【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

「人間は何処に…」新・人類進化の道 =B04=

2020-02-26 06:07:51 | 浪漫紀行・漫遊之譜

DNAを分析すると 生物の進化の歴史を辿れる 人間でも同じこと

人間の細胞にある「ミトコンドリアDNA」というモノを扱って

ミイラや古い人骨などからそのルーツを解明、「人間とは何か」を問う

国立科学博物館人類研究部研究グループ長 / 篠田 謙一

【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた を基調に編纂】

(文=川端裕人/写真=藤谷清美、& イラスト・史料編纂=涯 如水)

  篠田謙一(第二回) / インカ帝国は「不死の国」だった! =2/2= ◆◇

 それにしても、征服されたからといって、急に「死生観」にかかわるような部分で大きな変化があるものなのだろうか。その点、疑問だ。というのもインカがチャチャポヤを支配したのは、わずか60年ほどで、その後インカ自体がスペイン人に屈し、キリスト教の価値観のもと、ミイラの文化も潰え去る。9世紀から続いた本来の文化と、短いインカへの帰属時代とのギャップがあまりに激しい。

 例えば、ぼくたちの社会が、死後、ミイラにして埋葬する文化を持った人たちに支配されるようになったとして、急にそんな本質的な部分が変わるだろうか、と考えてみると、やはりなかなか考えにくい。いや、そもそも、雲霧林の地域で、ミイラができること自体、かなり不思議なことでもある。 

 篠田さんはこのように考える。

「チャチャポヤの人たちのお墓に、インカ様式のものを持ってくるのは、ある種の征服のシンボルみたいなところがあったんじゃないでしょうか。チャチャポヤ人の中にも積極的にインカに帰属する人たちがいて、彼らのやり方を踏襲したのかもしれない。ただ、なぜ、この墓地できちっとした状態でミイラが保存されたのか、その部分はわからないんですね。」

ペルーの研究者は、石灰岩の洞窟の中に好条件が整ったんだとアバウトなことを言うので、こっちも「ああ、そうですか」って言うしかないんですが。もっとも、ある種の植物の樹脂で皮膚をなめしてはいるようなので、我々が知らないだけで、保存方法をインカから受け取ってるのかもしれないんですが」

 1996年に見つかったばかりの墓地であり、研究の歴史はまだ浅い。謎も多い。

 篠田さんは、今回の「来日」でも、破壊できないミイラ(もちろんやろうと思えば出来るわけだが、貴重な存在であり、ぼく個人の感覚としては「人権」上の抵抗感もある)をCTスキャンにかけて、内部がどうなっているか、はじめて探るそうだ。南米のミイラ文化の中で、内臓を抜いてガス抜きの処置をしたり、さらに穀物を詰めるというようなこともあったわけで、そのような発見があるかもしれない。

 さらに篠田さん自身の大きなテーマがある。ミトコンドリアDNAの分析による人類史の解明だ。

 この件に目を向けると、これまで語ってきた社会文化的な文脈での「ミイラ」から大いに飛躍することになる。

 次回は“インカ帝国の神話をミイラで証明”につづく

◇ 日本人はどこから来たのか?【超日本史 第1回】 

・・・https://youtu.be/fKc35G52wWg?list=PLg2LPnANrWZDBzBFaluVWrqlpZ6GMsoM1・・・

動画再生不能の時は上記URL(⇑)をクリックしてください 

//////参考資料/////// 

■□ 参考資料: 篠田謙一さんが語る、ミトコンドリアDNAでたどる人類の起源(4/5) □■

必要な人類揺籃の地アフリカへのリスペクト

このことを裏づけるようなデータもあります。私たちはふつう、白人、黒人、黄色人種のように世界中の人びとを肌の色で区別しがちですが、DNA分析が描きだす世界地図はまったく異なった色合いをしています。

現在、世界中に住む人びとをDNAの違いの大きさから4つに分類することができるのですが、そうすると三つまでのグループがすべてアフリカ人によって占められるのです。

これはなぜかといえば、人類誕生の地であるアフリカではそれだけ遺伝子の歴史も長く、突然変異の蓄積が多い(多様性に幅がある)ということなのです。アフリカ以外に住む私たちが肌の色に関係なく残りの1グループにすべて含まれてしまうのも、それだけ遺伝子の分岐がごく「最近」に行われた結果なのでした。

「人類揺籃の地アフリカは一貫して多くの人口をかかえてきたことから、他の地域に比べると数倍もの遺伝的多様性を持っています。にもかかわらず、飢餓や疾病に苦しむ現在のアフリカ集団の衰退は、人類の遺伝的多様性を損なうことになるのです。人類誕生のこの地に対するリスペクトを忘れたら、将来大きなツケとして返ってくる可能性があることを忘れてはならないでしょう」

コロンブスの発見は、人類拡散、最初の旅の確認

ではここで、私たちも日本を出発し、ゼロ地点に戻る旅へと出てみましょう。ほとんどの人はまず日本からユーラシア大陸へと渡ることになります。世界地図を見ながらのほうがイメージしやすいかもしれません。

ある人は南アジアを経由し、またある人はヒマラヤ山脈の北などを経由して、中東地域へと集合します。想像してみてください。あなたの横には次から次へと世界中の人びとが合流してきました。そうして私たちはアフリカ大陸へと渡るのです。

かつてその先には、私たちの共通祖先が住んでいました。私たち人類の旅は、一つの故郷から出発した長い長いお別れの旅でもあったのです。

明日に続く・・・・・

  • 弥生人のDNAで迫る日本人成立の謎(後半) 

・・https://youtu.be/H1GFzg882d8・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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