カテゴリ:時間考察
時間の陥穽115
永遠は始まりと終わりを持つことはない。宇宙が終末を迎えないとするするならば始まりの無きを証せば宇宙は永遠なるものとなります。然し乍ら、永遠のもう一つの聖アウグスティヌスが永遠に与える条件「永遠に始まりと終わりがあれば、そこに変化が生じることになるから、永遠は始まりと終わりを内に含むというよりはむしろ、始原すなわち根源でなければならない。」を永遠は変化を超えた始原ないし根源であるとします。即ち、神、永遠なるものは、まさしく創造活動において、あらゆる創造されたものを超え出ている故に変化とは無縁のものとなります。ところが宇宙は汎ゆるものを創造・破壊変化させています。だとすれば、それから導かれるのは永遠なるものは、万物を生み出すがゆえに万物を超越するのだとするのを受け入れれば宇宙が終末を迎えることが予想されます。スピノザの「エチカ」における見解、宇宙そのものに「神=永遠」を認識するのではなく、汎ゆる創造されたものを超え出ている存在を宇宙の始原と終末の埒外にあるとして、宇宙が終末を迎えることは「神=宇宙」ではないことから、宇宙が終末を迎えることになります。 哲学・思想ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年04月04日 06時05分38秒
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