メルケル首相と各州首相のビデオ会議が行われ、5月4日~17日有効の新しい規則が決められました。

ドイツでSars-CoV-2の新規感染者数が、連続して1日あたり1000人を下回るようになり、再生産数も0.7になったので、制限を緩和する方向になったそうです。

★接触制限は6月5日まで延長、今までは世帯外の訪問は一人に限られていましたが、今後は一世帯であれば複数の人でも許可されるようになりました。

★緩和措置を実施した後、一つの市郡における過去7日間の新規感染者数が人口10万人あたり50人以上増の場合,市郡毎に制限措置を再導入。

★学校に関して,各州判断で段階的に再開。夏季休暇前までにすべての生徒が一日以上通学できるように。

★緊急託児の対象を拡大、就学を控える園児が夏季休暇前までに一度登園できるように。

★屋外でのスポーツ施設は、段階的に再開可。サッカー・ブンデスリーガ1部及び2部の試合は,5月後半から再開(無観客試合)。

★病院、介護施設、高齢者施設について、特定の1名が定期的に訪問可。

★感染予防対策を守った上で、全店舗の営業再開認可。
レストラン及び観光目的のための宿泊施設の営業、劇場・オペラハウス・コンサートホール及び映画館等の文化施設の段階的な再開に関しては、各州が対応。

現在の禁止事項は以下のとおりです。

・公共の場で二人を越える人数の集まり。家族、職業上どうしても必要な場合、公共交通機関は例外。

・個人的な催し(家族内は別規則)
・あらゆる公開催事(デモは許可される場合もある)

・協会、その他のスポーツ施設、余暇施設での集合(戸外での接触の少ないスポーツは許可)
・カルチャーセンター、音楽教室、その他の公共施設およびプライベート施設のプログラム(個人レッスンは許可)、バス団体旅行

・休暇用住居の賃貸
・シュレスヴィヒ=ホルシュタイン州への旅行(例外あり↓)

・マスクを着用せずに商店、公共施設を利用

・1000人以上規模のイベントは8月31日まで禁止。1000人以内のイベントについては、まだ詳細は未定。

許可事項は次のとおりです。

・公共の場では、世帯外の人(プラス一人同行可)と最低1.5メートルの距離を置けば、滞在可。
・仕事、緊急の世話、買い物、診察・治療、至急必要な会議やスケジュール、試験のための外出。

・戸外での他人の介助、個人スポーツや運動。
・家族内での10人以内の集まり、ただし避けることが望ましい。

人と人との間隔を保てること、感染した場合の経路を追跡できること、衛生基準を満たした場合に限り

・限られた人数内のミサおよび祈るための集まり(規則あり)。

・ミュージアム、展覧会、ギャラリー、記念館の訪問、ただし10平方メートルあたり一人の訪問者、ただし飲食店は閉鎖、ガイドはなし。
・戸外ミュージアム、記念建造物などの戸外施設は、規則を守って訪問可。
・植物園訪問。

・理髪店やフットケア、ネイルサロンの利用、ただし衛生基準を満たした場合。

・音楽教室での個人レッスン。楽器(部品)の交換は禁止。

・スポーツボートの波止場利用。シャワーおよび公共施設は閉鎖。
・接触の少ない戸外スポーツ。

・個人的訪問、許可されたスポーツ、通年キャンプ、許可された施設の訪問、少年の集いのためのシュレスヴィヒ=ホルシュタイン州への旅行。

・遊び場(各自治体の規則を守る)。
・州内の別荘滞在(諸島は24時間以内に本住所に帰れる場合)。

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地域により感染状況が異なることから、各州の裁量範囲が増えました。

とてもいいと思うのは、措置導入の基準がきちんと決められたこと。

ドイツは(わかる限りではありますが)、情報が比較的明確で、ニュースをチェックしていれば現在の動向はわかります。

措置を取る動機、理由もはっきりしています。

それが正しいかどうかは別としても、現在の状況がわかりやすく、今後の見通しもできる範囲で付けられるので、心理的な負担は軽くて済み、とてもありがたいと思っています。