【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

「バックマン」と呼ばれる西田賢司 =004=

2018-12-09 06:10:14 | 浪漫紀行・漫遊之譜

〇◎ 命のことを知らずして、命の大切さは理解できない” ◎〇

= 探検的調査を実践する “探検昆虫学者” 西田賢司 =

【この企画はWebナショジオ_“「コスタリカ 昆虫中心生活」” に追記・補講し、転載した】

 中米コスタリカで新種の昆虫を見つけまくる男! 「バックマン」

曰く 『昆虫は、僕たちに自然の変化を教えてくれる一番身近な存在です』

◇◆ =004= ワニ頭の昆虫の“マチャカ”伝説  ◆◇

昆虫ー002

  闇に浮かび上がる、奇妙なピーナツ状の物体。 ワニの頭にも見えなくはないが、まさか擬態?

  実はこれ、ユカタンビワハゴロモという昆虫の頭部。カメムシ目ビワハゴロモ科に属するこの昆虫は、昼間は木の高いところで幹の表皮に生える苔や地衣類にまぎれてじっとしている。夜になると低い位置に現れ、木の汁を吸っている。

  全体像は下の写真を見てほしい。たしかに頭の先にピーナツ状の突起物が付いている。けれど、その役割は謎だ。発光するという噂があるが、それは事実無根の言い伝え(上の写真は後ろからライトで照らしているのです)。もちろんワニに擬態しているわけでもない。

 なので、ぼくは勝手な想像をしてみる。ピーナツ状の突起は空洞になっているので、このユカタンビワハゴロモの鳴き声を増幅させる役割をしているのではないか。そして仲間同士のコミュニケーションや求愛に役だっているのかもしれない。

  この奇妙な風貌をした昆虫を、コスタリカでは「マチャカ」と呼ぶ。「マチャカにかまれた人は、24時間以内に彼氏または彼女と結ばれなければならない、さもなくば死す!」という、これまた奇妙な伝説がある。けれど、あごがないマチャカは、そもそもかむことができない。これぞ、まさかのマチャカ伝説なのである。

昆虫ー003

 Ӂ 甘いオシッコに集まってくるのは? Ӂ

  カリブ海側のコスタリカの低地熱帯ジャングルは、ムシムシと暑い。気温は30℃を超え、湿度も100%近い。

 暑い所が苦手なぼくは、あまり向かわない場所だが、数年前、ハーバード大学のキリギリス類の専門家で、写真家でもあるピーター・ナスクレンスキー博士とそんなジャングルを訪れたことがある。夜中にキリギリスの採集にでかけたのだ。

 そこで、ぼくたちはビワハゴロモを見つけた。

「ケンジ、知ってるかい? ゴキブリがこいつらの体についた白いワックスをかじりにくるんだよ」
「ふーん。ビワハゴロモの後ろに蛾がおるのは、なんで?」
「それは単なる偶然さ」

 ぼくはなんか面白いことが起こっているのではと感じ、じっとその現場を見つめた。

「ピーター、やっぱり蛾は何かやってるで~」

  そう。その蛾はビワハゴロモが排泄する甘露オシッコを飲んでいたのである。ストローのような口をのばし、宙を飛ぶオシッコの粒をキャッチしたり、触角でビワハゴロモの翅をちょんちょんと軽く叩き、オシッコをねだったりしていた。

 あとでわかったのだが、このオシッコが好きなのは蛾だけではなった。アリやカタツムリまで集まってきて、ビワハゴロモの“おこぼれ”にあずかるのだった(下の写真)。ビワハゴロモにとっては、背後に誰かがいてくれることによって、より安全ということだろう。

  未知なる昆虫たちの世界が限りなく広がる熱帯のジャングルでは、こんな世界初の発見はそれほど珍しくはない。

昆虫ー004

 =参考資料・文献=

ビワハゴロモ

 ユカタンビワハゴロモはセミに近い仲間だ。その顔はどことなくワニを想像させる。顔といっても、実際は頭部が突出したものである。後ろ羽に目玉模様があり、おどろくと羽を開いて、その模様を見せる。奇妙な姿と合わせて、天敵(てんてき)をびっくりさせ、身を守る効果があるのだろう。頭部が光るといういい伝えもあるが、これは真実ではない。

 乾季は当然ながら空気が乾燥します。 果実からも余分な水分が抜けて甘みが濃縮されるのでしょう、果物がおいしくなる季節です。その甘い汁を吸う昆虫がテングビワハゴロモ。セミの仲間です。ビワハゴロモはライチなど果物の汁を吸って生きています。そのために体液が甘いんですって。長く伸びた頭部の突起は空洞なんだそうです。

 先端をパキンと折って直接口を着け、ストローのように体液を吸い取るとトロッとしていて甘いんだよー、とラオス人の同僚が教えてくれました。

 ビワハゴロモを摘み取ると6本の足が私の指に絡みつく。つぶさないように指で優しく押さえ、突起の先端部分を爪で欠く。鶏卵の殻のような堅さ(と言うか脆さ)の昆虫の外骨格が、「ペシ」と軽い音を立てて割れる。何かで読んだのですが、昆虫は痛みを感じないらしい。ですからビワハゴロモが急に動き出したのは苦痛を感じたせいではなく、たぶん頭部が欠損する異様な感覚にパニックになったのでしょう。ジダジダとうごめく虫の足の勢いが増し、逃げようとして薄い羽がパタパタとはためきます・・・・以下略・・・・・・。

昆虫ー005

 ・・・・・・つづく

 ◇◆ 夏のコスタリカ ◆◇

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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