【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

めくるめく知のフロンティア・学究達 =120= / 堀信 行(07/11)

2020-11-06 06:14:22 | 浪漫紀行・漫遊之譜

『ナショナル ジオグラフィック』は直訳すれば「米国地理学雑誌」か

それなのに、ちっとも地理学誌らしくない記事を掲載 でも、そもそも地理学ってなんだろう

そんな疑問をたずさえて、世界で活躍する地理学研究者であると同時に

“ナショジオ”全巻の蔵書を誇り “ナショジオ”にまつわる展示会まで開催した堀信行

【この企画はWebナショジオ_“日本のエキスプローラ”/研究室にいって来た”を基調に編纂】

(文=川端裕人/写真=的野弘路、堀信行 & イラスト・史料編纂=涯 如水)

堀 信行(07) : 第三回 アフリカの熱帯雨林でも大発見 =2/3= ◆◇

 ラテライトというのは、たしかにぼくも習った。「痩せた土地」のイメージがこびりついているが、それ以前の問題として、世界中あちこちにあり、日本の教科書レベルですら言及されているこのラテライトの成因が、当時、まだはっきり分かっていなかったことに驚かされた。

 その後、堀さんはラテライトができる過程のヒントを与えてくれる素晴らしい露頭に出会った。その研究成果は、今では外国の熱帯地形学の教科書にも掲載される標準的な説明となっている。

 その後、堀さんはラテライトができる過程のヒントを与えてくれる素晴らしい露頭に出会った。その研究成果は、今では外国の熱帯地形学の教科書にも掲載される標準的な説明となっている。

 アフリカ大陸をつくっている岩石は、基本的に、花崗岩のように珪酸(SiO2)が多く含まれているものだという。日本では石材としても使われ、御影石と呼ばれる。アフリカ大陸のような陸上では、一番広く分布しているのが花崗岩だそうだ。そして、その成分の6割ぐらいが珪酸だという。

 そういう岩石が地面に露出すると長い時間をかけて風化していく。珪酸は水に溶けやすいため、だんだん岩石の中から抜け落ちて、元々の母岩中にあった微量の鉄やアルミが蓄積され、それらが酸化する。その結果、酸化鉄(Fe2O3)が多ければラテライト、酸化アルミニウム(Al2O3)が多ければボーキサイトになる。ちなみに、ラテライトをはじめ熱帯の土壌が赤いのは、酸化鉄のような鉄の「サビ」の成分だからだ。特に鉄を多く含有するものは鉄鉱石として採鉱されるし、ボーキサイトもアルミニウムの原料になる。

 こうやって「土」の生成を理解すると、さらにそこから様々な方向へと枝葉が伸びる。堀さんが考える「地理学」の醍醐味だ。

 例えば、考古学者と組んで、ラテライトの砂礫を含む堆積の中に石器を探した。調査地のカメルーンの熱帯雨林には、現在ピグミーと呼ばれる狩猟採集民が住み、基本的に石器は使われていなかったことになっているのだが──。

「それがなんのなんの、ガンガン見つかりまして。で、私はその石器を使って、考古学者と組んで時代を押さえる仕事もしていったんです。石器のタイプから、時代とあわせて環境も推定できます。すると、どうやら氷河期にカメルーンの熱帯雨林の大部分は、サバンナの気候下にあって、ほとんど消滅していたんですよ。現在いかに赤道直下の湿潤熱帯でも、常に熱帯雨林であったわけではないんだ、ということが明らかになってきた。こうした研究の結果は当初の予想を超えるものでした」

 ここで話題にあがったサバンナについて、人が果たした役割の大きさも分かってきた。

「ケニアで見たサバンナは美しいんですね。草原に時々アカシアの木などがシュッシュッと立っている。ところが、カメルーンに行ったら、草も木もあるんですが、美しくないんですよ。これは何故なのかなと思って、雨量分布図と重ねてみると、熱帯雨林でもおかしくない雨量があるんですね。実は、人間が火を入れたりなんかして、熱帯雨林を人為的にサバンナのような景観にしてしまったんだということがだんだんとわかってきたんですね」

・・・・・・明日に続く・・・・

■□ 参考資料: サバンナ気候 (1/2) □■

サバナ気候(サバナきこう)とはケッペンの気候区分における気候区のひとつで熱帯に属する。亜熱帯高圧帯の南北移動を原因とする雨季と乾季の明確な分化が特徴である。サバンナ気候サヴァナ気候とも呼ばれる。記号はAwでAは熱帯、wは冬に乾燥(wintertrocken)を表す。

植生は疎林とイネ科の植物からなる草原となる。乾季には樹木は落葉し、草原も枯れる。日照時間が長く肥沃な土壌であり、コーヒー、サトウキビ、綿花などが栽培される。

特徴

  • 南回帰線から北回帰線の間の多くの地域に分布。
  • 夏は赤道低圧帯(熱帯収束帯)に入り多雨、冬は中緯度高圧帯に入り、乾燥するため一年の間で雨季と乾季がはっきりと分かれている。なお夏に乾季をむかえる地域もごく僅かながら存在しており、その場合記号はAwではなくAs(熱帯夏季少雨気候)を用いる。
  • 気温の年較差は少ない。
  • 乾燥に強い樹木がまばらに生える草原、サバナ(Savanna、サバンナとも言う)が広く分布し気候区の名前の由来にもなっている。
  • 土壌は主にラトソル(ラテライト)や赤黄色土からなる。
  • 焼畑のほか様々な農業形態がとられている。
  • 高床式住居を利用

○○-----○○-----○○-----○○-----○○

◆ 文明の発展に「気温」は関係あるのか? 

・・・  https://youtu.be/SnbCenMR454  ・・・

・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

前節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/9857701e17b4435fc9e88b9de225dbfa

後節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/0cc14f2108634859ca3e51d72e79a17a

----------下記の姉妹ブログ 一度 ご訪問下さい--------------

【壺公夢想;如水総覧】 :http://thubokou.wordpress.com

【浪漫孤鴻;時事自講】 :http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/

【疑心暗鬼;如水創作】 :http://bogoda.jugem.jp/

下線色違いの文字をクリックにて詳細説明が表示されます=ウィキペディア=に移行

================================================

  

・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

================================================


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« めくるめく知のフロンティア... | トップ | めくるめく知のフロンティア... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

浪漫紀行・漫遊之譜」カテゴリの最新記事