頑固な人 | 断酒てへ日常

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断酒を続けること、そのために断酒例会に毎日出席を続ける日々

 ある家族の話なのですが、ご主人が頑固と言うか、物事のとらえ方に偏りが大きくて、人との付き合いにも支障があるとの、心配をされていました。それを聞いて思い出したのが、酔っ払いの認識障害として先生方が挙げられていた、2値的価値観なのです。2値的とはデジタルと言うか、白黒を決めつけるという事です、その中間の灰色を認めないとでもいうのでしょうか。

 

 物事と言うのは、白黒で決めつけることはできません。むしろ連続的な程度の変化と見るべきものです。

良い-悪い ではなくて 良い-少し良い―どちらとも言えない‐少し悪い‐悪い といった場合が多いのです。特に人の価値観とか、人の感覚はそんなものです。

 

 人の社会で、他人と協調していくには、他者の価値観を認めつつも、自分を主張していく必要があります。人の価値観を認めるには、他人の価値観とか行動指針を良し悪しだけで決めつけては、成り立つものではありません。ア互いの価値観の違いを認めつつも相互で歩み寄ってこそ、他人との付き合いができるものなのです。

 

 それが白黒だけで決めつけるとそれは成り立たないのです。人が酔っぱらうと、人との協調を取るための超自我と言うべきものがマヒしてしまいます。そして自己主張だけが表に出てきますそれが、白黒での判断と言う形として現れるのでしょう。

 

 そのことを思うと、断酒していても頑固で人づきあいに支障をきたすというのは、酒に侵されていた時の認識障害を引きずっていると見るべきなのでしょう。そして回復の過程と言うのは、酔っ払いの認識障害の甲斐性であると言えますから、まだまだ、酒の影響から回復していないという事になります。

 

 酒で凝り固まった頭から柔軟な、他人の考え方を受け入れれる心を持てるようになってこそ、酒の呪縛から離れれたと言えるのです。

 

 まあ酔っ払いではなくても頑固な人と言うのはいますから、持って生まれた性格と言う面もあるのかもしれませんが、酒で損なわれた人間関係を回復するためにも、素直な気持ちで他人を受け入れれる心を持つことが、断酒者に求められる事なのです。

 


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