こんにちは。大阪府池田市の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
本日は体内の酸と塩基のバランスについてのお話しです。
酸と塩基のバランス
酸と塩基のバランスは非常に複雑で理解するのが難しいです。
詳しいことは、この本を読んでみてください。難しいですが。
下記の内容は本の内容と少し違い、個人的意見も交じってますのでご了承ください。
巷には、体が酸性に傾くと病気になるからアルカリ食品を、というような健康法があります。
私は個人的に、どうしても違和感があります。
その理由については後ほどお話しします。
血液が酸性になることをアシドーシス、アルカリ性になることをアルカローシスと呼ばれます。
酸塩基のバランス(ph)はありとあらゆる場所で重要になり、酵素が適切に働くためにPhは非常に重要になります。
現実にはホメオスタシス(恒常性)がありますので、血液のPhは大きくは変化しません。
体内、特に体を循環しているヒトの最適な血液のPH(酸度・アルカリ度)は7.46で若干アルカリ性に傾いている状態です。
ですが尿のPhは変化するので、体内のPhの変動を体液のPHを測る方法として尿を使います。人の尿はPH6.5~6.8の弱酸性です。
尿は一日の中で変動するので、それを計算に入れる必要があるようです。
ちなみに尿のPhは非常に重要で酸性に傾いてもアルカリ性になっても石ができやすくなります。アルカリ性になると膀胱に細菌が増えやすくなります。
肝臓や腎臓の機能の問題でPhのコントロールができなくなることが多いですが、本日はそれ以外の要素を説明します。
■人がつくる酸
- 乳酸菌・酪酸菌・酢酸菌などがつくる酸
- 胃酸(塩酸、Ph1~2の強酸性)
- 乳酸(代謝産物)
- ケトン体
■食物由来の酸
- タンパク質
- リン酸塩
- 硫酸塩
- 硫黄化合物
- ビタミンC(アスコルビン酸)
- フラボノイド
- 漬物・梅干し
■人がつくるアルカリ
- 膵液(重炭酸ナトリウム( 炭酸水素ナトリウム=重曹)、Ph7.5~8.8)
- 胆汁(Ph7.5~8.8)
■食物由来のアルカリ
- 生野菜
- 大豆
- フルーツ
- カリウム
- マグネシウム
- カルシウム
日本人は遺伝的に胃酸が欧米人の半分程度しかないといわれています。
つまり酸を作る能力が低いとも言えます。
ですのでアルカローシスの人のほうが多いのではないか、と思っています。
胃酸の多い、酸を作る能力が多い、お肉をたくさん食べる欧米人はアシドーシスになりやすい体質と言えます。
欧米人の体質の問題を日本人に当てはめるから、おかしなことになるんだと思います。
欧米人はタンパク質を食べすぎるとアシドーシスになりガンなどの問題を引き起こすので、アルカリ物質である生野菜や大豆を取ると健康になるのかもしれませんが、日本人は生野菜や大豆を取りすぎると病気になる可能性があるのです。
逆に日本人はお肉をたくさん食べると健康になる人もいるのです(お肉はリスクもありますので、自己判断での多量摂取はおすすめしません)。
最近テレビでやっていたらしいSIBO(小腸内細菌異常増殖症)も腸内環境が酸性になりやすい欧米人の話で、日本人にはほとんど当てはまらないですね(いないわけではなく少ない)。
日本人でアシドーシスになっているケースは、過剰な糖質制限をしている人やプロテインを過剰摂取している人などが多いです。
膵液と胆汁酸が両方少ない人もアシドーシスになっている人がいます。
あと、結構ひどいアシドーシスを起こすのが糖尿病薬SLGT2阻害薬です。症状としてはふわふわするめまい感や吐き気などが出る可能性があります。
欧米人は重曹を取るとSIBOやがんが防げるかもしれませんが、日本人は逆に病気になる可能性があるのです。
※当院でおこなうフィシオエナジェティック検査は医学的な検査ではありません。どうすれば解決するのかはわかりますが、診断は基本的には行いません。あくまで診断については医療機関でお願い致します。
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