数ある音楽のなかでもジャズは特に、人と人とのふれあいから生まれ、発展してきた音楽です。

相手の呼吸を読み、相手に答え、また自分も主張するアドリブは、魂の表現といっていいなまなましさに溢れています。

そのジャズを学ぶとき、顔を合わせることなく、通信教育で学ぶことに抵抗のある人は多いかもしれません。

実際のところはどうでしょうか？

コロナ緊急事態宣言の一年くらい前からオンラインレッスンで教えてみた僕自身としては、

「全く問題ない」

という感想です。

ただしこれは、カリキュラムに合った、よいPC環境を構築しておくことが大前提です。

僕も、今のシステムを完成させるまでにずいぶん試行錯誤しました。

今はようやくストレスのない環境になったと思っています。

そこを踏まえて、まず、僕が生徒から聞いたオンラインでレッスンをするメリットを挙げてみます。

1.交通費がゼロになる
2.通学時間がゼロになる
3.風邪やインフルエンザ、コロナへの感染リスクがゼロになる
4.子供連れでレッスンできる
5.普段着でレッスンできる

次に、僕が感じたメリットですが、これはなんといっても、

「音に集中できる」

ということでした。

ヘッドフォンをつけて、パソコンを通してレッスンをしていると、音に対する集中力があがり、レッスンの精度が高くなるのを感じています。

離れていることがまったく問題ならないどころか、生徒によっては、むしろ上達が早くなる人もいることには驚きました。

僕自身は、対面のレッスンもオンラインレッスンも、授業そのものの差は感じていません。同じくらいのエネルギーを使い、同じくらいの成果を感じています。

教える側の僕にとっては、対面レッスンも、オンラインレッスンも大きな違いはないようです。

対面で教えるときも僕は家で生徒を迎えるだけなので、それがピアノ室になるか、パソコンのある部屋になるかだけの違いです。

僕が音楽を学んでいた頃はまだインターネットがなく、通信教育は手紙を送ったりカセットテープを送ったりしていたので、当時を思うと夢のような世界です。