『夢想と薔薇の日々 (Days of Rêverie and Roses)』は、あくまでもフィクションであり、実在する人物や事件とは一切無関係です。「夢想」は個人が有する自由な権利ですが、現実は現実としてきちんと区別なさったうえでお読みください。くれぐれも混同されないよう、よろしくお願いいたします。尚、当ブログ内の文章や作品の、無断転載・引用・コピーを固くお断りいたします。

 
アホなのかな。
真っ昼間から、彼氏と交わったり、してる。

後ろ──下半身にのしかかるトシの重みは、鈍いんだか鋭いんだか区別できない痛みといっしょに、さっきからおれの体を何度も深く突き刺してた。

もう慣れっこな感覚。
いつもの。

四つん這いになってるおれの、背中から脇腹へ、肩から腕へって流れる汗が、自分のなのかトシのなのか、わかんなくなってた。
そもそも、それが実際に汗なのかって、それすらわかんなかった。

エアコンが入ってるはずなのに、その小さいウィーンって音は聞こえてるのに、部屋はメチャクチャ暑かった。
ときどき暑さで意識が飛びそうなくらい。


両腕を突っ張ってるのに耐えきれなくなって、おれはガクン!って崩れ落ちた。


「痛…ッ」


肘ついてうめいてたら、今度は汗と唾液が一緒くたになって、唇から伝い落ちた。


「ねぇ!ここ暑いよ!」


トシはなんにも答えない。
───ちきしょ~!夏のエッチなんかもう二度としないんだからぁ~!!


気分が悪いわけじゃない。
トシがかまってくれるのは、すごく、すごく、うれしかったの。

けど、異様に暑いのと、トシがあんまりガンガン無遠慮に突っこんでくるから、それでふらふらんなっちゃって。

考えてみてよ!
男のコーモン(あ、女もだろうけど💦)なんて、元々「出すところ」であって「入れるとこ」じゃないでしょ~。
いくらトシがていねいに ゆるゆるにしてから挿入れてくれたって、いくら気持ちいいとしたって、しょせんは本来の使い方じゃないんだから。


何回も気を失いそうになって、おれはくり返し叫んでた。


「トシ、もちょっと…やさし……く、してよ! や、…さしくぅ…っ」


その度に、トシってば言うんだ。


…?…やさしく?……俺、やさしくしてるじゃん。


それを聞いて、おれは毎回 涙目になりながら、「うん…」って答えてたの。


「やさしくやってよ…!」

…してるよ。


「うん…っ……や、そう、だけど………でも…ッ」

…やさしいでしょ?俺。

「う……うん、、、…うん。。」


なんでかわかんないんだけど、もう涙出てるのに、どうしても「うん」ってうなずいちゃうんだよ。


この会話ってヘンかな。
おかしい?

おかしいんだけど成り立っちゃうって、その辺り…わかってもらえる?


え、わかんない??
わかんないの!?……ほんとに???

ならしょうがないけど、でも それがおれたちの関係ってことだよ。


前に話したっけ?
エッチってさ、トシに体預けたら もうそこでおしまいなんだって。
落とされるだけ落とされて、堕ちるだけ堕ちて、でもどっかで、それが本望なんだって、自分で気付くんだよ。


おれって、───……たぶんそういう人間。


今だって、最終的にはいい思いしてる。



「ん…っ…トシ!、、、う…んっ、、、はぁ…はぁ…ッ。。トシ……???」

…これ感じる??

「気持ち~。。。ん……ッ…気持ちい~よ。。。あん!…も…、イきたい……」




☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆




数分後…ううん、数秒後だったかもしれない。

結局おれは、仰向けにひっくり返されて、トシにおちんちんしゃぶられたら、あっという間にイッちゃった。



なんかね、いっぱいいっぱい、泣いた。



ずっと涙が止まんなくって、けどすっごい癒されて、トシの名前を無我夢中で呼んでた。
トシも、うん、うん、っていちいち答えてくれて、髪なでてくれて。

よく憶えてないんだけど、おれ「ごめんね」とかも言ったかな。
もしもその「ごめんね」に意味があるならばだけど、ほんとはおれだってトシに口でしてあげたかったのに、って……そんな感じ。


もう体がぐじゃぐじゃで言うこと聞かなくって、う~わぁ~~って思ってるうちに、トシの腕に抱かれてる中で意識が遠のいていった。

もう、なんでもどうでも、よくなっちゃった。















───トシ……?ねぇ、一年中 すきだよ♡













《END》

 <姫 語 り>

ありがとうございました、またいつか。
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