MCU映画を22作まで観た | 呉下の凡愚の住処

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三国志(孫呉)・春秋戦国(楚)および古代中国史絡みの雑記、妄想、感想をおいてます。
文物や史跡など、誰もが実際に見に行けるものを布教していきたいな。
他、中国旅行記や中国語学習記も。

驚くべきことに、今年中にMCU映画作品を初代『アイアンマン』から
『アベンジャーズ:エンドゲーム』まで順番に観尽くしたので
感慨を記しておきます。

私は映像作品を見続けるのが本当に苦手で、
まず映像を見るために長時間座っていられないですし、
それは中国ドラマ・映画でも例外ではないので、
中国語でない映画なんて修行……
下手すると苦行になってしまうわけです。
それでもここまで22作品を完走できたのはひとえに
友人の叱咤激励、感想を送ると必ず返信してくれるというマメさ
のおかげでした。私一人では絶対に無理でした。

ちなみに現時点最新作の
『スパイダーマン:ファーフロムホーム』はレンタル未解禁なので
観ていませんし、入ってません。


というわけで! 振り返りながら雑に感想を書いていきます!
何せ22作品ありますし、
雑に振り返ってもとんでもない長さになってしまうのです……。
私は元の価値観がかなり狂っているので
MCUファンにとって無神経なことも多々書いていますが、
こういう視聴者もいるのね……と流していただければ……。
そもそも趣味が青銅器・玉器鑑賞だから仕方ない。
ネタバレされて困るような人が
このブログを見てしまうことはないと思いますが、
全作ネタバレ前提なのでよろしくお願いします。


1:アイアンマン(2008年)
AmazonPrimeVideoで無料だったため視聴。
正直、「ふ〜〜〜ん」って程度の感想で、
世間一般のような感動と興奮はありませんでした。
「初代が一番好き」みたいな気持ちもまったくありません。
ラスボスの距離が主人公とかなり近いことに絶望を感じました。

2:インクレディブル・ハルク(2008年)
「それは観なくてもいいんだよ……」と数人から言われましたが、
AmazonPrimeで無料だったので私は観た。
ハルクの俳優さんがこの作品以後とは違うやつ。
正直アイアンマンより好みの内容だったので(ファンに刺される)、
なぜ観なくていいのか分からなかった。
ヒロインと愛し合えない葛藤、ラスボスの弱さ、おもしろかったです。

3:アイアンマン2(2010年)
どうも少数派のように感じるんですが、
アイアンマンシリーズでは一番おもしろかった。
敵のロシア人の設定と演技が最高だったんです!
MCUで一番好きなキャラ、ブラックウィドウの初登場もこれ。
一目見て「この女子より刺さるキャラはいないな」と分かりました。
アイアンマンスーツの強さバランスもこの作品が一番好きでした。

4:マイティ・ソー(2011年)
これを言うと絶対刺されると分かっていながら書くんですが、
このシリーズ急におもしろくなったなあ!! という印象でした。
世界観も衣装も最高でした。まあ地球じゃないしね。
ロキの気持ち悪さも◎。
「ヒロインは必要ありますか?」ってずっと言ってて
何度も怒られました。ナタリー・ポートマンが嫌いなわけではない。

5:キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー
(2011年)
圧倒的に期待していなかった作品。(刺される!刺される!)
惰性で観た……つもりだったんですが……。
ミッション:インポッシブル並みにお約束を備えた大爆発の数々に
虜になってしまいました。ここまで観た中で一番好きだった作品。
キャプテン・アメリカも性格を聞いた時点では
絶対好みじゃないよと思っていたんですが、
なんとまあまさかのBIG3の中で一番好きなキャラに。
ヒロインのペギー・カーターのお化粧も
すごくかわいくて好きでした。
ヒロインがいる作品では、ヒロインの好みはとても大事ですね……。

6:アベンジャーズ(2012年)
とてもおもしろすぎて、今までのはなんだったんだよって
笑ってしまったやつ。(刺される!刺される!)
ナターシャとクリントの関係が最高でなあ……。
俗なことを言って申し訳ないんですが、
クリントは超人血清も打ってないのにあの強さですよ!?
いやー……憧れるよね。ナターシャは映画では言及されてないですが、
いくらなんでも美しすぎて強すぎるので
私の中では血清を打っているという原作通りの設定になってます。

7:アイアンマン3(2013年)
このあたりで気付いたんですが、
私どうにもトニースタークが好きでない……。
トニーの周りの人たちもあんまり……あーっ! あーっ! 刺される!
「そんなクリスマスプレゼントってないよ……」って
スーツたちのことを思って悲しくなるラストでした。

8:マイティ・ソー:ダークワールド(2014年)
ここでも「ヒロインは必要ありますか?」って言ってて怒られました。
ソーのお母様が美しすぎたのと、敵が
「ソーの祖父の代から生きてたにしては弱すぎじゃない?」
というのが二大感想だった……。
これもまたファンに刺されると分かっていながら書くんですが、
私もロキのように歪んだ半生を送ってきたので、
ロキのいじける気持ちはめちゃくちゃ分かるんです。
それにしてはお前尖りきれてないよなあ〜って感想なんですよね……。
いやほんと刺されちゃうよね……。
でもロキ役のトム・ヒドルストンさんの演技はすごく好きです。

9:キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー(2014年)
個人的にMCU3本の指に入る作品。
ナターシャがたくさん出てきてるのももちろんだけど、
①敵の正体が最後まで分からないというスリラー的な要素
②ウィンターソルジャーの最終目的がよく分からない
③ウィンターソルジャーが最後まで仲間にならない
というのがなんとも、なんともエモくて熱かったです。
シャロンもかわいすぎる。初めて見たときから大好きでした。

10:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年)
圧倒的に期待していなかった作品その2。(刺される!刺される!)
ミュージカル風の映画って絶対腹立つと思ってたんです。
それにポスターを見て「この作品人間出てこないじゃん」と思ってた。
「どうせこの主人公一人が特別扱いされて終わるんでしょ?」
みたいな最悪なことを思っていた。許して……許して……。
しかし! 音楽は嫌味ではなく小気味良かったし、
宇宙人だらけの凸凹チームが! どうにも憎めない!

続編でようやく気付きましたが、主役のクリス・プラットの顔が
MCU作品で一番好きだというのも好感度UPに買っていたと思います。
さらに続編で気付きましたが、アライグマのロケットが
ナターシャ・ロマノフとどっちかってぐらい大好き……。
口も性格もめちゃくちゃ悪いけど腕は確かっていうのが
もう人間の既存キャラ以上に魅力的なんですよね……理想……。
どんな窮地にあっても本当に口が悪くてユーモラス。そこが好き!

11:アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン(2015年)
尺が足りなかったのか、いろいろ急だったな……と思った作品。
しかし! とにかくワンダ・マキシモフが魅力的すぎた一作。
ワンダはパンツもスカートも何を着ていても私のタイプなんですが、
戦うと既存キャラより強いというとんでもない女傑。
後半は彼女の能力で洗脳されていたのか、
とにかくワンダのことしか記憶にない。
この作品の感想では「ナターシャとワンダが選べない」
と送ったことを鮮明に覚えています。
クリントのセリフもずるいですよね。(ワンダ絡みのセリフではある)
「一歩外へ出たら、君はアベンジャーズだ」

12:アントマン(2015年)
思ったよりおもしろかった……という印象。(刺される!刺される!)
本当に刺されると思うんですが、
私は研究者の父娘が好きになれず、唸ってました。
そういう役回りの主人公だというのは分かるんですが、
いくらなんでも主人公に貧乏くじを押し付けすぎじゃない?
って憤ってた。貧乏くじを引き続けた者特有の感想か……。
でも主人公の友人の早口のやつは最高におもしろかったし、
主人公の娘はめちゃくちゃかわいかったです。

13:シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ(2016年)
典韋並みに串刺しになる覚悟ですが全作品で一番苦手でした。
苦手な理由に気付いたのは鑑賞からしばらく経ってからですが、
①キャプテン・アメリカと周りの人物が好きなこと
②アイアンマンと周りの人物が苦手なこと
③キャプテン・アメリカが悪者にされている世論が苦手なこと
あたりが原因で……。

これは本当にキャップ過激派特有の理論だと思うんですが、
キャップのどこが自分勝手なのか全然分からないんですよね。
「お前ら……何も知らないくせに……」と憤りまくってしまった。
まあそのあたりがキャップって言うか楚人の感覚ですよね……。
「倒行してこれを逆施す」って伍子胥も言ってます。
楚人も復讐者多いから広義ではアベンジャーズだな。
シャロン・カーターには今すぐ帰ってきてほしい。

14:ドクター・ストレンジ(2017年)
ひそかにMCUで一番好きな作品。理由の数割を
「レイチェル・マクアダムスが好きだから」が占めてはいるが、
たぶん彼女の出番が5分の1だったとしても
この映画が一番好きだったと思う。
「宇宙を信じていればなんでもできるんだよね」
というのはスピリチュアル属宇宙派の常識です。
エンシェント・ワンもすごく美しくて知的でカッコよかったな。

15:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年)
前作と違って苦手意識はなく、
クイルの顔とロケットが大好きという意識で望んだ一作。
感動作だというのはなんとなく知っていましたが、
たぶん世間一般が感動するよりもだいぶ早いポイント、
「俺はメリー・ポピンズだ!」のところで泣きそうになりました。
敵はMCU中最も許せなかったクズ野郎。

16:スパイダーマン:ホームカミング(2017年)
学園物に激しいアレルギーがあるので死にかけで観ました。
でも、これ以前のスパイダーマンよりは気楽に観られました。
主人公の親友のネッドが本当にかわいかった。
学園物は苦手だけど、ピーター・パーカーもかわいかった。

17:マイティ・ソー:バトルロイヤル(2017年)
ヒロインがいなくなってスッキリ観られた一作。(消される!!)
なんで姉弟なのに姉はそんなに強いんだとか、
なんで姉はその強さで知力5なのかとか、気になるところはあったけど
マイティ・ソーのシリーズの中で一番楽しめました。
ソーにロマンスが似合わないとまでは言わないけど、
ギャグとバトルのほうがロマンスよりずっと似合っている……。
挿入歌の『移民の歌』も多重に意味があって起用の理由が深い。

18:ブラックパンサー(2018年)
前評判がとにかく高い(興行収入歴代11位)ので逆に不安でした。
けど好み的には大丈夫だったので安心。ワカンダフォーエバー!
民族音楽的なBGMがとにかくよく作られていたし、
敵役の主張も強引ではなく、シリーズ屈指の好きな敵でした。
でも肌が蓮コラみたいなのだけは勘弁な!

19:アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー(2018年)
ラスボスのサノスに理解を示しそうになった作品。
(しかし続編でその同情も粉々に……)
ドクター・ストレンジはやっぱりすごいやつだった!
となぜか誇らしくなる我。2時間半の上映時間でありながら、
あれでも見せ場が足りないなと思った次第でした。
諸事情で、余韻に浸ることができず
次の作品たちも駆け足で観ることになったのがもったいない。
けどラストのショッキングさから、2回連続では観なかったと思う。

20:アントマン&ワスプ(2018年)
研究者父娘のお母さんが、美人すぎる……。
主人公の娘も美人すぎる。ゴーストも美人すぎる。
という感じであまり内容を気にしていないのが
お分かりいただけると思うが、女子の美しさで乗り切りました。
個人的には1よりおもしろかったです。

21:キャプテン・マーベル(2019年)
この頃にはMCUへの信頼はある程度ありましたが、
それでもかなり期待していなかった作品……。
だったのですが、キャプテンマーベルが最強になってしまった理由に
個人的には嫌味を覚えず(強すぎるので賛否両論だろうとは感じた)、
彼女も自分の強さにまあまあ満足している感じが伺え、
このまあまあさが鼻につかなかったので、気持ちよく観られました。
あ〜私も爆発に巻き込まれて16歳から不老になりたい。

22:アベンジャーズ:エンドゲーム(2019年)
MCU作品、そこまでまじめに観てきてないのは
よく伝わったと思うんですが、それでも5回も泣いてしまった作品。
キャプテン・アメリカが結構好きだったので、
彼周りのエピソードにはだいたい泣かされたし、
笑いものにされていたソーの姿にも勇気を貰いました。
“自己犠牲を貫くための自己中とは違う、
 自分の幸せのための人生を選んだ、初めての本気のわがまま”
を発揮したキャップにもう涙涙……。
シビルウォーでもワガママだったじゃないかって怒られそうですが、
あれは違うんだというのがキャップ過激派(俺)の見解です。

ソーがアル中でたぷたぷで引きこもりゲーマーになってるのは
もう本当に自分の姿と重なってまったく笑えなかったんですが、
それでもみんなの前では笑顔で、力強く敵に向かっていく……
そして最後には引きこもりもやめちゃうっていうのが、
本当に、痺れるほど(ソーだけに)(……)カッコよかったです。
私はヤケ酒からの引きこもりが頻繁にあるので
手放しで笑えませんでした。笑いはしたけど苦笑でした。


猫しっぽ猫からだ猫あたまビーグル犬しっぽビーグル犬からだビーグル犬あたま牛しっぽ牛からだ牛あたま


雑な感想でしたが長かったですね!
こういう雑な感じで魯迅の小説の感想も書いたのに
投稿だけしていなかったことを、おかげで今、思い出せました……。

この記録の何がすごいかと言うと、
やはりまず第一にこの私が映画を一年に22作も観られたこと、
第二にその映画は中国語ではないということ、
第三に青銅器などの文物にしか興味のないようなやつでも
MCU作品を完走できた
ということ、です。

好みの合う合わないは絶対にありますしそこは仕方がないですが、
「多いから観られない」ということは絶対にないです。
だって私だって観られたんです。誰でも完走できます。大丈夫です。
主役級の数人はアベンジャーズを去ってしまいましたが、
区切りがついたのにこれまで観られていなかったから、という理由で
MCUへの入門を諦める必要はまったくありません。
中国史にしか興味がなくてドラマも大人しく観られないやつが
ここまで力説してるんだから、普通の人は絶対に大丈夫です。

次からは映画館で観ていきたい。
映画館鑑賞一作目がブラック・ウィドウなのもとてもうれしいです!

無料のもの以外はすべて
AmazonPrimeで律儀に有料レンタルしました。
おそらくディズニーのサイトで観たほうが安かったと思います……。

楽しい世界をありがとう。そしてこれからよろしくお願いします。