最近になって学生が電車の中に戻ってきていて、英語の学習をしているのをよく見かけます。
でも、「意味ない」と思っているのが、単語帳。
典型的な単語帳の構成が…
見出し語+日本語での意味+例文
の組み合わせ。
赤いシートで隠せるようになっていたりします。
でも、これ、ほとんどの人が、「見出し語+日本語での意味」しか見ていないんですね。
それで英語が上手くなる訳がない!
ドイツ語で、単語帳を使って勉強している人はあまり見た記憶がないですし、そんな教授法をしている教師には出会っていません。
それは、おそらく上手くならないからでしょうね。
単語は文の中で出てきて意味が決まるものです。
それを単語のよくある意味だけ取り出したって、意味がないのです。
今回は英語で例を出しますが…
「book」という単語。これ、元々「文字を書いたものを綴ったもの」を指しています。
一般的な名詞で「本」を意味します。
多くの人が、「book=本」で終わりになっています。
ただ、文字が書いてあることに注目していくと、色々な意味に派生していきます。
売上・経費を書きこんだものは「帳簿」。
「keep books」で帳簿をつけるという意味合いになりますね。
賭けの記録も残さないと大きなトラブルになります。(笑)
賭けの台帳も指すことがあります。博打の胴元のことを「bookmaker」と言いますしね。
ホテルであれば泊まる人の名前を書きこみますよね。
「book a hotel」で、ホテルを予約するという意味合いですよね。
これが派生して「booking」の形になると
「cancell the booking」 で予約を取り消すという意味合い。つまり、「予約」自体を指していますね。
サッカーで見かけますが、イエローカードを出してレフェリーが警告を出すことがあります。
その警告をレフェリーは記録に残します。これも「booking」です。
サッカーの警告を「booking」と呼ぶこともあります。
流石に、この意味で「cancell the booking」は、色々と揉め事になりそうですが…
1つの単語で捉え方次第で、色々な意味を持っていて普通なのです。
そのことを理解することがまずは大事です。
辞書の引き方の話で、以前このようなことも書いています。
ここでは、動詞との繋がりだけを書きましたが、繋がりの中で、単語の意味合いが決定されるのです。
「見出し語+日本語での意味」だけ見ていても何の意味もありません。
それだけでなく、実際はその言語の表現しか出てきませんから、翻訳している時間なんてありません。
だから、文の中で意味を捉えていくことが大事なのです。
ドイツ語の場合ですと、名詞の性や格の話も絡んできますので、なおのこと文で覚える必要があります。
では、どうやって文を覚えればいいのかと言えば、繰り返し文章を読むこと。
できれば音読することです。
それでどのような表現が使われているのか、身体に染みついていきますから。
しかも、これはただ単に単語を覚えるだけでなく、その言語の語順も自動的に覚えられるようになります。
だからこそ、文章を読むことの方が大事だと私は思っています。
おそらくですが、ドイツで単語帳を使う指導をしないのは、それが理由なのではないでしょうか。
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