a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

揺らす

2020-02-14 18:17:41 | 稽古場ブログ

皆さんどうもこんにちは。今回のブログ担当は私、山﨑智子です。
今日は2月14日…そう、バレンタインデーですね皆さん。
女の子も男の子も恋心がそわそわと揺れる…そんな日ですね。
甘酸っぱい世界から少し身を引いて……絶賛稽古中の「揺れる」について私の思っていることや感じていることをぽつぽつ書いていこうかなと思います。



揺れる。
と聞いて、または目にして、思い浮かぶことは人それぞれ色々あるかなあと思います。風に揺れる木々だったり、波紋の揺れる水面だったり、恋心であったり…
揺れる。揺られる。揺さぶられる。揺らす。
これは自分一人ではどうにも発生しないことなのではないかなぁと思います。人であれ、無機物であれ、己以外の存在があって初めて揺れることが出来、揺らすことが出来るのではないかと。
今の稽古場は役者それぞれが揺れているように私には思います。変化しようと揺れている。心が揺れている。相手からの声や想いを受け取り揺さぶられようと。そうやってもがきながらその一言も聞き逃すことのないように。
感情を動かし、動かされることはとても疲れることだしとても大変なことだと思っています。怒ることも泣くことも笑うことも。そしてこれには誰かがいないと、もしくは何かが無いといけない。
他者との関係。
この本を読んでじわじわと感じること。
失くしてしまったもの、或いは欲しくて仕方のないものを手繰り寄せるような感覚。
それは漠然とした愛であったり、他者の存在であったり、過去であったり、そして未来であったり。
自分の世界に閉じこもって耳を塞いでいたら傷付くことはないのかもしれない。
でもそれではだめなんだよ、と包み込んでくるような本だと感じています。
外に出よう。
怖がらなくていい。
前に進もう。
手を繋ごう。
誰かと一緒に。
そんな声が聞こえるような気がします。
訳もなく涙が出ます。きっと訳はあるのだけど。
揺らされるままに心を揺らして、もっともっと。
お母さんのお腹の中にいた時のことは覚えていませんが、きっともしかしたらこんな安心感があったのかな、と。
愛の詰まった羊水の中でゆらゆらと。
慈しみ。
大丈夫。
一緒に生きていこう。
早く。
早く。
早く、生まれておいで。
そんな声が聞こえてくるような…



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