村上春樹は控えめに言って天才。
三分冊が一つになったトリロジーは辞書より厚いから気をつけろ！
重量は実測775グラム、毎日カバンに入れていると腰が辛い。
1318ページ、約465,000語。

●1Q84

 

評価：★★★

※おっさんは日本語版読んでません※
翻訳は安定のジェイルービン先生だから安心。

ジャンルは「意識高い系・なろう系SFラノベ」（ライトではないが）！！
冒険あり謎あり殺し屋あり、物語の軸は運命に導かれた二人のラブストーリー。
宗教・NHK・児童虐待とモチーフはけっこうセンシティブ。
安定の投げっぱなし（？）エンドで余韻に浸る至福。
何も考察しない、世界観を受け入れるのがおっさん流。

相変わらず好き嫌いの分かれるムラカミワールド。
「設定と世界観が合わない」と感じたら読まないほうがいい。
特に今作は長いから村上春樹初心者にはおすすめしない。
解釈を任されるのが嫌ならドキュメンタリーでも読んでるが吉。

誰もいない教室で握手を交わした10歳の少年少女。
それ以来顔を合わせていない二人が、20年の時を超えて再び巡り合うおとぎ話。
たまりませんね！！

ヤナーチェクのシンフォニエッタに乗せて1Q84年に迷い込んだ女主人公。
謎の美少女JKの小説をリライトすることで巻き込まれる男主人公。
二つの月が浮かぶ世界、欠けた自分自身を探す仕置人とゴーストライター。
（シンフォニエッタは読む際のBGMに最適、ティンパニ推しの貴方はYoutubeで検索！）

おっさんのメモによると名言が多いな。
「存在しない肉体は死なず、なされていない約束は破られることはない」
「説明無しで理解できないことは説明されても理解できない」
あとinsaneとlunaticの違いとか。本物のプロ、田丸さん最高。"Very romantic."
牛河の再登場、しかもガッツリ話に絡んでくるファンサービスも良い。

萌え大賞は文句なし、健康優良女主人公の青豆ちゃん。
心の中で「オマエはハゲ天国かハゲ地獄に行くんだよ」的な毒を吐くのがステキ。
次点は田丸さんを抑えて「Born victim」大塚タマキさんと中野アユミさん。
1984年世界線では幸せになってほしい、でもタマキちゃんは無理か。

美少女JKふかえりちゃんはなー、結局そうなるんかい！的な、な。
嫉妬や、これだけはハッキリしてる。