今月閉会した議会では、先々週にご報告させて頂きました井田病院の案件(事務処理ミスはなぜ非公表・隠ぺい方向へ向かったのか)とともに衝撃的な数字が明らかになっています。
それは新型コロナウイルスの影響などで、来年度予算は307億円の収支不足が見込まれるということです。
こちらは川崎市が平成29年度末にまとめた収支フレームです。
このときに見込んでいた来年度の収支不足額は64億円でしたので、307億円というのがかなりインパクトのある数字だということはおわかりいただけるのではないかと思います。
川崎市が実施している各事業のコストと比較してみるとさらにわかりやすいかもしれませんので、一例をご紹介させて頂きますと、
例えば、川崎市がゴミ収集+処理のために1年間でかけているコストは約130億円。
学校への事務支援員・部活動支援員配置など人的支援にかけているコストは約43億円。
駐輪場整備や維持管理、放置自転車の撤去・保管・返却にかけいるコストは約10億円。
市政だよりやホームページ・テレビ・ラジオでの広報活動にかけているコストは約4億円。
くどいようですが、307億円のインパクトはものすごいと思います。
ところで収支不足の全てが新型コロナの影響によるものではありません。新型コロナの影響額は150億円~160億円で、ふるさと納税による減収額60億円~70億円というのもかなり効いています。
来年度予算に関する情報はまだほとんど議会には知らされていないため、市役所内部でどのような議論が行われているのかは全くわかりませんが、
テーマとしては「デジタル化」「生産性向上」「脱炭素」「高齢者外出支援事業(敬老パス)」「質の高い保育」「支援教育」など23の課題について、成果検証や今後の方向性検討が行われているとのことです。
今後は年度内に市役所内部で予算案が内示されて、1月ごとに市長のチェックが入り、2月には議会も含めて市民の皆さんに公表される流れになります。
今までもそうだったのですが、これからは今まで以上に「これまでこうやっていたから」ということを排除して優先順位を考える必要があると肝に銘じて予算審査の準備を進めていきたいと思います。
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。