【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

めくるめく知のフロンティア・学究達 =040= / 渡辺佑基(10/53)

2020-05-30 06:01:36 | 浪漫紀行・漫遊之譜

地球に生息するアザラシから、チョウザメ、ウナギ、ワニ、ペンギン

つまり 北極圏―中国深部―マレーシア―フロリダ―南極まで

インディ・ジョーンズばりに世界の極地を飛び回り、兵器“データロガー”で野生動物を狙う

驚くべきデータを次々に発表する / 大型捕食動物の生理生態学者・渡辺佑基

【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた を基調に編纂】

(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)

渡辺佑基・フィールドは「未踏の大地」 =1/2= ◆◇

「データロガーを取り付ける時に、検証したい仮説をあらかじめ考えていることは少ないです」と国立極地研究所助教・渡辺佑基さんは述べる。

 普通、科学研究といえば、あらかじめ検証したい仮説があり検証する、というようなイメージを持つし、実際、渡辺さんも論文にする時には、「○○をたしかめるために、データロガーを取り付けた」というふうに説明する。例えば、前に紹介したバイカルアザラシの昼夜の採餌行動の違いを明らかにした論文では、冒頭に「昼と夜の採食行動の違いを知るためにデータロガーを取り付けた」ときっちり述べている。

 しかし、渡辺さんによれば、すでによく研究されている動物を除いて、データロガーをつける時点で、具体的に検証すべき仮説自体立てられないことの方が多いそうだ。なにしろ、これまで人間が観察したことがない領域でデータを取ってくるわけで、そこから何が分かるか、というのは未知数もいいところ。それこそ未踏の地に足を踏み入れた博物学者にとって、その目で見たもの聞いたことが、そのまま科学的発見であることに似ているかもしれない。

 バイオロギングによる研究は、その点で、出たこと勝負、ある意味、運不運に支配される。そもそもロガーが回収できないこともままある(未踏の地からの帰還に失敗というところか)。また、ロガーが回収されても、一見、何を意味しているのか分からないデータの羅列のこともあり、視点を変えて粘り強く分析することが求められる。

 渡辺さんの恩師の一人で、岩手県大槌にある東大大気海洋研・国際沿岸大気海洋研究センター准教授、佐藤克文さんのウェブサイトでは、学生を下記の広告文にて募集している(※)。

 求む男女 / ケータイ圏外 わずかな報酬 極貧 失敗の日々 /  絶えざるプレッシャー 就職の保証なし /  ただし成功の暁には知的興奮を得る

 いわずとしれた、南極探検隊のシャクルトン卿が「求む男子。至難の旅。僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。絶えざる危険。生還の保証無し。成功の暁には名誉と賞賛を得る」との広告で隊員を求めたとされることにひっかけてある。人類にとって、南極大陸が、最後に残された博物学的な未知のフィールドだったとしたら、なんと象徴的なことか。

 渡辺さんが、フランス領亜南極のケルゲレン諸島で調査をした時のこと。

 ジェンツーペンギンにロガーを取り付けたが、うまく回収できなかった。

 通常、営巣中のペンギンは、必ず巣に戻ってきてくれるので、バイオロギングの対象としてはとても適している。例えば、日本の極地研究所が中心になって行った「海氷域におけるペンギン研究計画」SIPENSでは、アデリーペンギンを南極海生態系変動の指標生物と位置づけ、5年間にもわたって連続調査を行ったほどだ。「指標」になるためには様々な条件が必要だが、そのうちの一つは「調査しやすさ」だ。

 しかし、ケルゲレン諸島で、渡辺さんはタイミングが悪すぎた。ちょうど営巣を終える時期で、ロガーを装着したペンギンたちは、帰ってきてくれなかった。

 ちなみに、データロガーの値段は1個につき約70万円! 研究者が回収に必死になる理由は、第一にデータのためだが、高価な機材を失いたくない、ということも当然ある。

・・・・・・明日に続く・・・・・

◇ 感動の南極 スコットとシャクルトンの足跡を訪ねて

・・・https://youtu.be/ORj7zBkWrkA・・・

 

動画再生不能の時は上記URL(⇑)をクリックしてください

//////参考資料/////// 

■□参考資料南極なう!/ 渡辺佑基「日本けん玉協会南極支部」(1/2)

「しらせ」はフリーマントルに向けてまっすぐ北上を始めた。すると数日のうちに気温がマイナスからプラスに転じ、海に浮かぶ氷山もまばらになってきた。とはいっても船内生活に特別な変化があるわけではなく、海洋観測に忙しい一部のひとたちを除いては、判で押したような毎日が続く。寝食の合間にデスクワークと読書、そしてけん玉。

そう、船内で何をしているって、けん玉をしている。毎晩8時半を過ぎると、「マイけん玉」を手にした「けん玉部員」達がぞろぞろと集まってきて、遊戯とは呼べぬ真剣さでもってカツカツと練習を始める。「ひこうき」「ふりけん」「日本一周」「世界一周」「けん先すべり」「うぐいす」――けん玉には初心から熟練まで、レベルに応じたおびただしい数の技がある。より高度な技を習得し、より上位の級位を取得すべく、稽古に励む。

明日に続く・・・・

◆ Kerguelean Island

・・・https://youtu.be/hBoz6JUNYnY・・・

・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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後節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/59a28f62bd7e0461c21b0fd73360a2a9

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【壺公夢想;如水総覧】 :http://thubokou.wordpress.com

【浪漫孤鴻;時事自講】 :http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/

【疑心暗鬼;如水創作】 :http://bogoda.jugem.jp/

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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