先週、金沢21世紀美術館にて
ボランティア活動に参加させて頂きました。

以前に「みらいカフェ」という、
美術館呼びかけの
ボランティアグループに所属して、

企画やイベント運営、トライアルの活動に
主体的にも・サポーターとしても
参加していました。




その卒業メンバーで「未来link」という
ボランティアグループを作り、
わたしも参加させてもらっています。



皆さんそれぞれ色々な活動や、
お仕事をほかにも
持っていらっしゃいます。


色々しながらも
無理せず、企画したりお手伝いしたり
させて頂けるのがありがたいです。



今回は、メンバーの方の企画で
Art Complex という美術館のイベントに
お手伝いスタッフで参加しました。



アイメイト(盲導犬)使用者と
おしゃべりしながらアート鑑賞


なんと!
この2回目の部に行ってみると
姉妹(きょうだい)弟子2人に
ばったり出会ったのです!


前回高文連の学生さんに向けての演奏で
ご一緒して以来の4年ぶり!


目がご不自由で白杖をお持ちのAさんと
大きくした楽譜は何んとか
見えるらしいBさん


1回目の部にも
ご参加いただいたみたいで、
お会いできて嬉しくて
飛び上がりました!



近況も含め
色々おしゃべりしながら
わたしはAさんと共に
21世紀美術館・まるびぃを巡りました。



介護福祉士・ケアマネジャー資格も保有して
兼業時代もあるわたしですが、
エラそうに介助する感じでもなく
一緒におさんぽ!
企画に沿って楽しみました。



やはり美術館へは見えないと楽しくないので
地元でも
数回しか来られたことはないそうです。


出だしはわたしの知る
美術館の無料展示作品、


マイケルリンの壁や、雲を計る男、緑の壁
タレルの部屋…
いつものように
当たり前に紹介していたのですが


おしゃべりしながら
リクライニングチェアに座ってみたり、
マイケルリンの壁の塗装を手でなぞってみたり


「なぜ雲を計る男は
金色何だろう?金沢だから!?」



とか今まで感じたことのない疑問を
感じたり、


どうやって植物が生えて壁を成しているかを
口で説明しようか?と
四苦八苦したりしました。



冬のタレル!
外なのに椅子が石なのに
ヒヤッとしない!なんで??



横からわたしより詳しい
メンバーの方が解説して
下さいました。


Aさんも
分からないことはちゃんと聞き返して
下さるので、



お互いに

「伝えたい!」
「分かりたい!」

というのを
とても体感する時間になりました。


何か身体に不都合があるからではなく、


「伝えたい!」
「分かりたい!」

って歩み寄ることって
とても素敵な時間でしたよ。


安部泰輔《ざわざわ森》ワークショップ
「ざわざわ森のいきものを描こう!」


が開催中でしたので、↓コチラ

置いてある布でできたぬいぐるみを
触ることができたり、



作家さんがミシンで布を縫っている音が
ガタガタ聞こえたり、



「それはどうやって作っているの?
書いた紙を下に敷いているの?」

「いえいえ見ながら
縫っていらっしゃいますよ」



良い意味で
介助する側される側の感覚ではなく、



お散歩仲間に聞かれたんだから、
聞かれたことにできるだけ
なにか感じ取れるように伝えたいーーー!


その一心でしたね。


相手に心を向けるとは
こういうことなのかもしれません。


何かがお互いに伝わった、
何かの交流が起きた気がしてならない
不思議な時間でした。



「楽しかった!一緒に回れてよかった!
そしてこんなところで
川守さんに会えるなんて!!」
とAさんも言って下さり、


なんとも胸があたたかくなる
時間でしたよ。


わたしのする
地歌筝曲や地歌三絃は

職屋敷という盲人組織によって
発展させられた音楽ですから、
なんとも感慨深い気がしました。



その頃は、目が見えない箏・三弦の
お師匠さんの方が先生で、
町のお嬢さんなどが
その先生に学んだ訳です。





「春の海」で有名な、
宮城道夫先生も3歳くらいで
ほぼ完全に見えなくなられたそうですね。

見えはしないけど
レコード屋さんに通い詰めて
何時間もずっとレコードを聴いていたらしいと
唯是震一先生に
お聞かせいただいたことがあります。



音だけにフォーカスすると、
見える自分より、よっぽど敏感で


姉妹(きょうだい)弟子である
彼女たちの暗譜や、
転調一つとっても

準備や練習などを
垣間見て知っているので
その努力を想像すると、



普段なかなかお会いしなくても、
わたしの心から尊敬する人達です。



見える方の場合、
お弟子さんによると
視覚情報に頼り過ぎだったり、


楽譜と手元を行き来することが、
うまく出来なくて困る
そんな方もいますからね。



視覚以外の感覚に
もう少しフォーカスしても
良いかもしれませんね。


いろいろな面で見習いたい
お姉さまたちなのです♡

お世話の未来linkの皆さんや
美術館の方、
貴重な時間をありがとうございました!