「Ｋｉ－Ｋｉの言葉の魔法」No.１５４-２「人生はもっと、楽しい」

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「 K i - K i の言葉の魔法」
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＊新咲くエッセイ詩(長編詩)
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No.１５４-２
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「人生はもっと、楽しい」
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幼い頃、「出来ない」って、言えなかった。
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「出来ない事」があると叱られた。
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どんなに頑張って、
勉強しても、家事をしても、
褒められた事は、なかった。
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「出来ないと愛されない」
そう思いながら、大人になった。
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結婚しても、旦那様に父を投影して、
「出来る自分になる」のに、必死だった。
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数年前、色々あって…心身を壊して。
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退院後も、クローゼットから、
出られなくなった。
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酷く怖いと、クローゼットに隠れる、
子供の頃の癖が、出たのだ。
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いい大人が、
おかしな行動をしているって、
分かっていても、
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怖くてクローゼットの中に、
入らずにいられなかった。
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なんにも出来なくなった私に、
家族は怒るどころか、とても優しかった。
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旦那様は、いつも黙って、
寄り添ってくれた。
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頼れば頼るほど、優しくなった。
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「出来る妻」にならないと愛されない。
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そう思って、何でも頼らずに、
自分でやってきた。必死になっていた。
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だけど、そんな事は、
何も求められてはいなかったんだ。
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「あなたが居なくても、私は生きていけますよ。
. そんな風に、言われているようだった。」
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旦那様がそう言ったんだ。
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「君は、一人じゃ、何も出来ない」は、
叱っていたんじゃなくて、
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「俺が居ないとダメでしょ」っていう、
叫びだったんだ、と思った。
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思えば、出会った頃の私は、
泣き虫で、どんくさくて、ビビリで。
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変わったのは、私なんだ。
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亭主関白に仕立て上げたのは、
勝手に、父を投影していた、
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私だったんだ、と思った。
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子供の頃から、何でも自分でやって、
中学を卒業と共に働きながら、
自力で2つの学校を併学して。
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家にお金入れて、家事もこなして。
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学生でありながら、二十歳で、飲食店を出して、
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経営しながら就職もして。
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2 2 歳で 2 軒目のお店を出して、
経済的にも家を援助して。
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父に、愛されたい一心だった。
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どんなに頑張っても、
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こんなに頑張っても、
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父は、私を認めてはくれなかった。
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父は、そんな事は、
何も求めては、いなかったのかも知れない。
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大正生まれの父は、プライドが高くて
「誰のお陰で」って。
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それは、
「俺が居ないと、生きて行けないだろ」
っていう、
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叫びだったのかも知れないな。
って、思った。
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考えれば、可愛げの無い娘だった。
何でも自力でやって…。
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「あなたが居なくても、私は生きて行ける」
って、
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そう、見えていたのかも知れないな、
って思った。
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子供の頃のその反動で、
子供達や友人の前、外での私は、
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いつでも、ありのままの私だ。
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今、旦那様にも、
甘えたり頼ったり、ダメな自分で居たり。
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ありのままで居れるようになって、
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外では、もっと、ありのままになった。
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ありのままの私は、
痛々しい程いつも一生懸命で、
子供みたいに無邪気で、
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人が好きで、人に尽くす事が好きで、
はしゃいだり、傷付いたり。
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好奇心旺盛で、何でも興味が有って、
失敗ばっかり。
直ぐに人を信じて、裏切られて。
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それでいて、
いつだって必死で、負けず嫌いで。
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そんなありのままの私は、
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どこか、とても滑稽(こっけい)で、
みっともなくて。
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でも、そんな自分が、
今はわりと好きだ。
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ありのままで、いてもいい。
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誠実さえ無くさなければ、
愛されていい。
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誠実でさえ居れば、
大切な人達に、嫌われる事はない。
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いつだって、
それだけ、有ればいい。
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これだけが有るから、それでいい。
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今、人生を行き直してる。
また、生まれたんだ。
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見栄を張らなければ、
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それだけで、
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人生は、もっと楽しくて、
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素晴らしい。
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( 2 0 1 8 . 1 1 . 6 . )
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............K i - K i (咲羅希季)...........
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🇹🇩「 2 0 1 6 . 1 2 . 1 9 」投稿した、
No.３６「見栄を張らない」より。
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