新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

コンゴの泣き面に蜂状況、またもや

2019-11-27 09:20:11 | エボラ出血熱・EVD・エボラ・エボラウイルス感染症

コンゴの「泣き面に蜂」状況、エボラ(EVD)と麻疹が同時進行で猛威状態は、一旦おさまりかけていました。エボラの収束はなんとか想定できそう(まだ収束していないけど)な処まできていたのですが、ここにきて、またもや現地の反政府ゲリラが戦闘活発化、対策チームが撤収のやむなきに至っています。

  • コンゴBeniの、政府と反政府側の戦闘が活発化、民間人数人が犠牲に。改善しない治安状況に怒れる抗議集団が、市長事務所を襲撃。
  • この状況を受けて、昨日(25日)からエボラ対策チーム撤収。ただし接触者フォローなどは電話で継続。今回のエボラアウトブレイクは15カ月の長きにわたっているが、最終的な解消に対し大きな障壁になると警告。

http://www.cidrap.umn.edu/news-perspective/2019/11/who-unicef-evacuates-staff-drc-amid-growing-unrest

 

一方で、麻疹も増えに増えて25万例!

  • 2019年250,270例、死亡例も5110例に。
  • 保健管区の46%で確認。
  • 2019年は世界的に麻疹が前年同期比3倍に。182か国から364,808例。コンゴのほか、ウクライナとマダガスカルが特に。

http://outbreaknewstoday.com/measles-a-quarter-million-cases-in-drc-72911/?fbclid=IwAR2XoS6xp3YF0qZ54_6WOTIktyWVh0xxNex2DwwnAzz3XKADzIr89AOkclY

コンゴの泣き面に蜂とヒアリとダニがたかったような状況、それでも、エボラ蜂が何とか降りてくれる一歩手前まで来ておりました。しかし、ここにきて、エボラ蜂が好む蜜(ドンパッチ)がまた垂らされてという状況で、ヒヤヒヤしながら見守っているところです。

麻疹も、コンゴのゲリラにウクライナのタレント大統領、”濃い面々”の跳梁跋扈に来年が見通せません。


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