komaの こまごまひとりごと

気が向いたときに更新しています。ただいま「歌の力」カテゴリ工事中。すみません。

子どもといっしょに百人一首 52

2018年10月12日 | 百人一首 黄札

 

 

       大江山 いく野の道の 遠ければ  

                            あま はしだて
                 まだふみもみず 天の橋立

 

 

 詠んだ人・・・小式部内侍(こしきぶのないし 女性)

 詠んだ人のきもち・・・大江山を越え、いく野を通って行く
            道のりは遠いので、まだ天の橋立には
            行っていませんし、母からの文も
            見ていません。

 

   大江山・・・京都府にある山

   いく野・・・生野。京都府にある地名。
         「いく」は「大江山いく(行く)」という
         意味も掛けている。

  ふみもみず・・・ここでは「踏み」(天の橋立の地を踏む・到着する)も
          していない、という意味と
          「文」(手紙)を見てもいない、という意味を
          掛けている。
 

  天の橋立・・・京都府宮津湾にある、景色がよくて有名な場所

 

 

小式部内侍の母は、文才がすでに有名だった和泉式部。
その母が丹後の国(京都府宮津市。天の橋立のあるところ)に行っているとき、小式部内侍だけが歌合わせに呼ばれて参加した。
すると中納言定頼が「お母さんがいなくて心細いですね。歌の相談の使いはやりましたか。使いは手紙を持って帰ってきましたか」などとからかった。
その定頼をひきとめて、その場で詠んでみせたのがこの歌・・・だそうです。私も今回はじめて知りました(笑)。
二組の掛詞(かけことば)を即座にとりいれたテクニックで、母ではなく自分自身に才能があるのだということを、定頼に認めさせたわけですね。
こういう事情は、歌についている詞書(ことばがき)に書いてあるんですが、事情がわからないと意味不明な歌って、けっこう和歌には多いですね。

 

 

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2 コメント

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百人一首 (serohiki)
2018-10-12 10:00:49
こんにちは。

komaさんに百人一首のご紹介をしていただき
私はこの歳になって百人一首を覚えております。
なかなか、頭に入ってこなくて亀より遅い歩みですが、
解説を付けていただいているので有り難いです。
前回の滝の音は~は頭に入って気がします。(笑)
遅くなりました (koma)
2018-10-16 13:48:25
そちらのブログにコメントしてから自分のところに戻ってきたら・・・。
わわ、すみません! コメント下さってたんですね。
全然気がつかなかった、というかチェックしてなかった~!
ブログの更新が亀より遅いので、実は私も
以前書いた百人一首をすっかり忘れ去っています。
暗記はもちろん、意味まで忘れてたりして、あらら~、ですよ。

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