坪野鉱泉(つぼのこうせん)は、富山県魚津市にあった8階建てのホテルでしたが、1982年に倒産して現在は廃ホテルとなっております。そのホテルで、今から24年前の1996(平成8)年5月、当時19才の少女2人が、肝試しスポットとして有名だった坪野鉱泉にポケベルで行くと連絡してからの行方はようとして知れず、事件は迷宮化しました。少女達は、某国の工作員に拉致されたか、何者かに誘拐されたかの噂が囁かれ、「神隠しホテル」として全国的に有名となりました。

 令和2年3月5日(木)の 北日本新聞の記事によると、『 家族との会話やポケットベルのメッセージから、田組さんと屋敷さんは、魚津市の山あいに位置し、心霊スポットとして知られる温泉旅館の廃虚跡、通称「坪野鉱泉」を訪れたのではないかとの見方が失踪当時からあった。
 坪野鉱泉(魚津市坪野)は、1980年代半ばに倒産した旅館の跡地。倒産後は買い手が付かず建物は放置されたままで、通称で呼ばれ、2人の失踪当時は暴走族や若者らのたまり場となっていた。現在でも、心霊スポットとして動画共有サイトなどで取り上げられている。
 2人の失踪を巡っては、さまざまな臆測が流れた。県警は、誘拐や殺人、海や谷への転落事故など「事件、事故の両面で捜査してきた」(捜査幹部)。
 2人が乗っていたとみられる軽乗用車が見つかったのは、射水市八幡町(新湊)の富山新港北3号岸壁そばの海中だった。現在は「指定保税地域」として一般の立ち入りが禁止されているが、当時は「旧海王丸パーク」と呼ばれ、夜には若者たちが集まる場所だった。2人も何度か、この場所に来ていたという。 捜査の転機は、県警が2019年春にそれまでの情報を洗い直し、目撃者3人を特定したことだった。今年1月の事情聴取の内容を総合して転落の位置などを割り出し、今回の発見につなげた。 ある捜査幹部は「興味本位のうわさが先行していたが、当時からずっと引き継いで捜査を続けてきた。早く身元を特定し、家族の元に帰してあげたい」と話した。』とあります。

読売新聞の記事には、 『富山県警は令和2年2月4日、24年前に行方不明になった当時19歳だった氷見市の女性2人が乗っていたとみられる軽乗用車が、射水市八幡町の港の海中で見つかったと発表した。車内から人の骨なども見つかった。県警では、2人とみて身元の特定を進める。当時は公開での捜索も行われ、大きな事案となった。車は転落した可能性が高いとみられる。
 2人は1996年5月5日午後9時頃、「魚津に肝試しに行く」と家族に告げ、氷見市内を出発したのを最後に、行方が分からなくなっていた。家族は同7日に行方不明届を提出。県警は2人が成人となった翌年3月に氏名を公表し、捜索を続けてきた。
 県警によると、当初は有力な情報がなかったが、2014年末に目撃者が複数人いるとの情報を入手。調べを進めて目撃者3人を特定し、今年1月に聞き取りした。3人の証言を総合すると、「96年の大型連休の深夜に、旧海王丸パーク付近で、駐車場から女性2人が乗った車が海に転落した」という内容だった。
 県警は1月下旬以降、金属探知機による調査やダイバーによる海中捜索を実施。水深8メートルほどの位置にある車両を確認するなどした上で、3月4日に引き上げに踏み切った。』とあります。

 奇しくも24年前の坪野鉱泉「神隠しホテル」事件の真相は、ホテルでの神隠しではなく、海への転落による死亡だったのでした。しかしながら、何故、車ごと海に転落したのかは、依然謎のままです。坪野鉱泉の廃墟を訪れた事による影響なのかは不明です、、、。亡くなられた2人の方の冥福を祈り、一刻も早く家族の元に帰れる事を願っております。

 

 

過去の未解決事件を地道な捜査で洗い直して事件を解決する警察ドラマ。このドラマのように全ての未解決事件を解決して欲しいものです。

 

 

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