茶書「南方録」の覚書に、
「野がけ、狩場などにて茶会催すことあり」
で始まる野点の一文があります。



それによれば、利休居士が大善寺山で
太閤秀吉に野がけの茶会を催したとき、
名物の尻膨(しりぶくら)茶入を茶箱に仕込んでいたとあり、これが茶箱が用いられた始まりではないかと言われています。




茶箱点前の平点前とも言うべき卯の花点前は、
玄々斎が、雪月花の点前に加えて、夏に寄せて
創案したものです。

初夏の夕べに、玄々斎は、庭に咲く真っ白な卯の花をみて、
「雪月花一度に見する卯木哉」という句を思い浮かべ、卯の花点前と称するやうになったそうです。どこまでも、風流です。

















簡単な卯の花点前でも、あたふたしているのに、雪月花や、色紙点前、和敬点前などの
お点前になると、いかばかりかと…

とりあえずは、卯の花を習得致しまして、
お茶好きのお客様のときに、茶箱でお薄を
差し上げたいものだと、思っております🍵