思わず言い訳したくなってしまったこと…… | 【税理士】社長と会社を元気にする会計事務所

 

 

 

こんにちは、松井です。

 

 

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 ⇒ 2回めの100記事チャレンジの軌跡

 

 

 

 

 

今日の話は、

トマトじゃないのに、

とっても長いです……。

 

 

 

 

私は今、ある会社の監査役をしています。

 

その会社は、役員(取締役・監査役)だけでも

10人以上いるかなり大きな会社です。

 

 

 

 

その会社の監査役に就任した際、

社内報に載せるから自己紹介文を

書いてほしいとリクエストがありました。

 

 

 

文章を書くことは苦手ではないので、

さらさらっと書いてすぐに送りました。

 

 

 

 

その時の文章がこれです。

ちなみに書いたのは1年半前です。

 

 

 

 

〜〜〜〜■〜〜〜〜■〜〜〜〜

 

まだ知らない自分の資質

 

 

人は何にでもなれる、

などと言う気はサラサラない。

 

曲がりなりにも五十四年生きてきたので、

人には向き不向きがあるということは

よーくわかっている。

 

 

しかし、一方で人間にはいろいろな資質に

スイッチが付いていることも、

経験上わかっている。

 

つまり、今はオフになっているが、

何かの拍子でオンになると、

自分が知らなかった才能が開花するということだ。

 

 

 

 

私は今、公認会計士という仕事をしているが、

元々典型的な理系人間だった。

 

数学は得意だが、国語は大の苦手。

 

だから、小学校時代の読書感想文は

地獄以外の何物でもなかった。

 

 

 

 

当時は本自体が大嫌いだったこともあって、

読書感想文なんて

この世から消えてしまえばいいと

本気で考えていた。

 

小六の時だった。

 

ちょうど年が明けて、

あと三ヶ月もすれば卒業というそんな時期に、

私は友人に誘われて図書館に行った。

 

 

 

 

小学校に六年も通っていて、

たぶん図書館に入ったのはその時が初めてだった。

 

友人が一緒に借りようと言うので、

私も一冊だけ借りてみた。

 

少年向けのSF小説だ。

 

 

 

SFを読んだことがなかった私は、

何の期待もせずに最初のページを開いてみた。

 

意に反してその本はおもしろく、

主人公に感情移入した私は、

ドキドキしながらページをめくり、

そのまま一気に読み終えてしまう。

 

 

 

 

それから、毎週土曜日になると、

図書館に行ってまだ読んでいない

SF小説を借りるのが日課となった。

 

私の読書欲という資質のスイッチが

オンになった瞬間だった。

 

中学に入って一旦この資質は収まりかけるのだが、

ミステリーという新たなジャンルを知って

ドライブがかかる。

 

 

 

やがて社会人になってビジネス書を知って、

年間千冊ペースで読むようになるのだが、

今から思えばあの最初の一冊が

つまらない純文学だったら、

私のスイッチは今もオフのままだったかもしれない。

 

さらに時は流れて、

娘の関係でちょっとした文章を書いてほしい

という依頼が来る。

 

ちょうど今回のように。

 

 

 

 

思っていることをストレートに書いた

その文章は思いのほか好評で、

調子に乗った私は人に薦められるまま

雑誌に投稿したところ、

入選して掲載された。

 

勢いづいて書いたメルマガが、

出版社の目にとまり処女作が決まった。

 

今から十七年前、独立直後の話だ。

 

 

 

 

何が言いたいのかと言うと、

自分にはまだ開花していない才能(資質)が

いっぱいあるということ。

 

三十年前の私は自分が人前で話すのが

好きだということを知らなかった。

 

一年前の私は、

まさか毎月美術館巡りをするように

なるとは夢にも思っていなかった。

 

 

 

 

 

どうか自分の可能性に蓋をしないで、

試してみてほしい。

 

未知の世界とのファーストコンタクトは、

できればオープンマインドで。

 

「やったことない」とか「興味がない」

という言葉は封印して、

とりあえずスイッチがオンになることを

信じてみよう。

 

 

 

三年後、

自分のスケジュール帳に

今は想像すらできないスケジュールが

入っていることを期待して。

 

〜〜〜〜■〜〜〜〜■〜〜〜〜

 

 

中々いい紹介文だと思いません?

 

しかし、メールの不具合か何かで

この原稿は担当者に届いてなかったようで、

「そろそろ原稿をお願いします」と

催促されてしまいます。

 

 

その時にできれば800文字以内でという

注文までいただきました。

 

 

 

先の紹介文は、

1200文字ほどあって、

これの3分の1を削るのは嫌だなと思い、

仕方がないので、

もう一度書くことにしました。

 

 

 

 

この時の心境はこうです。

 

 

 

私自身は月に1回程度しか

この会社に行かなくて、

しかも会うのはほぼほぼ役員だけ。

 

 

忘年会の時に部長クラスの幹部とは

会いますが、それにしたって10数人。

 

 

 

自分のことをみんなにアピールしたくて

できるだけとんがった文章を書こうと

決めます。

 

 

普段、自分が自分がと前に出るタイプ

ではないので、

せめて文章だけでも前に出ようと、

そんな気分でした。

 

 

 

そして、こんな文章を書いたのです。

 

 

 

〜〜〜〜■〜〜〜〜■〜〜〜〜

 

社外監査役のとある1日

 

 

アップルウォッチを見ると朝の5時だった。

 

すぐにアプリで睡眠時間を確認する。

 

昨夜は早めに寝たが、

それでも5時間半の睡眠時間か……。

 

 

 

もう少し寝たいけど、

どうせもう眠れないことはわかっているので、

エアーポッズを耳に突っ込んだ。

 

スピードラーニングを聞きながら、

小さな鍋に水とコンソメを入れて火をつける。

 

毎月、身体のメンテナンスをするために

九州から来てもらっている加奈ちゃんからの

アドバイスで毎朝野菜のポトフを飲む習慣は

すっかり定着した。

 

 

 

たっぷりのサラダに納豆、

もずく、フルーツを添えた手作りヨーグルト。

 

あとは、甘酒と豆乳をハーフアンドハーフにして、

フレンチプレスでスペシャリティコーヒーを淹れてと。

 

 

 

 

シャワーを浴びた後、

ブルガリの香水をつけるとなぜか気持ちが引き締まる。

 

今日は、紹介された会社に初めて行く日だ。

 

ポルシェを飛ばして約束時間の十分前に到着した。

 

 

 

 

社長と名刺交換をした後、

アイパッドを取り出して、

自分の会計事務所の特徴を説明する。

 

「単なる税金計算なら、

 どうかウチを選ばないでください」

 

というキャッチフレーズが映し出される。

 

 

 

説明が終わると、

それまで静かに聞いていた社長が

おずおずと口を開いた。

 

「先生、ジャケットの値札がついたままですよ……」

 

わーお!

 

 

 

 

「いやぁ、お恥ずかしい。

 昨日、いい格好せなあかんと思って

 買ったんですけど……。

 ところで、予祝って知ってます?」

 

あーあ、初対面でそんなゆるい話をしても

いいのかと思いながら、

どんどん話が盛り上がって。

 

 

 

 

気がつくと、

「来月からよろしくお願いします」

と固い握手を交わしていた。

 

帰りのクルマの中でサイレントサイレンの

「パパヤパヤパ」を聴きながら、

ある社長から「松井さんは普通でいいですよ。

あまりいい格好をしようとしないで自然体の方が良い」

と言われたことを思い出した。

 

 

 

という訳で、

もしもすましてよそ行きの顔をしていたら、

「肩の力を抜いて」と声を掛けてください。

 

〜〜〜〜■〜〜〜〜■〜〜〜〜

 

 

 

 

というような文章を、

私的には相当恥ずかしさをガマンして

書いた訳です。

 

 

 

ところが、2回目の原稿を送ってから

1回目の原稿が届いていたことがわかりました。

 

 

 

で、

1回目の原稿が紹介文として採用されました。

 

 

 

しかし、

2回目の原稿も、

私の人柄を表したいい文章なので

是非次の機会に載せたいと。

 

 

 

 

結局、2回目の原稿が

社内報に掲載されたのは、

今年の1月でした。

 

 

もう監査役に就任して

1年半も経ってからでした。

 

 

 

自分ではそんな原稿を書いたことすら

忘れていた時に自分の原稿に気づき、

「うわっ、これは恥ずかしい!」

となりました。

 

 

 

 

で、つい最近、

社員の一人がこんなことを

言っていたということを

聞かされたのです。

 

 

 

 

その人の息子さん(高校生)が、

社内報を読んでから、

こう言ったそうです。

 

「お父さん、監査役になったら、

 ポルシェに乗れる?」

 

 

あちゃ〜〜〜っ!!!

そこ、きますか!

 

 

いや、そう思いますよね……。

 

書き手としては、

最後の値札のオチのために、

それまで散々格好つけようと

いろいろ書いてただけなのですが……。

 

 

 

 

 

と言う誰に向けているのかもわからない

長い長い言い訳でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


  松井浩一公認会計士税理士事務所
  兵庫県芦屋市宮川町1-10-304 
  0797-25-1575(平日9:30~17:30)
  info@genkizeirishi.com
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