映画製作の工程を出来るだけ自分1人でこなす。
このやり方は多分正しくありません。
でも私は可能な限りそうやって自分の映画を作っています。
自分で納得出来る作品に仕上がるからです。
監督・主演しながら傷口特殊メイク中。
映画は総合芸術。
それぞれの分野のプロの仕事が結集され、
才能が集約され1本の作品に結実します。
そういうもの。
なので、計画的に商品価値のあるコンテンツが、
納期までにちゃんと仕上がります。
でも自主映画は監督がいろいろ自分でこなすパターンが多いんです。
私は今でも全部自分でやりたいし、可能な限りやります。
そもそも人望もお金も無いので、自分でやらざるを得ません。
最近会社で撮った作品も、
結局ほとんど自分でやりました。
出演もしたので、撮影はお願いしましたが、
フレーミングは編集時に徹底的に修正し、
ズーミングは現場でやらず、編集時に追加しました。
出演者だけは、当然役者さんにお願いします。
なので、
私が作り手、
あとは演者さん、
という構図。
他に、指示通りに動いてくれる、
何でも屋の助手さんがいたり、いなかったり。
いなければ、出番ではない出演者にお手伝いをお願いしています。
要は私と役者さん以外、専門家はいない現場。
これは多分映画を生産する現場の体制としては、非効率です。
でもこのやり方だと、
あくまでも自己責任になりますが、
作品を自分で思う通りの形に仕上げられます。
と言うか、仕上げるまで終われません。
映画というより、小説や漫画、絵画などを製作している感覚に近いです。
でも映画は総合芸術。
なので1本の作品を仕上げるまでが本当に大変。
ほぼ1人なんで。
精根尽き果てます。
たった10分の映画でも、膨大な作業量となりました。
でも今回、全て納得出来る製作だったかというと・・・
正直撮影に関しては、
会社の業務ということで、
時間確保が大変厳しく、現場で慌てたのが非常に悔やまれます。
「あと10分で10カット撮るぞ!」
なんてやってましたから。
それでも、
最後は1人自宅に引き篭もり、
私好みの、
鑑賞後、陰鬱な気分にならない、
血みどろの楽しい殺し合い映画に仕上げることが出来たと思います。
明るく楽しくスプラッター。
それが、
新作短編ホラー映画、
「屍池の切り裂き男」です。
最後の仕上げ作業は本当に大変で、
完成後は、
「やっと解放されたっ!」
と心底ホッとしました。
それでも気付けば、次の作品の構想を練り始めている・・・
会社の資金でやっても、
結局大変さは自分1人の時と何ら変わりないことが分かったので、
次は完全に自分でやります。
そうすれば、
「撮影に十分な時間を貰えなかった」
という後悔も言い訳もしなくて済みますから。