カテゴリ:時間考察
時間の陥穽231
「無」から生れた宇宙とその後の生命、今やその宇宙創生の謎さえ究めて認識しようとする人間、ビッグバン以前のコスミック・インフレーションの解読、ところが其のインフレーションが起きる元々の因が我々人間が思考し思想として培ってきた「無」の概念を根底から揺るがします。「無(Nothing)」は何ものもない究極的な「虚ろな無」ではなく「無は夢」の如く「在りてし無いもの」、存在しない状態を現代物理科学の天文学理論は通常では人間の認識の遥かに及ばない新たなる「夢」のような「無」概念を我々に突きつけます。其れが無の状態としての「ゆらぎ」なのです。此処で観測物理科学の帰納法的性格が顕れます。基本的には観測物理科学は「絶対無」なるものをば完全に否定します。物理科学は「在る・存する」ものを当然に全てに顕にすることに究極の目的があるのですから当然の帰結でしょう。現代の最前線を走る物理科学者は絶対無を否定して、新学論から観れば「無」を「存する無」に、言い換えれば「世界の理としての無」を我々に無理強いし、神及び絶対者を斥けます。 哲学・思想ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年08月06日 06時18分34秒
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