こんにちは。大阪府池田市の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
どんどん細かいことを研究することは必要です。
でもどんだけ細かく身体について研究しても、真実はわからないんです。
そんな内容が書かれた本をご紹介します。
簡潔に説明するとホーリズムについて書かれた本です。
ホーリズムはホリスティックの語源
「ホーリズム」とは「ホリスティック」の語源にもなっている哲学です。「全体論」と訳されています。
ホリスティックは、もともと「ホーリズム(Holism)的な」という形容詞として生まれました。
これだけでは、なんのこっちゃという感じですね。
ホーリズムを考える前にその反対を考えるとわかりやすいですね。
ホーリズム(全体論)の反対とされているのがリダクショニズム(Reductionism)です。
リダクショニズムは「還元論、還元主義」とか「細分主義」とか訳され、すべてを構成するパーツのすべてを理解すれば、全体のすべてを理解できるという理論です。
有名な還元論者としては、17世紀フランスの哲学者/数学者であるデカルトです。
デカルトは下位要素に分解して、それぞれを完全に理解したあと、それぞれの要素を完璧に復元させることを説いた人です。
これを人体に当てはめると、肝臓、腎臓などの一つ一つが理解できれば、人間が理解できるという理屈です。
この理論は西洋医学の発展に役立ちましたが、現在はそれだけではわからないことがあまりにもたくさんあることには気づき始めています。
よくこのリダクショニズムは「木を見て森を見ず」というような比喩で表現されます。
「木を見て森を見ず」の意味は「細かい部分にこだわりすぎて、大きく全体や本質をつかまないこと」です。
確かにその通りだと思います。
著者はそれを食べ物に当てはめ、例えば、
『ビタミンC単体の潜在的な能力は、リンゴ全体という背景があるときでなければ、それほど大きな効果は発揮しない。りんごの抗酸化力はビタミンCサプリメントの約263倍』
という例を挙げています。
確かにそれも事実。
もう一つの例として、がんの成長を阻止する、強力な抗酸化物質としておなじみのベータカロテンの例が紹介されています。
ベータカロテンを食物から摂取した場合は確かに肺がんの減少などと関連付けられ、その効果が観察された。しかし、ベータカロテンのみをサプリメントとして長期間摂取した場合、6年半が経過した段階で肺がんによる死亡が46%増加したという研究結果や心血管系の死亡も26%増加したとの大規模な研究結果がある。
確かにそれも事実。
当院のフィシオエナジェティック検査で、ベータカロテンのアレルギーという反応がある方もいます。ただしベータカロテンのサプリメントを摂取しているケースはないので、なぜアレルギーになってしまったのかは不明です。もしかしたら何かの着色料として入っているのかもしれませんね。
ベータカロテンをサプリメントで摂取するケースもほとんどなく、ビタミンAのほうが何故か安全なのです。ちなみにベータカロテンは、体内でビタミンAに合成されます。
私個人的な妄想ですが、ベータカロテンという毒(フィトケミカル)を体内でビタミンAに無毒化しているのでは、と思うことがあります。
甲状腺機能低下などによりビタミンAの合成能力が落ちている人は、ベータカロテンが蓄積し肌が黄色くなる人もいます。心当たりのある人は、ベータカロテンサプリの摂取は控えてください。
PBWF(プラントベース・ホールフード)食
著者は、野菜、穀物、果物など植物性食品を出来るだけ丸ごと食べるPBWF(プラントベース・ホールフード)食を推奨しています。
食べ物を皮も含めて全てをいただくという考えは、桜沢如一氏が作ったマクロビオティックの理論の中にも 「一物全体」という言葉であります。さらにマクロビオティックでは「身土不二」というその土地で育ったものを食べましょう、という理論もあります。
これもホーリズムですね。
例えば、リダクショニズム(細分化)の悪い例として著者はこういう例を挙げています。
私もやろうと思えば、例えばコーラやチョコバーなどジャンクフードの健康メリットを証明するリダクショニズム的実験結果を出すことができます。リダクショニズムは科学の発展に必要ではありますが、やり方を少し工夫するだけで、出したい結果をすぐに出せる危うい存在でもあるのです。
確かに(笑)
コーヒーやチョコレートのポリフェノールが体にいいというのは、リダクショニズムの悪しき例ですね。そもそもポリフェノールなんて植物のほとんどに含まれます。その一部を切り取って体にいい、という理論なんです。
でも私個人的には、この本の全体内容には100%賛同できません。
何故かというと、その理由の一つが「0」か「100」かという理論だからです。本にはリダクショニズムを否定しないと書いておきながら否定しています。
「ホリスティック」にみることも必要ですし、細分化して栄養を補充することが役に立つこともあると思っています。
今の栄養医学には限界があります
栄養学や化学では絶対に説明できない体の仕組みがあるのは確かです。
例えば、分子整合栄養医学(オーソモレキュラー医学)という分野があります。細分化していくことは素晴らしいことだと思います。
分子整合栄養医学(オーソモレキュラー医学)では、自然の中で摂取できないくらいの大量の栄養素の摂取が必要なケースもあります。
栄養の単体摂取の場合はほとんどがそうかもしれません。ホールで摂取したら、こんな大量の栄養素は必要ないケースも多いと思います。
ですが、分子整合栄養医学ではどうしてもつじつまが合わなくなるんです。限界があるんです。
でも、事情があって日常で食事の工夫できない人や遺伝的問題を抱える人にとっては、分子整合栄養医学の考えは役立に立ちます。
栄養不足ではなくても、遺伝的要因などにより栄養素がたくさん必要な人もいます。こういう人は分子栄養整合医学で助かるかもしれません。
土地の問題で、ある栄養素が不足しやすい地域なんかもあります。
栄養素を過剰に摂取すると薬として作用する可能性もあると思うのです。
「木を見て森を見ず」でも「森を見て木を見ず」でもダメ
だから両方の観点が必要だと思うんです。
「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、「森を見て木を見ず」でもダメなんです。
もうひとつの理由は、私の経験の中にあります。
もともとは、できるだけ食生活の改善によって患者様を良くできないのか、という観点で指導していました。
でも、現実にはクライアント様は良くなっていかないんです。
何故よくなっていかないのか、その理由はたくさん考えられます。
- そもそも植物に含まれる栄養素が近代農業の影響で減っている
- 農薬や加工品などのマイナス要素が多い
- 良い食べ物が無い
- 良い食べ物がスーパーには売っていない
- 良い食べ物を手に入れるのにお金がかかる
- 加工品を避けるのはめんどうだ
等が考えられます。
良い食べ物が無くなってきているのは、政治的な問題も関係しています。
この本に書かれているのは農業の政治的問題の一部で、少し偏っている部分もあると思います。ですが、こういう問題もあるのは事実です。
私個人的には今でも、栄養素での治療よりハーブでの治療の方が好きです。
でも、食事療法だけで改善させる努力をするのはやめました。うまくいかないからです。
現代では両方しなきゃ治りません。
ホーリズムは理想論でもありますが、現実は細分化することにより助けられることもあると思います。
※当院でおこなうフィシオエナジェティック検査は医学的な検査ではありません。どうすれば解決するのかはわかりますが、診断は基本的には行いません。あくまで診断については医療機関でお願い致します。
⇒ その他の臨床例はこちら
阪急池田駅(大阪梅田駅から20分)から徒歩3分⇒アクセス
大阪府池田市のホリスティック整体院【関西カイロプラクティック】へ
【お問い合わせ・ご予約】 TEL:072-752-3702
【お問い合わせ】 お問い合わせはこちら
【ご予約】 ご予約はこちら
【ホームページ】 大阪府池田市【関西カイロプラクティック】
【Facebookページ】 関西カイロプラクティック
【Twitter】 心と体の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】
【Instagram】関西カイロプラクティック
【googleマイビジネス・グーグルmap】関西カイロプラクティック
【YouTubeチャンネル】関西カイロプラクティック】大阪府池田市の自然療法整体院
★大阪・豊中・箕面・茨木・吹田・高槻・京都・堺・尼崎・宝塚・川西・伊丹・西宮・芦屋・神戸・三田市からも口コミで来院
/ 施術方法 / フィシオエナジェティック / 施術の流れ / 臨床例 / メニュー・料金 / アクセス / お問い合わせ・ご予約