まるく堂の〇〇やろうぜ!

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「100日後に死ぬワニ」騒動に思う…

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こんばんは!まるく堂です!

 

漫画家のきくちゆうき先生がツイッターで投稿し話題になった4コマ漫画、

「100日後に死ぬワニ」をみなさんはご覧になりましたか?

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主人公のワニ君の何気ない日常を描いた漫画なのですが、

特徴的なのは、コマの最後に「死まであと〇日」と書かれている事ですね。

 

漫画は昨年の12月、第1回目の投稿から始まり第100話目にあたる2020年3月20日に完結しました。

果たしてワニ君は本当に死んでしまうのか?それとも?

おそらくこの日、日本中がこの漫画に注目していたと思います…

 

結果的にはタイトル通りになってしまうのですが、

その最終回の余韻にひたる間もないまま…

突然、書籍化決定・映画化決定・イベント開催等、さまざまなメディアミックス展開が発表されました。

またグッズ販売等も始まっているとの事です。

 

そのあまりに矢継ぎ早な展開に、ネットでは「冷めた」という声も多く聞かれます。

確かに作者さん個人の力だけではここまで迅速にできるはずもないので、

企業案件だったのか?と疑問を抱く人も多くいたようですね。

もちろん企業案件だからと言って、それ自体は決して悪い事ではありませんが…

 

私個人の考えとしましては…

作者さんはこれまで、無料で100回もの連載を投稿していたワケですから、

これほどの注目作を製作したその対価は、もちろん支払われるべきだと思います。

何の収益化もできずにずっと無収入で書き続けていたら、それこそ作者さんの方が死んでしまいます…

なのでこうした書籍化、映画化、グッズ販売等は率先して行なわれるべきかと思います。

 

ただ…

発表ちょっと早くね?

と言う気持ちは確かにあります。

普通の作品だったら、最終回直後にどんなグッズ販売があろうが特に気にはならないと思いますが、

この作品が「主人公の死」を取り扱っている以上、告知はもう少し遅くてもよかったのではないかな?と思うのです。

 

と言うのも…

これを現実世界で考えてみると…

例えば、日本で大人気の有名なミュージシャンがいたとして、その方が残念ながら亡くなったとします。

その夜の7時頃に亡くなったとして、

1時間ほど経過した夜8時頃にいきなり

有名ミュージシャン追悼記念!!!

BEST盤CD、ライブDVD、グッズが発売されます!!!

なんて告知が発表されるとどう思うでしょうか?

 

やはり

「は?亡くなってすぐに金儲けかよ!!!」

と反感を持ってしまうのは当然だと思います。

 

この「100日後に死ぬワニ」のテーマは「死」なワケです。

ワニ君のように何気ない日常を送れていても、その死は突然やってくる事があります。

いつか自分は死ぬと誰もがわかっていても、それがいつかは誰にもわかりません。

この作品は「一日一日がとても大切なんだよ」と言う事をあらためて読者に教えてくれたのだと思います。

そういう意味では「死」と「生」を大事にしている作品とも言えます。

 

「100日後に死ぬワニ」は人の心をつかむ非常に素晴らしい作品ではありますが、

しかし「死」と言うエッセンスがなければ、ここまで注目を浴びることはなかったでしょう。

ワニ君はもちろん架空のキャラクターですが、その「死」に対しては本当の人間の様に、もう少し重々しく扱っても良かったのではないかな?と思います。 

↑少なくとも「追悼SHOP」なんて書かれると「死」が非常に軽く扱われている様にも思えますし、またワニくんが死んでからも利用されてる感を強く感じてしまいます。

作品のテーマともちょっとブレてるんじゃないかな?と個人的には感じました。

ここは普通にタイトル通り「”100日後に死ぬ"ワニSHOP」くらいで良かった気がします。

 

とは言え、各々の企業からしてみれば、最終回の直後に告知するしか無かったのかなとは思います。

なぜなら、一番宣伝したい時間帯が視聴者さんの注目がピークに達するそこだったのですから。

ただ、今回は日本人の「死」を悼む心情とメディア展開の方向性が大きくズレてしまった様に思えます。

企業的にはその感覚をあまりに軽く見過ぎてしまったのかも知れませんね。

 

それでもこの作品が素晴らしい事には変わりありません。

実際、100回連載をずっと投稿するのは大変な作業です。

とりあえずは作者である きくちゆうき先生に「お疲れ様」と言いたいと思います。

 

以上です…