山好き ojisan の ひねもすだいありー 

あの山この山、山行の備忘録。♪憧れの山に旅して、登って、食べて、飲んで…♪ 心地よい生き方を探しましょ♪

難渋、妙高〜火打編(後編)

2019年08月29日 12時55分11秒 | 他の山

展望はなかったものの、無事 妙高山の二つの嶺を踏み

調子よく今夜の宿「黒沢池ヒュッテ」へ向けて激下りを進む我が隊でしたが

この後、山登りを始めて以来の ピンチの連続を迎えます‥‥

 

 妙高も あと少しで下り終えようかという辺りで

長い雪渓の下りが現れました。(最初のピンチ)

雪渓上を進むであろうことは 容易に想像できたんだけど、

どこでその雪渓を外れて ルートを取り戻すかが 読めません‥

取り敢えず 雪に足を取られ滑り出さないように 慎重に下りだしましたが

頼りとなる ピンクテープが 行く先に見当たらない。

頼みの綱の、先行した人の 踏み跡を 見落とさないようにしているんだけど

この時期の雪渓は もう荒れに荒れていて、

雪渓上に転がっている小さい岩だの 灌木なんかで どうにも判然としない‥

 

雪渓が無い地形を想像して ルートを取っては みますが、

もし間違っていた場合に、荒れた雪渓を登り直すのは勘弁願いたいなぁ‥‥

なんて 思いながらも どんどん足だけは進んでしまいます。

幸いここの雪渓は、何となく下りきったところに 標識が置かれていて事なきを得ましたが、

シーズンに入ってまだ間もないこの時期は ルート整備もまだ万全じゃないし、

頼りとなる 他の人の踏み跡も 結局それ程 しっかりしたものでないのが、実態でした。

先行する おサル君に そのあたりの責任を持たせちゃあ可哀そうだなぁ、と

先頭を替わろうとした まさにその時、事件は起きました。(ピンチ その2)

 

ルートは 既に妙高からの下りを外れ、

黒沢池の畔を 乗越へ向け だらだらとトラバースしている場所。

冬、雪の量がハンパない この山域では 日常茶飯なんだろうけど

雪渓の上部から雪崩れ落ちてきた雪や土砂で 幅10mほど、ルートが崩落していたのです。

 

足元が ふわふわと、明らかに踏み固められたルートでなくなっていて、

あれ⁈  と 思った途端、突然 道が無くなっていました。

 

崩落した先に 目を凝らしても、ルートらしきものが見当たらず

無論 ピンクテープなんか 視野になど 入ってきません。

 

崩落した位置から そんなに高低が変わるとも思えないのに

いくら目を凝らしても 繋がるルートがわかりません。

意を決して隊長が、  崩落した不安定な土の上を渡って

向こう側にルートを探りますが、

ブッシュが邪魔する上に 何しろ足元が安定せず、ズルズルとずり落ちながらの探索、

何度チャレンジしても上手くいきません。

 

おサル君、パニクってきたのか

ルートは合ってるの⁈ だとか、(←じゃなきゃ、ここまで来れません)

もうルートを変えようと言いだします。(←おいおい、無茶言うなよ)

隊長、方向もルートも合ってるのは分かっていても 繋がるべきルートらしきものが見出せないので

自分でも自信を持って おサル君を納得させる事が出来ません。

言い争いになりかけて、そうだ、ヒュッテに電話してみようという事に‥

 

何度かのチャレンジで 電話が繋がり、状況の説明と方角の確認ができると、

不思議と さっきまでなんも手がかりなく見えていた一角に

少しだけルートらしきものが‥‥

助かったぁ……

 

あとは大倉乗越への登り返しを過ぎれば、眼下にヒュッテが見えてくるはず…

と、その直後。

再び、崩落個所です。(ピンチ その3。実はここが最大のピンチに…)

わずか5mほどの幅の斜面なんだけど、手掛かり、足掛かりがが全く無い、急傾斜です。

隊長、途中までチャレンジしますが 諦めて、大きく下へ迂回を始めた、まさにその時、

(行けると独断し チャレンジしていた)おサル君が、隊長の頭上から目の前へズルズルと滑り落ちかかってます‼

危ない!!  止まれ~!! (←怒鳴ったところでどうにかなるものでないのはわかっていましたが…)

滑り続けても その下は深いブッシュになっていたので、即 滑落って事にはならないものの

ルート挽回が厄介になるのは明らかな場所

5mほど滑ったところで、突き出た灌木の枝につかまり、

おサル君、何とか下まで滑り落ちずに 引っ掛かりました。助かった~!!

隊長は慎重に、下のブッシュの縁から崩落個所を超え、おサル君が今の騒ぎで落としたストックの回収を試みますが

1本は回収できたものの、もう片方は更に滑り落ちそうで残念ながら断念。

一方のおサル君は 枝から枝、最後は僅かな丈の草を必死に掴みよせながら 10分ほど悪戦苦闘しつつルートへ復帰、

その後を隊長も同じ枝を頼りに、苦労しながら どうにかルートへ復帰、

二人してルートに戻れた時、安堵と同時に余程怖かったんでしょう、

おサル君、細かく震えていました。

 

最初のルートロスと合わせると、かれこれ1時間以上、

余分に時間を失ったものの(あと、ストック1本も)

お互い怪我はなかったのは幸いでした。

 

少し、休憩して気分を落ち着かせ、ヒュッテへ向かいます。

 

何とか、明るいうちに、ヒュッテ到着。

崩落と 今のトラブルを宿の主人に話すと、

「あぁ、まだルートの整備が追っつかなくって、インターネットとかでは そのルートを

通らないようにって 情報流してるんだけどね」って…

そんな情報、流れてたんだ……

 

 ちょっと ショック状態のおサル君、夕食も いつもの食欲が影を潜めていました。

 

 そんなこんなで、日が暮れていきます。

しかし ここ、虫が多いの何の!!  

 

              

 

夜が明けました。 

 昨晩は 心身とも疲れ切り、爆睡。

 

 六角形のドームをベースとした、独特の構造のヒュッテ、内部は 思っていた以上に堅牢なつくりです。

 

 ここの朝食は変わっていて、焼き立てクレープにブルーベリージャム、又は ツナを挟んでいただきます!!

缶詰の桃がデザート!?   

おサル君のツボには はまらなかったみたいです…

隊長は しっかりといただきましたが、やっぱり朝はご飯かなぁ

 

 天気は上々、とりあえず 高谷池ヒュッテ目指して、いざ スタート!!

 

 黒沢池ヒュッテって、雪渓の畔に建っていたんだね

 

 湿原風の地形の脇まで、ガスが上がってきてます。

 

 

 ちょうど 高谷池ヒュッテとの中間点、茶臼山。

小虫が多くて、堪らずおサル君、虫除けネットをかぶります

 ガスが、雲が切れ、下る先に北アルプスが見えています

 

 

 

 

 

 

火打山への分岐に到着!!

天気は今のところ最高だけど、おサル君、まだ 昨日のショックを引きずっていて

ここから火打山を往復して来る気力は 今日はどうも湧いてこないみたい…

隊長も、一人で行っても面白くないんで、潔く ここから下山ってことにしよう!!

山は逃げないからね。

 

 水芭蕉が ちょうど沢山咲いていました。

 

 

 

 

 ヒュッテで一緒だった団体さんも、ここで火打山アタック組と下山組に分かれるみたいです

 

 三角屋根が特徴的な高谷池ヒュッテ。

隣に増築しているようです。 

 きれいに 火打山が現れました!!

 どうよ!!

 夏空らしい青も 雲間からのぞいて、ちょっとだけ未練

 

 

 

と、下りだして振り返ると、早くもガスが…   山の天気は変わりやすいねぇ

 

 

 

 

 

 

 

 なんて花だろう…

 立派なでんでん虫、発見!!

 

 下山口の笹ヶ峰の先にある「乙見湖」が見えてきました。

 

 

 

 

火打山の登山口に到着、ゴール!!  

ここからのバスが妙高高原駅に繋がっています。

最後の最後、下山口の手前で遠回りするハプニングもあり、長かったぁ~

 

 

 バスを途中下車、ここでさっぱりして行きましょう

 靴もきれいに洗って、イヒヒ

 

 

 ここ、また来なくちゃね~  再見(サイチェン)!!

 

 

 

長野から新幹線に乗る前に、イヒヒ… いいところ、見つけちゃいました!!

駅前の「はちべえ」。ここ、午後3時から営業しているんでげす!!

 

 大好物の枝豆、なんと、つかみ取りっす!!  思わず、にやけてしまいます。

 

って ことで、

なんだかんだありましたが、終わり良ければ 全て良し!! の 新潟山行でした!!

 

 

 

 長文、最後まで ご精読ありがとうございます。

  

更新、ずいぶんさぼっちゃったんで、さくさく投稿しなくっちゃね!!


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