こんにちは、星ワタルです。
舞台、演劇、映画も全てはまず脚本から始まります。
これは当たり前のように聞こえて、普段意識することは少ないように思います。当たり前だと感じるからこそ意識が薄くなってしまうこともあるかもしれません。
今度の新作にあたり、私は脚本をしっかり読むことを心掛けようと思いました。
今更ながら白状すると、前作の『シリウスゲーム』では、脚本の読み込みが甘かったと言わざるを得なかったと思います。
脚本を読み込むことは、玉ねぎの皮むきのように、何重にも包装された包み紙を剥がして、物語の本質に迫ることです。
脚本の行間を掴んだり、本質に迫ることは、ご飯の味を、噛みしめながら食事の味を楽しむにも似ているかもしれません。
何度も読み返していくと、色々なものが見えてきます。実に味わい深い本だと思ってくるものです。
そして、最近ふと気づいたのですが、実は、脚本を丹念に読み込むと、それ自体が演技の稽古になるのです。
脚本を渡されると、最初に台詞を覚えないと、と真っ先に感じてしまいませんか?そして、台詞を覚えた後に、演技をしていくような、私は最初そのように思いました。
しかし、実は、最初に脚本をじっくりと読んでいくと、自然と登場人物の感情が分かってきて、自ずと自分の心の中に喜怒哀楽の感情が湧いてきます。
そうなると、脚本を読んでいるだけで、極端な時は、泣いてしまったり笑ってしまったり怒ってみたりしてきます。そうでなくても感情の小さな芽が出てきます。
つまり、脚本にまず感情移入するんです。
そして、それから、初めて本を閉じて演技してみるとどうでしょう?
これまで、あれこれ登場人物の感情や演技はああだこうだやっていたものが楽になり、脚本を読んだ時に感じた気持ちを感じながら、台詞に込めて演技すれば、これまで以上に納得するものになっているのです。
つまり、自然と感情がこもったものになって演じられるのです。
もしかして、脚本を読み込むとは、こういうことなのではないか?と何か自分の中で意識が変わった瞬間でした。
演劇とは、客観的な視点で書かれた物語を、今度はそれぞれの役者が、演じる役から見た感じた視点で、つまり主観的な視点でそれぞれの構成要素を演じることで、脚本に書かれた物語を舞台に展開する写像のプロセスと言えるのだと思います。
だから、最初に脚本を丹念に読んで、全体をしっかり掴んでおくことがやはり重要なのですね。
AとBがいて、最初からAの台詞だけ抜き出して、稽古をしても、ぎこちない独り善がりなものになってしまうのは考えてみたら当たり前ですよね。
しかし、AにもBにも自然と感情が湧いてくると、それは自分がAを演じるのに自然と感情がのってくるのは当然ながら、自然とその作品のどんな役でも演じられるようになるのかもしれません。
脚本は読めば読むほど味がでる。
それは演技の味を引き出すものなのではと思います。
よく噛んで味わいながら、脚本をしっかり消化できるよう、今後も稽古に努めたいと思います。
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