断酒してもちっともいい事は無い。そんなことが断酒した人から聞くことがあります。また、素面で生き続けることが辛い。こんなことも言われます。そして辛いから酒が飲みたい・・・とも・・・
「素面で生きることは辛い」というのは酔っぱらって生きているときは辛くなかった、という事なのです。しかし、人は生きていくのはそもそも辛いものなのです。それを辛くかんじなかったというのは、とりもなおさず酒を飲んで辛さから目を背けていたからなのです。
断酒して初めて、人生の辛さがわかったという人は、幸いにもそれまで人生が辛いということを感じないで生きてこれたのです。しかし生きている限り、辛さに向かい合って生きていかなければなりません。今まで辛いと感じなかったのはたまたまのことであり、今ここでつらさがわかったのは、いいことなのです。
酒は一時、辛いこと、面倒なことを忘れさせてくれます。でもそれは一時で、辛さ、面倒ごとが解決したわけではありません。それを先送りにして、その分余計につらく面倒にしていただけなのです。もし、ことが解決していたとすれば、周りの誰かが助けてくれただけなのです。
まともな一人前の人として生きていくには、素面で人生の面倒ごとを自分で解決していかなければいけないのです。
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