京阪神ドリーム高知号」(高知~三宮・大阪・京都)で運行を開始する予定になっています。

JRバスのみならず、他社を含めた「InterCityDD」3列仕様車の動向については今後も注目していくとともに、出来るだけ早いうちに「InterCityDD」3列仕様車に乗車したいですね。

JR東海バス「新東名スーパーライナー1号」 1903 名古屋駅新幹線口にて_03


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